老犬の知恵
ある牧場に一匹の老犬と一匹の黒い牧羊犬と数匹の黄色牧羊犬が
いました。
ある日、黒い犬は老犬に言いました。
「今日は災厄だ。一匹の羊を見失った。飼い主に散々怒られたよ。」
「それは必ずしも悪い事には限らない」と老犬が言いました。
次の日、黒い犬は老犬に言いました。
「今日はラッキーだ。見失った羊を探しっていたら、罠に掛かった鹿を見つけた。だから飼い主に褒められた」
「それは必ずしもいい事には限らない」と老犬が言いました。
次の日、黒い犬は老犬に言いました。
「今日は災厄だ。僕はあの鹿に蹴られて、足を怪我した。」
「それは必ずしも悪い事には限らない」と老犬が言いました。
黒い犬は家で療養している間、牧羊しているほかの黄い犬達が狼の群に襲われて死にました。
老犬が言いました。
「世の事には絶対的ないい事、悪いことがない。常に相互に変換している。いつでも平常心を保った方がいい」