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無能姫はショボいバリアで無双する。  作者: だんち。
エピソード1 元姫、森でイケオジと出会う。
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かみあわないふたり

「そーですよぉ、エドガー先生にアンさん!

ケンカはしちゃいけませんよー?」

状況を理解できていないお団子頭のメイドが片手をあげ、呑気に言った。ねろんと粘液が手首にまで垂れている。

その様子に毒気を抜かれたエドガーが、ふうっとため息をはき、わかってるっすよ、と返した。

「今ここで第四勢力(・・・・)作るのは得策ではないっすからね。

うまいこと取り込む方向で動くっす」

「取り込むって、誘拐犯を?」

こてんと頭を傾けて言うお団子頭のメイドに、エドガーはふと笑みを浮かべた。

「そっちはアンさん次第っすね」

そう言うとエドガーは、泣きぼくろが印象的なメイドの方へと視線を移した。

無言で見つめあう二人。

二人の間にヒヤリとした空気が漂う。

そんな二人をおろおろしながら見る、筋肉もりもりな庭師。

「勢力は4つじゃなくて3つだろ?

俺ら、魔獣、誘拐犯……」

なっ、なっ?と必死に繕う筋肉もりもりな庭師。その努力もむなしく、お団子頭のメイドが無邪気に聞いた。

「はいはーい、どうしてアンさん次第なんですか~?」

浮いた駒(・・・・)を味方にするのが、いつもの俺のセオリーなんで。」

レンズを光らせながら、眼鏡の位置を中指で直すエドガー。その返答に疑問を呈するお団子頭のメイド。

「それ答えになってないですよー!

浮いた駒?って誰のことですか~?」

筋肉もりもりな庭師が、慌ててお団子頭のメイドの口を塞ごうとしたが遅かった。

その疑問に対し、ほぼ同時に二人は答えた。

「エドガー先生のことです。」

「アンさんのことっすよ?」

目をぱちくりさせる、お団子頭のメイド。

その口を塞ぎながら、筋肉もりもりな庭師はしまったと顔を歪めていたが、時、すでに遅しである。


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