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無能姫はショボいバリアで無双する。  作者: だんち。
エピソード1 元姫、森でイケオジと出会う。
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丸投げ

しばらく黄昏たあと。

泣きぼくろが印象的なメイドはエドガーに向き直り、念をおした。

「お嬢様の出生のこと……ご本人はまだなにも知りません。

どうか時が来るまではご内密に。」

「わかってるっすよ、そこは」

エドガーはふぅと、深いため息をはいた。

「でもまあアンさんが言ったことが事実だとすると。

なんで森のなかに不審者と二人きりにさせちゃったんすか? 迂闊すぎません?」

エドガーの言葉に、泣きぼくろが印象的なメイドのこめかみに青筋がたつ。

「あなたがさっさと転移ゲートを閉じられたからでしょう? エドガー先生。」

どす黒い怒りのオーラを背負いながら、顔に笑顔を張り付けて言う、泣きぼくろが印象的なメイド。

「いや、それにしたって先にお嬢様をゲートに通さないっすか、フツー」

「だからテンパっていたって言ったじゃないですか!

それに仮にも青の王子の使者と言うのが本当だったなら、失礼に当たる行動は取れませんし、私一人の判断で事態をややこしくするのもどうかと思いまして。王立選前ですし、エドガー先生の判断を仰ごうかと思い、先に話を通そうと転移してきたのですわ。

元・黄の陣営の軍師様(・・・・・・・・・・)なら、青の王子の陣営についても、多少なりともご存じかと思いまして。」

エドガーがこめかみを指でとんとんと叩きながら言った。

「いつの話をしてるんすか、それ。

もう三年も前の話っすよ。

しかも在籍年数は半年あまり。

そんな状況で俺が他の王宮の情報なんてつかめるわけないっすよ、フツー。

ーーアンさん、ぶっちゃけ責任とりたくなくて俺に丸投げしたかっただけでしょ?」

「あら、こういうとき個人で勝手に判断せず、上の判断をあおぐのがベターでしょう?」

黒い笑顔を顔に貼り付けて言う、泣きぼくろが印象的なメイド。

「王族お抱えの隠密が何をおっしゃる。

相手を魔法で昏倒させて、その隙に転移ゲートを通って逃げてくる事もできたでしょ?

アンさんなら」

「確かに出来なくはないですが……青の王子の使者と言うのが本当だったら、余計な恨みを買いましてよ?」

「だから丸投げっすか……」

エドガーは再び、深いため息をこぼした。

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