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っと、これからボス戦ですからね。

気を引き締めましょう。


既にHPMP魔法陣の回復は終わっている。

特化魔法陣もボス用にとってあるので大丈夫だ。

ささっとドーピングして、さあ、行きましょう!



開いた扉を潜ると体の自由が奪われた。

中は石造りの四角い部屋で、四方を太い石柱が囲んでいた。

そしてその中心に浮かぶ大きな鎌を持ったお爺さん?いやいや、サイズおかしいでしょ。私の3倍はありませんか?元気そうなお爺さんです。目が真っ赤なので普通じゃないですけどね。

ボロボロのマントを羽織って何だか死神さんみたいてすよ。


お爺さんがこっちを見つけて鎌を振り上げる。

するとお爺さんを起点に両サイドに火の玉が広がり薄暗い室内を照らし出す。


そして私を見てニヤリと笑った。


Gyuaaaaaaaaaaa!


いや、マジで怖いです。

私は戦い好きじゃないんですよー!


「まっちゃ!よろしくね!」


「くぅ~!」


先ずは魔法陣で様子見。


「ファイヤートルネード!」


そして近付いて刀で斬る!

まっちゃはお爺さんの顔面向けて風魔術を放っている。

魔法も物理攻撃も両方効くようです。

ではちょっと試してみようかな?


実は〈抜刀術〉のアーツをやっと覚えたんだよね。使うの忘れてました。ボスになるとアーツ使うこと思い出すんだよね。


では試しに。


「《瞬斬》」


すっと刀を鞘に納め構えをとる、そしてふっと息を吐いたと思った瞬間、お爺さんを越して反対側にいた。そして手は刀を鞘に納める寸前。


カシャン……


鍔なりの音がやけに響いた。

その直後、後ろでズバッと何かが斬れる音がした。確実にお爺さんだけどね。


そこでアーツは終わりらしいので即座に振り向く。するとお爺さんが膝をついていた。


おお、結構効いた?


何となくは何がおこったかわかった。

息を吐いた瞬間、ぐっと足に力が入り凄いスピードでお爺さんに接近、そしてすれ違い様に抜刀し一閃、その後納刀。


これだけの動作を一瞬でやってしまうなんて、アーツって本当凄い。


クールタイムは12分なので、ちょっと順番誤ったなぁと思いながら攻撃を続ける。


転移を上手く使いながら場所を移動して攻撃したりアイテムを使ったり。


お爺さんは特に弱点となる属性は無さそうだったのでひたすら特化魔法陣で攻撃した。あの鎌スッゴい切れ味いいみたいで、少しかすっただけでも相当ダメージを受けてしまう。必死で避けたけど度々当たってしまった。

かなりヤバそうな時だけまっちゃにお願いして後は自分でアイテムを使う。まっちゃには出来るだけ攻撃に専念してもらう。


じゃないとやられちゃうよー。


お爺さんタフですね。そんなひょろひょろなのにどこにそんな元気があるんだか……。


アーツのクールタイムも消化して今度は《一閃》からアーツを放っていく。


お爺さんのHPはあとほんのちょっと!

特化の魔法陣も底をつきそうなので早く倒れてー!


「ファイヤーボール!ってきゃぁ!」


焦って魔方陣を放ったからか、鎌の攻撃を避けきれなかった。


パリンッ!


Guaaaaaaaaaaaaaa!


最後は相打ち……というのか。

聞いてはいけない音と共にお爺さんが倒れた。


ってか私のHP1割り切ってるし。


あ、あぶなー!


そしてお爺さんが倒れるのを見ながら、自分の身体が光っているのを感じる。

すぐに光は収まったけど……。今は身体が自由に動かないので確認は出来ないが、絶対大変なことになっているはずです。主に服が……とても恥ずかしいです。


お爺さんには魔法陣とアイテム使いまくってどうにか勝てました。刀の攻撃は効くんだけどあんまりダメージは与えられなかったのでかなり時間かかってしまった。そろそろ本格的に刀を作りましょう。


お爺さんは前半鎌を振り回してただけだけど、後半になって鎌から衝撃波を出したり一瞬消えたりとどんどん強くなっていった。

こっちも転移があったお陰で、不意打ちが来るとわかってからは転移で逆に後ろに飛んでやりました。転移を使うと必ず敵の後ろ側に出るポイントがあるんだよね。一回タイミング間違ってモロに鎌の攻撃受けた時は死ぬかと思ったけど、何とか持ち直しました。


お爺さんが倒れた後には宝箱が。

開けると中から最後の光の種が出てきた。


これでやっと揃ったね。


ここで体の自由が戻るかと思ったら戻らなかった!

え?このままイベント突入ですか?



