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次の日、1回目のログイン。


今日はイベント本番です。

イベントは21時から現実の時間で3時間かけて行われるらしい。

今はまだ午前中のログインなのでしっかり準備しましょう。


日課の畑のお世話やら合成練習をしてから、昨日のダンジョンでかなり消耗してしまった魔法陣やお薬なんかを補充ですね。


もくもくとお薬や魔法陣を作り、ひと段落したところで視界にメールマークが点滅しているのに気付いた。

開いてみるとルルさんからだった。

イベントまでにどうにか装備を手に入れようとログイン直後にルルさんに連絡しておいたのだ。


ルルさんが居るなら選んでもらおうと思って。


ルルさんからは現実時間で12時まではお店にいるからそれまでだったらいつでもいい、という返事をもらった。

今から行く旨の返信をしてさっそく行きましょう。


まっちゃを頭にのせて準備オッケー!

転移陣でウォルターニアへ。




「こんにちはー」


カランとベルを鳴らしお店に入る。


「いらっしゃーい!待ってたよ!」


お店のカウンターからルルさんが出てきて迎えてくれた。

今お店には丁度お客さんがいないようだ。


「あららー!すっかり初期装備だね。私も作るのに夢中でメンテしてなかったのすっかり忘れてたよー。よくいままでもったね?」


「私もメンテまったく忘れてました。まぁ、基本的に戦闘は時間かけても回避優先でやってきたのでなんとかなってたのかも……。でも流石に戦闘中に装備が砕け散った時は焦りましたよ」


「そんなことが!?うーん……次からは気を付けようね?」


「……はい、すいません」


「っと、こんな話はこれくらいで!新しい装備だよね!?つまり私が選んでいいってことかな!?」


「は、はい。私あまり詳しくないので選んでもらえたら嬉しいな、と思って連絡しました」


ルルさん、いきなりのハイテンションでちょっと気圧されてしまったよ。


「いーよいーよ!いつかハナちゃんに着てもらおうと思っていろいろ試作品をつくってあったんだよねー!それじゃぁ……」


ルルさんが何かを手元で操作すると、お店の開けたスペースにマネキンが現れた。


「今ハナちゃんにおすすめしたいのはこれ!他にもあるけど、これが一番効果高いんだよねー。それにハナちゃんに絶対似合うと思うし!」


マネキンに着せられていた服は、巫女装束と似ているがちょこっと変形した形のもの。袴と狩衣のような上着、紐の髪留め、足袋に下駄。

なんだか陰陽師を連想させるような形だった。丁度巫女さんと陰陽師をたして2で割ったような見た目。


ちょっとグラデーションのかかった赤紫の袴。白の狩衣からは同じく赤紫の単が見えている。袖についた同じく赤紫の紐飾りが可愛い。狩衣っていっても普通はべろんって腰の下まで伸びている布は袴の中にインしてある。多分袴を留めているリボンを見せたかったんだろう。そして白い足袋付の黒塗り下駄。鼻緒は赤く、花の絵が刺繍されていた。


なんて可愛いんだ!

こんなの私が着てもいいのかな?


「ねっ!ちょっと着てみて!」


そう言われて装備を手渡される。

そのままインベントリに入れて装着。


「うん!やっぱりハナちゃんに似合うよー!思った通り!」


鏡に写った自分を見て少し恥ずかしい気もしたが、それ以上に装備が可愛くてテンション上がってしまった。


やっぱり和服落ち着くなー。

服の形はもちろん違うけど、髪を留める位置が低くなっている。両サイドに少し房を残して他はうなじの上あたりでまとめられていた。


その場でクルリと回ってみる。

すると袖から垂れた飾り紐がふわりと宙を舞う。


やっぱり可愛いー!


これは買いですね。

一応鑑定もさせてもらったが、やっぱり凄かった。


ーーーーーーーーーー


狩衣(赤紫)

rankA

ER:classA 100%


VIT+45


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー


袴(赤紫)

rankA

ER:classA 100%


VIT+40


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー


紐リボン

rankA

ER:classA 100%


VIT+20


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー


下駄(足袋付)

rankA

ER:classA 100%


AGI+40


ーーーーーーーーーー


こんなに違うものなんですね。

もっと早く装備は更新するべきでした

新しい素材が出てきて数値も結構上がっているらしい。


「これは基本的にはVITだったりAGIなんかのステータスを伸ばしてるから追加効果はないけど、もし希望があればオーダーメイドも受け付けてるからね!」


「ありがとうございます!」


もうこれで決まりだよね?


ということでお会計、と言おうとしたところでルルさんはまた何かを操作しだした。


「あ、そういえばこんなのもあるんだけど!」


そして出てきたマネキンには……。


「却下でお願いします」


いやいや、絶対選ばないことわかってるよね?

顔がニヤニヤしてますけど?え?


目の前には今着ているものと同類のような装備が着せられたマネキンがいた。


しかし露出度が酷い。


袴とは足首まであるものである。決して超ミニスカートではないのです。

それに白ニーソってもう和服じゃないし!

それにショルダーオフで両肩丸出しの臍丸出し?なにこれ?こんなの着る人いるんですか!?


いや、確かに見ている分には可愛らしいかもしれないけどさ?


