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無能姫はショボいバリアで無双する。  作者: だんち。
エピソード1 元姫、森でイケオジと出会う。
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バッチィ

一方その頃、城の庭では。

腹の痛みを抱えて地面に転がりつつ、ルクソニアの帰りを待つエドガーの姿があった。

エドガーの目の前には、先ほど泣きぼくろが印象的なメイドに頼まれて出した転移ゲートがある。

転移ゲートが光を放ち、ブウンと音をたてると、ゲートの中からルクソニアが姿を表した。

「お嬢様!」

ルクソニアの姿を確認したエドガーはガバッと勢いよく起き上がり、転移ゲートから出てくるルクソニアに向かって叫ぶ。

それを聞いたルクソニアは少しビクッと肩を上げた後、抱きつこうとするエドガーを華麗な動きでかわした。

「お嬢様。なんで俺の事をさけるんすか……!」

ルクソニアは、涙ながらに見つめてくる半身はネバネバ、残り半身は土まみれのエドガーと一定の距離を保ちながら言った。

「ごめんなさい、エドガー。エドガーを嫌いな訳じゃないの。

だけど、とってもエドガーをハグ出来るような状態じゃないわ。エドガー、今とってもバッチィもの……!」

「バッチィ言われた!」

「なんだかネバネバしてるもの!」

「ネバネバ言われた!

これはシトリンの粘液っすから無害っすよ!

というわけで、さぁ!」

ばっと両腕を広げ、ルクソニアを待ち構えるエドガー。その背後にある転移ゲートから、泣きぼくろが印象的なメイドがブウンと音をたてて現れ、エドガーの背中を蹴飛ばした。

「なにやってるんですか、エドガー先生!」

「そっちこそ不意打ちで背中蹴るの、卑怯っすよ、アンさん。」

地面に顔面を滑らせ、天高く尻だけニョッキリ突き上げた間抜けな格好でエドガーは言った。

「エドガー、大丈夫?」

ルクソニアは心配そうにエドガーの側に近づき、そわそわと落ち着きなくエドガーの周りをうろついた。

「お嬢様……!」

感動したエドガーは、地面から起き上がると再び懲りずに腕を広げた。

それをみて、ルクソニアは無言で顔を横に振り、じりじりと後ずさる。

「セクハラですよ、エドガー先生」

そして再びエドガーは、泣きぼくろが印象的なメイドに容赦なく背中を蹴られるのだった。

「ぎゃふん!」


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