貴方が好き。
夏子→冬至です。夏子は冬至が大好きです。お好きな順番で見て下さいね。温→夏至→夏子→冬至→(一番前)と言う順で続いています。
片恋ストーリー
夏子→冬至の場合。
冬至は暖かい。
夏子と名前だけのアタシじゃなく、
冬至はまるで冬に晴れた夏空のよう。
冬至が好き。
でも釣り合わない。
アタシは笑うのすらどうしたらいいか分からなくて。
アタシはその度「可愛いのは外面だけ」だと言われてきた。
冬至は暖かく笑う。
アタシは冬至の好きな女の子がアタシじゃないかと密かに期待した出来事がある。
放課後日誌を書いて冬至と帰る待ち合わせの場所に行く途中、男子がみんな丁度集まっていた。
「お前、川上さんのこと好きじゃねぇの?」
幼馴染みの私たちは一般的に見ればそう見えるのかも知れない。
帰るのも行くのも一緒。それが当たり前だったから。
だから貴方の答えに唖然としたんだ。
「うーん、川上は川上なんだけど、そうだよ」
―何その答え。
がらっとドアを開けると冬至は何もなかったように「帰ろうか」という。
冬至は色んな話をアタシに聞かせてくれる。
その話がどんなにくだらなくてもアタシにとっては幸せ。
だから未亡人の母がドアから久々に冬至と会ったとき、アタシは驚いたんだ。
「冬至君、この間のケーキありがとうね」
「い、いえいえっ!!とんでもないです!!」
―だから何、その喋り方。あがってるのが丸見えで嬉しくないわ。
アタシ本当可愛くない。
なんて思っても仕方ないんだけど。
そんな母は年甲斐もなく、冬至の弟の夏至が好きだというのだから驚きだ。
その夏至はアタシが好きだというのだから尚もややこしい。
片思いって辛いね。アタシ達の恋が実る日は来るのかしら。
そして影で泣く。冬至のあの顔は温母さんのものだから。