第四話《消失》
四話だぁ
ーーーーー君にはこれから過酷な運命と残酷な真実が待っているだろう
ーーーーーだが君にはそれを乗り越える力がある
ーーーーーだって君は俺が認めた魔法使いの一人だから
ーーーーー再び会えるその時まで
ーーーーーこの世界の創造主より
「うっ・・・」
「あら。目が覚めた?」
そんな声を聞きながら目を覚ますと後頭部にはやわらかい感触あり、それなりに主張している胸から覗き込まれてる心配そうな顔、そして寝転がっている俺。そんな状況から導き出される答えは一つしかない。それがわかった俺は
「うわあぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」
全力でのけ反った。
「な、何しているんだ!」
「何って・・・膝枕」
いやそうだけど!そういうことじゃなくて!あぁもうまだ心臓がバクバクしてるよ・・・。
「はぁ・・・まあいい。なんで俺が膝枕されてんだ?」
「もしかして嫌だったかしら?」
「嫌じゃないけど・・・そうじゃなくて!俺が膝枕されていた理由だよ!」
「覚えてないの?」
「ああ・・・」
不思議なことに何もおぼえていない。気絶する前のことならしっかり覚えているんだがな。気絶した理由だけがぽっかりと失くなっている。
「まあ俺を介抱してくれてありがとな。マリア」
そう俺が名前を呼ぶとマリアの目が大きく見開かれた。なんか変なこと言ったかな?
「何故私の名前を知っている?」
少し警戒を含んだ声色でマリアが答えた。
「何言ってんだ?さっき自分で名乗ってただろ?」
堂々と言ってたじやねぇか。それで名前を覚えれねぇならただの馬鹿だぞ?
「私は人を探しにここまで来てそれっぽい人が倒れていたから介抱していただけ。だから貴方にはまだ名乗っていない」
そう話したマリアはじっと俺のことを見つめて
「貴方は何者?」
俺は背中にうすら寒いものを感じずにはいられなかった。
寝不足ぎみどうも