転移ゲート
転移ゲートが完成すると、エドガーは泣きぼくろが印象的なメイドの方を向き、手でゲートを示すと言った。
「はい、どーぞ」
それを見て、泣きぼくろが印象的なメイドの口元がひきつる。
「そんなさらっと、お茶どーぞみたいなノリで言わないでくださいます? エドガー先生。
あなたは転移ゲート、使い慣れているかもしれないですが、私、通るの初めてなんですよ……!」
泣きぼくろが印象的なメイドが、潤んだ目でエドガーをにらむ。エドガーは冷めた目でそれをみ、棒読みで両手を軽くあげて言った。
「わー、かつてないほど嬉しくないハジメテをもらってしまったー」
それを見た泣きぼくろが印象的なメイドのこめかみがピクッと反応する。
「エドガー先生……?」
絶対零度の微笑みを浮かべ、泣きぼくろが印象的なメイドは、エドガーをみた。
周囲がハラハラ見守るなか、エドガーは親指でゲートを指しながら、とても良い笑顔で泣きぼくろが印象的なメイドに言い放った。
「そんだけ気合い充分なら、行けるっすよね?」
場が凍りついた事は言うまでもない。
「ほらー、さっさと行ってくださいって。
こーしてる間にも、森でお嬢様が魔獣にしゃぶられてるかもしれないんすから。
俺嫌っすよ? 肉片で再会するの」
転移ゲートに向かって、泣きぼくろが印象的なメイドの背中をぐいぐい押しながら、エドガーは言った。
「ちょっと、押さないで下さい!
自分のペースで行きますから!」
「大丈夫、大丈夫。怖がらない、怖がらない。ちょっとピリッとするだけっすよ」
言いながらエドガーはとても良い笑顔で、泣きぼくろが印象的なメイドを転移ゲートに押し込んだ。泣きぼくろが印象的なメイドが、転移ゲートの中でエドガーを睨み、叫ぶ。
「後で覚えてろよ、エドガーあああ!! 」
泣きぼくろが印象的なメイドの叫びがこだまするなか、エドガーは満面の笑顔で手を振った。
「行ってらっしゃーい♪」
そして、泣きぼくろが印象的なメイドの姿が転移ゲートから消えた。




