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次の日。

畑の収穫と合成、種まきを終えたのでさっそく出掛けましょう。

確かフェアリー族の場合はウォルターニアの西の入口にいるフェアリー族のお姉さんに話しかけるとクエストが発生するらしい。

掲示板で調べました。


ウォルターニアの入口まできたら、フェアリー族のお姉さんがベンチに座って何かを読んでいました。


「こんにちは」


何て話しかけていいか分からなかったので、とりあえず挨拶してみる。初対面の人に挨拶は大事だよね。


「あら?同郷の方かしら?貴方もこれから里に帰るところ?」


「えぇ」


ーーーーーーーーーー


種族クエスト

『クラスアップ試験に合格せよ』

クエストが受けられます


報酬:種族クラスアップ


クエストを受けますか?


YES/NO


ーーーーーーーーーー


お姉さんの言葉に肯定すると唐突にウィンドゥが開かれた。

そのつもりで来たので迷わずYESを選択する。


すると多少の浮遊感と体の自由が奪われる感覚にとらわれる。イベントが始まったってことなのかな?


ん?まっちゃの姿が見えない。

もしかして強制送還?

可哀想なことをしてしまった……。


「私も丁度里へ帰るところなの。クラスアップの試験を受けに行くところなのだけど、貴方もかしら?」


私はその問いに頷いて返事を返す。

こうなったら喋れないし自分から動けないので成り行きを見守しますかね。


「なら一緒に里へ行きましょうか」


そしてお姉さんと一緒にフラワーガーデンの転移台まで行き、そこから一緒に転移をした。




気づくと初めての場所にいた。


東屋のようなところにいるようで、周りには可愛らしい庭が広がっている。見回してみると緑が多く、森の中みたいな気がする。


お姉さんの後に続いて歩くと、庭園の出口に行き着いた。出ると可愛らしい町が広がっていた。里って言うからもっと木の家とかかと思ってました。


パステルカラーの石で出来た道を挟むように色とりどりの煉瓦で出来た家が並んでいる。煙突から煙が出ている家もある。


そして町の人々はフェアリー族の人ばかりだった。今までは様々な種族の人達が街にいたので、ここまで一緒だと何だか不思議な感じ。


他のプレイヤーが見当たらないのはまだイベント中だからかな?


お姉さんに続き真っ直ぐ進むと他とは異なる大きな建物が見えてきた。その中へと着いて進んでいく。


「着いたわね。準備はいい?」


そしてまた頷く私。


建物の一番奥の部屋にノックしてから入るお姉さん。その後に続く私。


「よく来ました」


中には執務机のようなものがあり、一人のフェアリー族の女性が座っていた。


「貴女達はクラスアップの試験を受けに来たのね」


「はい」


私も頷く。


「わかりました。では1人ずつ試験を行います。先に貴女、私に着いてきて。そちらの貴女は呼ばれるまでこの部屋で待っていてください」


そしてここまで連れてきてくれたお姉さんは女の人に着いて部屋から出ていった。

出る時にこちらを振り返りウィンクしてくれたのが可愛かったです。


2人が出て数秒後にまた扉が開き、今度は眼鏡のお兄さんが来ました。


「試験の方ですね。私に着いてきてください」


今度はお兄さんが来て、それに着いて建物の中を歩く。

建物の丁度中心にあると思われる部屋の前でお兄さんは止まり振り向いた。


「こちらになります。頑張ってくださいね」


開けてくれた扉をくぐり部屋の中に入る。

その部屋は円形になっており、入ってすぐには池のように浅く水が張られていた。その形も円形だ。入った扉から部屋の中心まで道が出来ていて中心にさっきの女の人が立って待っていた。


その道を進んで行くと女の人がいる場所までたどり着いた。その場所も丸い。そしてそこには何か文字や線や図形が規則的に描かれている。魔法陣のようでもあるが、みたことはないかな?