「絶対着ません!」


「えー!?試着!試着だけでいいから!!」


「い・や・です!」


「ハナちゃん1枚写真撮らせてよー!」


「ルルさんが着ればいいじゃないですかー!?」


「違うんだよ!これはハナちゃんの為に作ったんだからー!恥ずかしがりながら上目使いでうるうるしているハナちゃんが見たいんだよ!」


「なんですかそれ……」


「着て1枚撮らせてくれたら装備ただであげるからー!誰にも見せないし!ね!?」


えっ……装備、タダ?


「……お、お金ならありますから大丈夫です」


ちょっと強がってみたが正直心許ない。

足りないことはないが資金が底をつきそうだ。


「お?ちょっと心揺れたね!?うーん……じゃぁおまけにこのアクセサリーもつけちゃう!回避優先なハナちゃんにぴったりなAGI+の効果付ネックレス!」


「……」


この後結局あーだこーだと言いくるめられ、あの恥ずかしい装備を着せられた。

他の人に見られないようにわざわざお店をcloseにしてまでやることですか?


絶対誰にも見せないってことを条件に撮った写真はルルさんのデータに保存されました。ってか1枚以上撮ってましたよね?

着た時の記憶は抹消したいのでこれ以上は語りません。


後でメールに写真が添付されてきたけど即効削除しました。


ルルさん……恐ろしい人です。


でも手に入った装備はとても素晴らしいものだったので、あの地獄の時間を耐えただけの成果はあったと思われます。


……うん、頑張った。


と、とりあえずこれで装備は大丈夫そうだな。


そしてルルさんのところからホームに帰ってきました。


長かった……。




さて、気を取り直して!まだ時間があるので刀の強化をしてみましょう。


先にハンマー改のrankをあげた。

やっとrankAが作れるようになりました!満足です。


残りの時間は刀1本打てるくらいかな?


効果を確かめるためにも1本打っておくか。


どうしようかな?

せっかく色々な鉱石買い漁ったからそれで作ってみようかな?


ダマスカス

クレリア

リライト

ヒヒイロカネ

ミスリル

マズカレイト

星輝石

アダマンタイト

オリハルコン

イェローリル


この10個の鉱石が採掘師にならないととれないものである。


気になるのはヒヒイロカネかな?

刀だし、相性いいんじゃないかな?

イメージ的にだけど。


時間もないしとっとと作りますかー。


ヒヒイロカネをインゴットにして火造り、と順調に進めていくと効果付与のウィンドウが開いた。


ーーーーーーーーーー


・LUK

・AGI

・STR

・STR+

・STR++

・遡(低確率付与)


何れか付与しますか?

選択してください。


YES/NO


ーーーーーーーーーー


な、なんかいっぱい増えてるー!?

6個効果が出てるってことはrankがあがる度に増えたってことだよね。最初に確認したきりだったからちょっと驚いた。


でも最後の『遡』って何だろう?

選択すると詳細が確認できたのだが、なんとアーツのクールタイム時間を短縮出来る効果があるみたい。


これ、凄くない?


どのくらい短縮出来るかわからないし、付与するのは低確率ってあるくらいだから難しそうだけど……出来たら凄いよね!


よし、『遡』を選択!




ーーーーーーーーーー


効果付与に失敗しました。


ーーーーーーーーーー



……ま、そんなうまくはいかないよね。


まっちゃに慰めながら刀を打ち終え今回はログアウトです。




ーーーーーーーーーー


name : ハナ

tribe : ハイフェアリー

level:2


HP : 710/710

MP : 688/688 (+148)


STR : 75 (+45)

VIT : 135 (+115)

AGI : 85 (+68)

INT : 75 (+30)

DEX : 80 (+20)

LUK : 25 (+10)


AP : 0

SP : 46


【スキル】

〈採師〉Lv.20〈鑑定士〉Lv.25〈魔導陣〉Lv.27〈成長〉Lv.16〈抜刀術〉Lv.20〈二撃流〉Lv.15〈舞踏〉Lv.14〈MP++〉Lv.28〈農業〉Lv.11〈錬金術師〉Lv.40〈鍛冶師〉Lv.2

[控え]

〈道具師〉Lv.35〈料理師〉Lv.6〈釣り〉Lv.29 〈細工〉Lv.42


【称号】

フェアリー族の加護:DEX+10

世界樹図書館を開放せし者:全ステータス+10

本屋の加護:INT+5

魔女の見習い:INT+5


【売買】

商人Lv.39


【装備】

武器:桜花刀 STR+35 , AGI+18

防具頭:紐リボンVIT+20

防具上衣:狩衣(赤紫)VIT+45

防具下衣:袴(赤紫)VIT+40

防具鎧:なし

防具手:なし

防具足:下駄(足袋付)AGI+40

アクセサリー(最大6個):魔法陣ホルダー・使い魔の指輪 ・数珠型グリフォンブレスレットINT+10


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー


name : まっちゃ

tribe : グリフォン〈亜成体〉

level : 28


HP : 895/895

MP : 775/775


STR : 25

VIT : 25

AGI : 22

INT : 30

DEX : 20

LUK : 10


AP : 0


【スキル】

〈治癒〉Lv.11〈探知〉Lv.27〈牙〉Lv.12〈風魔術〉Lv.10〈縮小〉Lv.12


【装備】

アクセサリー:リボンネックレス


ーーーーーーーーーー








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― 新着の感想 ―
[気になる点] え、、フェアリーの羽って飾り!? ハイフェアリーになったら使えるかは別にしても飛行か浮遊できるのかと思ってた。
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