転移陣が出たので私はそこへ入ると、次の瞬間ダンジョンへ飛ばされたフェリアさんの前に戻って来ていた。


「お帰りなさい。よく戻ってきました」


フェリアさんの前に立っているのだが、やはりイベントに突入したようで体が動かない。


そして光の珠が何処からともなく現れ私の周りをくるくる回る。

それがひとつになってぱあっと光を放った。


そこには金色に輝く花が一輪宙に浮かびゆっくりと回っていた。


それを両手ですくうように手にのせると、光の粒子となって私の胸元に吸い込まれていった。


「どうやら無事クラスアップを果たしたようですね。これで試験は終わりです」


ふぅ、今日中に終わってよかった。

明日はイベント本番だからそれまでに終わらせたかったんだよねー。


「族長様!大変です!」


いきなり扉の前にいたお兄さんが部屋に飛び込んで来ました。そしてフェリアさんに何かを話している。


「なんですって!?」


フェリアさんは話を聞いて考え込んでるようだったが、こちらを向くと意を決したように話しかけてきた。


「ハナ、ハイフェアリーとなった貴女にお願いがあります……」


フェリアさんの話を要約すると、魔人が動き出して魔王の封印を解き放ったらしい。魔王っていうのは魔人の王で、過去6種族で協力してある場所に封印したんだって。その封印の要になっている神樹ってのが各種族の里近くにあって、それが魔人の手に堕ち逆に封印されてしまったらしい。それを解き放って魔王を倒せってことらしい。

神樹を封印から解き放たないと魔気が強すぎて魔王のいる場所には近づけないらしい。


確かにクエストの課題を受ける時、町の人達がそんな話をしていたなぁ。噂って言ってたけど、やっと確証得たってこと?


噂話の中にレイドについてもあった。マリアの言ってた通りで、強すぎるから6人じゃ敵わないらしい。

ま、私が挑むことなんてないだろうけど。


なんかやっとストーリーが進みだしたって感じだよね。


「ハナ、ハイフェアリーとなった貴女なら魔王に打ち勝つことが出来るはずです。我々も力を尽くしますが、どうか貴女にも協力してもらいたいのです」


私は力強く頷く。


「ありがとうございます。他の種族とも協力して先ずは神樹の封印を解いてください」


また力強く頷くと、私は出口に向かい歩きだした。

あ、待って!出ないでー!!


扉をくくったところで体の自由が戻ってきた。


ーーーーーーーーーー


種族クエスト

『クラスアップ試験に合格せよ』

クリアしました


報酬:種族クラスアップ


※レイドシステムが開放されます。詳細はヘルプをご覧ください。


ーーーーーーーーーー


扉を出た通路には誰もいなかったので取りあえずセーフ!

さっきイベント中にも確認したけど、もう一度確認。


自分の体を見下ろすとそこにあった着物はなく、黒のインナーだけだった。

ぴったりした半そでスパッツのインナー。


恥ずかしい……。


戦闘の最後の音は防具の耐久度がなくなり砕けた音だったのだ。

確かに武器しか気にしてなかったよ……。

防具のメンテとかしてなかったから、逆に今まで良くもったよね。


せっかく作ってもらったのに、反省。


取りあえず最初に着ていた服を装備。

これで見た目は落ち着いた。


……ルルさんに相談だな。



ま、クエストはやっと終わりました。

ダンジョンクリアに時間がかかりすぎて既にログアウトの時間です。


転移でホームに帰り、今日はここまでですね。

ステータスを確認して終わりにしましょうか。


お、ちゃんと種族が変わってる。

それにAPが20も貰えた!

HPMPも増えたしね。


ではAP振り分け振り分けー。


スキルスロットも増えたんだ。

生産系セット出来るのが増えるのは嬉しいですね。いちいちセットし直さなくてもいいしね。


操作を終えたらログアウトですね。

あー疲れた。


ーーーーーーーーーー


name : ハナ

tribe : ハイフェアリー

level:2 [1up]


HP : 710/710 [120up]

MP : 688/688 (+148) [120up]


STR : 75 (+45) [5up]

VIT : 30 (+10) [5up]

AGI : 45 (+28)

INT : 75 (+30)

DEX : 80 (+20) [10up]

LUK : 25 (+10) [3up]


AP : 0

SP : 43


【スキル】[スキルスロット+1]

〈採師〉Lv.20〈鑑定士〉Lv.25〈魔導陣〉Lv.27〈成長〉Lv.16〈抜刀術〉Lv.20〈二撃流〉Lv.15〈舞踏〉Lv.14〈MP++〉Lv.28〈農業〉Lv.10〈錬金術師〉Lv.39〈鍛冶師〉Lv.2

[控え]

〈道具師〉Lv.34〈料理師〉Lv.6〈釣り〉Lv.29 〈細工〉Lv.41


【称号】

フェアリー族の加護:DEX+10

世界樹図書館を開放せし者:全ステータス+10

本屋の加護:INT+5

魔女の見習い:INT+5


【売買】

商人Lv.39


【装備】

武器:桜花刀 STR+35 , AGI+18

防具頭:なし

防具上衣:ただの服

防具下衣:ただのスカート

防具鎧:なし

防具手:なし

防具足:ただのブーツ

アクセサリー(最大6個):魔法陣ホルダー・使い魔の指輪 ・数珠型グリフォンブレスレットINT+10


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー


name : まっちゃ

tribe : グリフォン〈亜成体〉

level : 28 [3up]


HP : 895/895 [45up]

MP : 775/775 [45up]


STR : 25 [3up]

VIT : 25 [3up]

AGI : 22

INT : 30

DEX : 20

LUK : 10


AP : 0


【スキル】

〈治癒〉Lv.11〈探知〉Lv.27〈牙〉Lv.12〈風魔術〉Lv.10〈縮小〉Lv.11


【装備】

アクセサリー:リボンネックレス


ーーーーーーーーーー







お久しぶりです。

なかなか更新する暇がなく、今までちまちま書き溜めたものを今回一気にupしました。これからもこんな形で不定期に更新していくと思いますので、気長にお付き合いして頂ければと思います。

次更新はまたいつになるかわかりませんが、よろしくお願いします。

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