「よく来ました。知っているかも知れませんが改めて自己紹介させて貰います。私はこの里の族長を務めるフェリアです。貴女は?……ハナというのね。ではハナ、これから貴女の羽化の儀を始めます。それに成功したら試験にうつります。ではこの中心にきてください」


羽化の儀、ね。

何だか虫になった気分……。

考えるのはやめよう。うん。


私の意思とは関係なしに中心に進むとフェリアさんが何か呪文を唱え出した。

長い呪文で言葉が進むにつれ地面に描かれた魔法陣が光だし私の体の周りをいくつもの光の珠が回り出す。ふわりと着物の袖や裾、髪の毛が浮かび上がりふわふわとした気持ちになってくる。


「グローイング」


最後の言葉と共に周りを回っていた光が私の体に入っていく。と、思ったら胸の辺りから一つの珠となって出てきて、ぱっと強い光を放ちながら建物をすり抜け飛び散っていってしまった。すると地面の光も浮遊感も収まった。


……びっくりしたー。


「成功ね。貴女は無事ハイフェアリーとなりました」


またまた頷く。

ま、これは失敗する人いないみたいだけどね。


問題はここからです。


「では試験にうつりたいと思います。ハナ、貴女はハイフェアリーとなった自覚を持たなければいけません。これから様々な困難にぶつかることもあるでしょう。更にハイフェアリーとなったからには、フェアリー達を導く存在にならなければいけません。そうなる為にも先程あなたから散っていった光の種を集めてください。どこにあるかのヒントはこの里にいるハイフェアリー達が知っています。それぞれから出される課題をクリアし光の種を見つけ出すのです。それがまた一つになり花開く時、貴女は真のハイフェアリーとなるのです」


なんかすっごく面倒くさいらしいよ。

しかもこの課題ってのが人によって違うんだって。ランダムなのか取得しているスキルによるのかはよくわかってないらしい。どっちもっぽいんだけどね。


「今飛んでいった光の種は10個。光の種の光は240日で消えてしまいます。それまでに試験をクリア出来なければもう一度羽化の儀から受け直しなので気を付けてください。再度羽化の儀を受けるのには必要になるアイテムを見付けて手に入れてもらう必要もあるので、心にとめておくようにしてくださいね」


そして私はこの円形の部屋を出る為に扉をくぐる。


と、そこでイベントは終わりのようで一瞬の浮遊感と体の自由が戻ってきた。


振り向くとさっき出てきた扉にはここまで案内してくれたお兄さんが立っていた。


「試験頑張ってくださいね。9個種が集まったらまたこの儀式の間までいらしてください。最後の課題は族長様から出ると思いますので」


目が合うとお兄さんはそう教えてくれた。


じゃ、頑張って光の種を集めますかね。


ーーーーーーーーーー


name : ハナ

tribe : フェアリー (ハイフェアリー)

level:1


HP : 590/590

MP : 664/664 (+144)


STR : 70 (+45)

VIT : 70 (+55)

AGI : 70 (+53)

INT : 75 (+30)

DEX : 70 (+20)

LUK : 22 (+10)


AP : 0

SP : 33


【スキル】

〈採師〉Lv.17〈鑑定士〉Lv.21〈魔導陣〉Lv.23〈成長〉Lv.12〈抜刀術〉Lv.17〈二撃流〉Lv.12〈舞踏〉Lv.11〈MP++〉Lv.24〈農業〉Lv.2〈錬金術師〉Lv.34

[控え]

〈鍛冶師〉Lv.1〈道具師〉Lv.31〈料理師〉Lv.5〈釣り〉Lv.29 〈細工〉Lv.33


【称号】

フェアリー族の加護:DEX+10

世界樹図書館を開放せし者:全ステータス+10

本屋の加護:INT+5

魔女の見習い:INT+5


【売買】

商人Lv.37


【装備】

武器:桜花刀 STR+35 , AGI+18

防具頭:布リボン VIT+10

防具上衣:中振袖(赤紫) VIT+20

防具下衣:袴(藍) VIT+15

防具鎧:なし

防具手:なし

防具足:下駄(足袋付) AGI+25

アクセサリー(最大6個):魔法陣ホルダー・使い魔の指輪 ・数珠型グリフォンブレスレットINT+10


ーーーーーーーーーー



ステータスを見るとこんな感じでした。

まだハイフェアリーにはなりきれてないってことかな?


ま、クエストクリアしないとなのは変わりませんね。

まっちゃを召喚して町へと繰り出す。

この建物を出て町を一通りまわってみた。

道具屋さんなんかも入ってみたが、試験中はやっぱり利用出来ないらしい。ダメだとわかってはいたんだけど一応確認。


転移台は使えるけど、町の外には試験が終わるまで出ることは出来ないらしいのでとっとと試験を終わらせてしまいますかね。





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