【ちぇんそーまんず】保育士になろう【漫才】
少し駆け足で降りてくる――
「こんばんわぁ!!! う・る・さ・い・ぞ!!!」
「お前がだろ【叩く】! ちぇんそーまんずです。ども宜しくお願いします」
アキ:軽く礼を繰り返す。
デンジロー:笑顔でガッツポーズの屈伸運動
「あのさ、最近さ、保育士不足っていうじゃんか!」
「おう、だからどうした?」
「俺さ、保育士になって、この日本の未来を救いたいと思うんだよね!」
「その見た目でいうなよ【叩く】! おめぇは売れないホストあがりだろ! 」
「馬鹿にすんなよ! チャンマゲ!」
「これはポニーテール。いつの時代の話してんだよ」
「今から俺が見事な保育士さんをやるから、お前はただそこでみとけ!」
「見事な保育士さんって何だよ【叩く】! 命令形式でいうな【叩く】!」
「は~い! みんなが大好きデ~ンジロ~先生だよ!」
「なんか始まっちゃったよ。おい」
「まずはお昼寝をしよう!」
「いきなり昼寝かよ。やる気ねぇな」
デンジロー:目を閉じておねんねのポーズ
「グウウウウウゥゥゥウウウ! ガアアアアァァァアアアアァァアアァァ!」
「うるせぇな【叩く】! 自重しろ【叩く】!」
「ズキュウウウウウウウウゥンンン! バアアアアァァァァンババァ!!」
「どういう鼾だよ【叩く】! 最後失礼だろ自重しろ【叩く】!」
「コラ! チャンマゲ君! 素敵な夢をみていた先生を起こすんじゃない!」
「お前が寝るなよ【叩く】! 素敵な夢ってなんだよ【叩く】!」
「先生がバイキン野郎になってアンパンヒーローをワンパンヒットで倒したの!」
「素敵じゃねぇだろ【叩く】!! 悲劇じゃねぇかよ【叩く】!!」
デンジロー:笑顔でガッツポーズの屈伸運動
「よぉうし! お昼寝もいっぱいしたから! みんなもバイキンになって校庭で遊ぼう!」
「失礼だろ【叩く】! 人様のお子様をバイキンなんかにするな【叩く】!」
「うるせぇな! チャンマゲくんの分際で!」
「お前、保育士さんなのに偏見が凄まじいぞ? あと、校庭じゃなくてお庭な?」
「よ~し! 先生が鬼だぁ! みんな逃げろぉ! わああああぁぁぁ!!!」
デンジロー:両手をあげて追いまわす。次第に凄く目を血走らせる!
「ウオオオオォォォォォ!!! 腸喰わせろおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」
「本物の鬼になるな【叩く】! 表現自重【叩く】!」
「バイキンでも、たまには取り入れて体にイイばい菌もあるの!!!」
「だから何だよ? お前、人様のお子様をばい菌にするなぁ【叩く】!」
「あぁ! 顔面ピザポテトくん! みつけたぞ!」
デンジロー:観客席を指さす。
「だから失礼だろ【叩く】! 表現自重【叩く】!」
「こっちにきなさい。ちゃんと話をして」
デンジロー:子供を連行するジェスチャー。
「で、どうして先生に捕まったの?」
デンジロー:腕を組むポーズ。
「いや、これ、鬼ごっこだよな? 聴取される必要あるのか?」
「え? 先生の走るスピードが速かった? もっと遅くしろ?」
「いや、それ以前にもっと問題があったと思うよ。この先生」
「ダメだよ! 今から俺に追いつかれるようじゃあ日本代表になれないよ!」
「お子様に何をさせてんだよ【叩く】! 保育園の遊びだろ【叩く】!」
「え? サッカー日本代表にはなりたいけども? ボクには難しい?」
「なりたいのかよ。随分ませた子供だなぁ」
「駄目だよ! 夢を諦めちゃ! 君はまだ4歳じゃないか!」
「4歳児にする説教じゃないだろ【叩く】! 鬼ごっこ自重しろ【叩く】!」
「ようし、じゃあピザポテトくん、気持ちを取り戻して鬼ごっこをまたしよう!」
「納得してくれたのか? この鬼ごっこのコンセプトがわかんねぇぞ?」
「先生が鬼だぞぉ! みんな逃げろぉ! ぎゃああああぁぁぁぁ!!!」
デンジロー:両手をあげて追いまわす。次第に凄く目を血走らせる!
