19/88
探索
泣きぼくろが印象的なメイドは、強制的に転移ゲートに押し込まれ、森の中にある出口に強制転送された。
転移ゲートから出た彼女は、黒い笑みを浮かべながら心の中で自分に誓った。
(戻ったらエドガーのみぞおちに、重い拳を一発、入れる。)
ひとまず溜飲が下がった彼女は、周囲を見渡した。
どうやら近くに魔獣いないようだ。
彼女は静かに息を吐くと、両手を横に伸ばし、瞳を閉じた。
全身で風の流れを感じながら、身体の内側から静かに、波紋を広げるように魔力を流していく。
ーーどうか、お嬢様が早く見つかりますように。
祈りを込めながら全神経を研ぎ澄ませ、返ってくる風の振動を読む。
いくつか、それらしきものが見つかった。
彼女は静かに目を開けると、深く息を吐く。
そしてエドガーをぶん殴るというモチベーションを抱えて、背後で煌々と光る転移ゲートの中へと入って行った。




