告白
「ヨド……変わった名前ね。
それにとてもキレイな髪と目をしているわ。
森の先の人は、みんなそうなの?」
ヨドは悲しげに微笑んだ。
「いや……違うよ、私の髪と目の色は特別なんだ。
私は東の部族の生まれでね、この髪と目はその部族にしかないものなんだよ」
「そうなの? それは素敵ね!
わたしもヨドみたいに、キレイな髪と目を持って生まれたかったわ。
そしたらもっと、自分に自信が持てるのに……」
うつむくルクソニアに、ヨドは優しく諭した。
「ルクソニア嬢。
自信というのは、自分で少しずつ積み上げていくものなんだよ。
あなたがこれからどのような生き方をするのか、それが大切なんだ。
胸を張って生きたいのなら、ようく考えて、賢明に生きること。
聡いあなたなら、できるだろう?」
ルクソニアの目をみて、ヨドはフワッと笑った。その微笑みをみたルクソニアは、今まで必死に我慢していた想いが胸から溢れ、大きな瞳を涙でにじませてしまう。
泣くまいと口をへの字に曲げ、小さな手をぎゅっと握り、ルクソニアは言った。
「ヨド。あのね、今から秘密のお話、してもいい?」
「私でよければ、なんなりと」
わずかに声を震わせ、ルクソニアは話しはじめた。
「わたしね。本当はみんなと一緒にいたいの」
大粒の涙がルクソニアの頬を伝って落ちていく。
「だけど、一緒にいてはいけないかもしれない。わたし、魔法をほとんど使えないから」
「どうして、一緒にいてはいけないと思うんだい?」
ルクソニアの瞳が揺れる。
「本に……書いてあったの。
魔力が少ないものは、奴隷にされるって……」
ルクソニアは唇を震わせ、話を続けた。
「もしそれが本当ならーーパパやママは、ズルをしたことになるわ」
ルクソニアの目からボロボロと涙が溢れていく。
「わたしね、こわくなったの……。
いつかそのズルがバレて、わたしのせいで、パパやママが罰を受けなくちゃいけなくなったら、どうしようって……。
こわいから、確かめてみたかったの、もしそれが本当なら、罰はわたしだけにしてくださいって王様にお願いするつもりだったのよ」
服の裾で涙をぬぐうルクソニアの背中を、ヨドは優しくさすった。
「ねえヨド。
わたし……どうしたらいいと思う?」
涙でにじむ瞳で、ルクソニアはヨドをみつめた。