「ウオオオオォォォォォォ!!! 俺のぶんの宝くじも買ええええええぇぇぇぇ!!!」
「人様のお子様に求めるな【叩く】! 表現を自重しろ【叩く】!」
「あれ? あれれ? 誰もいなくなったぞ?」
「え? 保育園のお庭だろ? お前が余りにも怖すぎて保育園から飛び出たんじゃねぇ?」
「お~い! 誰かぁ! どうして? あれっ? ここは一体どこだ? 私は誰だ?」
「おい、何か話が変わっているぞ? どっかの小説投稿サイトの異世界転生か?」
「誰か! 誰か! う、うおおおぉぉぉん!!!」
デンジロー:大泣きのポーズ。
「どうしてだ! どうしてこんな世界になった!」
「あの、保育士になる話はどうなったの?」
「みんなが人を人として大事にしていないから人が鬼になったの!」
「あの、この漫才のコンセプトってそもそも何?」
デンジロー:目を見開き天井をみあげる。
「あなたは? 何様ですか? 神様ですか?」
「神様だったら何様っていうなよ【軽く叩く】」
「俺はただ保育園の先生になりたいだけなのに本物の鬼になってしまって……」
「お前が悪いだけだろ」
「え? 俺にチャンスをまたくれるのかですか?」
「訳わかんない絵本の世界になっているぞ」
「じゃもう一度、保育園の先生へ転生させて鬼ごっこをさせてください……!」
「なろうの童話の世界かよ。童話にも異世界転生。大概にしろ【軽く叩く】」
「うわぁ! 眩しい! パアアアァァァァァ!」
デンジロー:目を閉じ両手を大きく開くポーズ。
「ショーシャンクの空に」
「映画のパッケージかよ【軽く叩く】! ここでそれがやりたかっただけか【軽く叩く】」
「ようし! デンジロー先生が復活したよ! 鬼ごっこ再開だ!」
「ああ、元の話に戻ってきたな」
デンジロー:両手をあげて追いまわす。次第に目を凄く血走らせる!
「ウオオオオォォォォォ!!! 俺もお前らの合コンに誘ええええぇぇぇぇ!!!」
「人様のお子様に求めるな【叩く】! 表現を自重しろ【叩く】!」
デンジロー:疲れ果てて手で汗を拭うポーズ。
「ふぅ、ふぅ、いい汗をかいたぜぇ!」
「お子様を相手に全力だしすぎだろう」
「じゃあそろそろお食事タ~イム!」
「今何時って設定だよ?」
「ボリボリボリッ!!! ムシャムシャムシャ!!! ガブガブ!!!」
「汚い食べ方だなぁ。教えてあげろよ。先生だろ」
「うるさいなぁ! ピザポテト君! 先生はこうやって食べるの!!!」
「お前かよ【叩く】! 模範になれよ【叩く】! あとピザポテト失礼【叩く】!」
「あ、そろそろ閻魔大王さまがやってくるぞ!」
「今度はなんの遊びだよ?」
「みんな、ちゃんとお昼寝するのよ! 嘘ついたら舌を切られるからね!」
「あ~ここでお昼寝の時間になるのね?」
デンジロー:両手を組み観客席とデンジローのそれぞれに深く礼をする。
「これが俗にいう『地獄の保育園』らしいよ?」
「お前が地獄なだけだろうが【叩く】! もういいよ【叩く】! ありがとうございました!」
アキ:軽く礼を繰り返す。
デンジロー:笑顔でガッツポーズの屈伸運動
∀・)「漫才王になろうGP」のエキシビジョンとして書きました(笑)いやぁ~漫才って書いてみると、結構難しいんですね(笑)分かる人は分かったと思うんですが、大元は錦鯉のスタイルです(笑)ちなみに本作で漫才したちぇんそーまんずは拙作『牧野さんのおっ〇いを揉みたい」と『歌ウ蟲ケラ』に登場をします。宜しければそちらでも会いに来てください(笑)