鏡の中の時計
掲載日:2022/06/12
間延びした空間を
ゆっくりと刻む秒針
ひとたび
ドア把手に手を掛け
外へと投じた身体は
緊密な時間によって
切り刻まれる
刻一刻と曖昧になってゆく
外界の常識と規律
数学的思考で
導きだされた答えは
次の瞬間
不正解(非常識)となりうる
生きることの正解(常識)を
見いだせないままに
毎秒歳は重なり
今宵も冷たく更けてゆく
それなのに この夜は
片隅の姿見鏡に
壁掛けのアナログ時計を
映してくれた
くつろぎの空間は
外界の反対側で
時の流れを
見つめさせる
読んでくださりありがとうございました。




