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無能姫はショボいバリアで無双する。  作者: だんち。
エピソード1 元姫、森でイケオジと出会う。
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泣きぼくろが印象的なメイドは緊張した表情で言った。

「エドガー先生。

見せてもいいんですけど、私の場合、|表向き雇われてはいない事になっている《・・・・・・・・・・・・・・・・・・》ので、左手には彫られていませんわ。

どうしても見たいというなら、仕方なく見せますがーー」

エドガーは食いぎみに言った。

「どうしても見たいっす!」

その様子に、泣きぼくろが印象的なメイドは少しあきれた。

「……。わかりました。少しお待ちを」

泣きぼくろが印象的なメイドはつけていたエプロンをはずすと、前開きのワンピースになっているメイド服のボタンを外し、胸元を少しはだけさせた。

「ちょっ! ちょっと何してるんすか、アンさん!?」

慌てたエドガーは手で壁を作りながらも、真っ赤になった顔を横へと背ける。

「あら、見たいのでしょう?」

そんなカチコチになった童貞エドガーの元へ、一歩、また一歩と忍び寄る泣きぼくろが印象的なメイド。エドガーの真正面に来ると、胸元をチラ見せしつつ、耳元で囁いた。

「私の、魔・章・紋……」

ふぅっと耳元へ息を吹きかける、泣きぼくろが印象的なメイド。

エドガーの肩が動揺して揺れた。

「み、耳になんかすんのは卑怯っすよ!」

へっぴり腰になりながらも片耳を押さえ、泣きぼくろが印象的なメイドから距離をとるエドガー。

「だって、誰かさんが色々知りたいって言うから……私、困ってしまって」

胸元に手を当てながら、流し目で言う泣きぼくろが印象的なメイドの姿に、エドガーがつっこんだ。

「とりあえずその物騒なもの、しまってください! お・ば・さ・ん!」

「誰がおばさんですか!

私まだ、たったの27歳です!

ーーたかだか5歳ばかり若いからって、調子に乗らないでくださいね? エドガー先生」

どす黒いオーラを背中にまとい、泣きぼくろが印象的なメイドは笑顔を顔に張り付けて言った。

「その笑顔が怖いっす」

ドン引きするエドガー。

泣きぼくろが印象的なメイドはエドガーの手を静かにとると、懐中時計を胸元にかざした。

「とはいえ、誤解されたままはしゃくなので。

ほらぼうや(・・・)、ちゃんと心臓の辺り、見てくださいね?」

ぽぅと淡い光が胸元を照らし、魔章紋を形作っていく。

エドガーは真っ赤になりながらも横目でちらりと胸元に目をやり、その紋様を確認すると目を大きく見開いた。

「これはーー虹の王の紋様っすね……」

「私の主です。この事を知っているのは、旦那様とエドガー先生を含めた上役3人のみ。ーー内緒ですよ?」

泣きぼくろが印象的なメイドは再びエドガーの耳元へ唇を寄せると囁いた。

「他にばらしたら、命はありませんから……」

エドガーの頬に一筋、汗が落ちた。

「……ちょっと俺、今、すっごくパニクってるんすけど。もしかしなくてもお嬢様って……」

泣きぼくろが印象的なメイドはそっとエドガーの唇に人差し指をおいた。

「それ以上はおっしゃらないで。ますますあなたを縛り付けてしまいますから。」

エドガーは静かに頷いた。

泣きぼくろが印象的なメイドはエドガーから身を離すと、胸元をただし、外していたエプロンをつけた。

「これで私の身の潔白を証明できたかしら」

「十二分に。もうお腹いっぱいっすよ、俺は。

ということなら、俺らが今、争う理由はないっすね」


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