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無能姫はショボいバリアで無双する。  作者: だんち。
エピソード1 元姫、森でイケオジと出会う。
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赤の王子の根回し

「ではお言葉に甘えて。いい返事が聞けるまで帰りませんよ? 俺は」

不敵な笑みを浮かべるジュドー。

「言うねぇ。まァ、それも条件次第で追い返すけどな」

キセルを片手に、ニッと笑うリーゼンベルク。

「次は手合わせで勝負しませんか?

勝った方が相手の条件を飲むと言う制約で」

「勝てると思ってるのか、俺に。ナメられたもんだなァ」

「勝てる、までいかないまでも、拳で語り合った仲なら、お互い腹の探りあいなど不要になるでしょう。どうも俺は、コソコソしたことが苦手なようで、こっちの方がわかりあえるんじゃないかと思っただけですよ」

リーゼンベルクは眼光鋭く笑った。

「よく言うねぇ。負ける気はさらさらねぇって目をしてるぜェ?」

「やるなら手を抜かないってだけですよ」

目をそらさずに、不敵に笑う二人。

「手合わせについてはまあ、考えといてやるよ、おいおいおいなァ。

それにしても、もうこんな時間だ。

宿に戻るにしても遅くなる。部屋の用意をしてやるから、今日はもう泊まっていきなァ」

キセルをふかしながら言うリーゼンベルクに、ジュドーは意外そうな表情をして言った。

「いいんですか? まだ夕方ですよ?」

「これからまた森を抜けるとなると、夜を越えるぜェ? まあ、それでもいいなら止めねぇけどよ」

「では、お言葉に甘えて。お心遣いありがとうございます」

頭を下げるジュドーに、リーゼンベルクは笑った。

「生真面目だねぇ、お前も」

「も?」

「赤の王子も、お前さんを寄越してくる前に事前に書面でアポをとってきた。

かたっくるしい文面でな。

そういうところは、やっぱり似るもんかねぇ。共に戦ってるとよォ」

今度はジュドーが笑った。

「ははっ。うちの大将はそういうところはきっちりしたいタイプでして。

俺も昔はよくこづかれました」

「仲がいいこって。お前さんたち、付き合いは長いのかい?」

「12の頃からの付き合いなので、それなりに。嫁さん以上に一緒にいますよ」

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