表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/176

6

すぐさま宿屋に直行する。今はゲーム時間で9時。夜になるまであと1時間ある。


「こんにちは、サーリャさん」


「あら、ハナちゃんどうしたの?」


「さっき広場でサーリャさんが面白い話知ってるって聞いて…」


「あぁ、ギルドのマロンに聞いた話かしら?ご免なさい、実は私も面白い話があるって聞いただけでどんな話かはわからないの」


「そうなんですか。じゃ、マロンさんに聞いてみます!!」


お礼を言って次はギルドへ向かう。


マロンさんのカウンターは人が並んでたので列に並んで順番を待った。

後ろのプレイヤーの人に変な目で見られながらもマロンさんに聞くと、今度は屋台のゴンさんに聞けと言う。ここもお礼を言い屋台のゴンさんのもとへ急ぐ。


そんなこんなでなんと再び14人のNPCを回り最後の一人がいる道具屋へとやってきていた。


「こんにちは~!!」


「お、お嬢ちゃんまた買い物かい?」


奥からガロンさんが出てきた。


「いや、今回は買い物じゃなくて聞きたいことがあって。実はギルドのジードさんにガロンさんが面白い話聞いたって聞いて…そのお話を聞きにきたんですが…」


もしやこれは特に意味もなく、またサーリャさんの名前が出てきたらどうしよう…などと思っているとガロンさんは悪そうにニヤリと笑った。


「ほぅ…嬢ちゃんその話を聞いたのかい?」


「え?まぁ、いろんな人の話をおってきたらガロンさんにたどり着きました」


「なかなかやるじゃねーか。じゃぁ、そんな嬢ちゃんに取って置きの情報だ。今から噴水広場に行くと面白い話が聞けるかもな?」


「え?どういうこと?また広場?」


「ま、行ってみればわかるさ」


そう言って道具屋を追い出されてしまった。


仕方ないので広場へ急ぐ。



「広場へ来たけど変わったことなんて…ん?」


広場のすみのほうに黒い全身ローブを被った人が立っていた。


さっきまでは居なかったはず。さすがにあんな怪しい格好見たら覚えてるよ。

近づいて見るとなんとアイコンを持ったNPCだった。


16人目の名前持ちの人だ!!


さっそく話しかけてみる。


「あの~、ガロンさんに言われて広場に来たのですが、あなたは何か知ってますか?私ハナっていいます」


「ほぅ…ガロンの奴が教えたってことは…いいだろ。オレはジョージというんだが、今日の14時にこの場所へきな。そしたら良いことがあるかもな」


そう言ってさっさと広場を出ていってしまった。


すると視界に表示させていた地図が勝手に縮小され、ある場所に赤い×のマークがついた。ここに来いってこと?


呆然とその後ろ姿を見送りポツンと広場に立っていると、空がゆっくりと暗くなり1分くらいで夜になってしまった。


「あと4時間か…なんかお腹すいた」


昼と夜は何か変わった事がないかと思って、ご飯食べるついでに街の様子を見て回ることにした。

屋台のゴンさんのとこで串焼きを3本買い途中フルーツジュースも買い込み街を歩く。そんなに広い街でもないのであっという間にぐるっと回れた。

また広場に戻ってきて買った串焼きとジュースをインベントリから出して食べる。インベントリにしまっておくと冷めたりしないから便利だ。


街は特に変わったこともなく、お店が閉まってるくらいしか変化はなかった。ギルドは開いていたが、マロンさんとジードさんは居なく代わりに名無しのNPCが対応していた。


時間を確認してもまだあと3時間もある。


そうだ!!錬金術を試してみよう。


でもどこで…うーん…宿屋に行ってみるか。


「一泊200ギルになります。どうする?ハナちゃん」


「お願いします」


サーリャさんに200ギル払って部屋に行く。

なんかお金使いすぎな気がする。残りは…2000ギルか。


まだ装備も全く揃えて無いのに…頑張ろう。


因みに宿屋のベットで寝ると1回だけHPとMPが全回復する。非戦闘エリアにいれば少しずつ回復するが、全快まで時間がかかるため宿屋を使う人も多い。


「よし!!やるぞー!!」


部屋に簡易錬金道具セットを出す。

今どんなアイテムがあるのかインベントリを開いて確認する。


ーーーーーーーーーーー


スライムゼリー×12

スライムコア×1

ウルフの小骨×2

薬草×7


ーーーーーーーーーーー


とりあえずどうやって作るんだろう?


錬金道具を手に取る。


するとウィンドウが出てきた。


ーーーーーーーーーーー


チュートリアルを開始しますか?


Yes / No


ーーーーーーーーーーー


もちろんYesを選ぶ。


そのままチュートリアルが始まった。ウィンドウにある手順通りにこなしていく。材料もMPも今回はかからないらしい。


チュートリアルではポーションをつくるみたいだ。


えっと何々…。


薬草を粉状になるまですりつぶす

魔力水をつくる

錬金鍋で粉と魔力水を混ぜる


なるほど。ポーションは簡単に作れそうだ。


が、しかし。


すりつぶすのって大変だー!!


これは何か?STRが低いからなのか?

レベル上がったらSTR上げよ…。


魔力水はビーカーに入った水を魔法陣の書かれた布に置いてMPを込めれば良いらしい。込めるMPの量は設定出来るから今度色々やってみよう。今回は指定された10だけMPを込める。


で最後は混ぜる、と。セットについてた柄が長いスプーンみたいものでぐるぐる混ぜる。ピカリと光って出来上がり。


それを小瓶に移して完成!!


と思ったら続きがあった。


出来上がったポーションに触れウィンドウを表示させる?


指示通りに触ってウィンドウ表示と意識するとウィンドウが現れた。


ーーーーーーーーーーー


ポーション

rank F


HPを10回復する


ーーーーーーーーーーー


最初に貰ったポーションより効果が低い気がする。

rankを上げれば効果もあがるのかな?


えーと、rankFは一番下でAが最高か。


その時ウィンドウに『チュートリアルを終わりにします』と表示され、その後消えてしまった。


「結構疲れたな…」


意外と混ぜるのにも力が要るらしい。これはSTR早めに上げねば。


時間を確認すると2時間もたっていた。


説明見たりゆっくりやってたから意外と時間がかかってしまったようだ。あと1時間なのでとりあえず薬草をすりつぶすのだけやっておこう。


ゴリゴリ潰して薬粉というのが5個出来た。次の段階はまた次回だ。時間もないし…それ以前に水も薬を取り分ける小瓶も無かった。


ヤバイこれってお金かかるんじゃない?


とりあえず時間もなくなってきたのでベットで寝てMPを回復し外に出る。


×がある場所に歩いて近づくにつれ、街の明かりが少なくなり暗くなっていく。



大丈夫だよね?








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