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2回目のログインです。

ログインするとまたメールが光ってました。


ジーンとの待ち合わせ場所はウォルターニアのバザー広場の入口ですね。ちょっと早めにログインしておいて良かった。


前回はウォーリアでログアウトしたので転移してから広場まで行かなくてはならなかった。


ウォルターニアに転移して、まだ薄暗い中を歩いていく。


すると夜なのに灯りがついている店があった。

何だろうと思い中に入ってみるとなんと銀行でした。

確かに大金持ってそのまま死に戻りはきついもんね。一回やったけど、あれは悲しかった……。


これから敵が強くなってくのにこんな大金持ってるのは不味いよね。今持ってるのは23万ギルとちょっと。20万ギル預けよう。


手続きは簡単で直ぐに終った。


そして急いでバザー広場に向かった。


どうやら先に着いたみたいなのでベンチに座ってまっちゃとご飯タイムです。


「お、ハナ早いな!」


声がした方を見ると、そこにはジーンとニーナさんだけがいた。


「今日は2人だけなんだね?」


「あぁ、マイクとリリーは今ホームの方で指揮をとってるんだ。まだ出来たばっかだからごたごたしててな」


「そっかー。じゃ、契約しちゃう?ここで出来るの?」


ジーンとニーナさんも同じベンチに座る。

5人くらい座れる大きさなので余裕で座れた。


「あぁ、本当ならホームに呼んで落ち着いてやりたかったんだがな……」


「何かあったの?」


「何か思った以上に加入者が多くてな、ちょっとごたついてんだ。β時代は人数少なかったから、勝手が違ってまいってるよ」


「大変だねー」


かなり他人事だけど仕方ないよね。

……良かったクラン入らなくて。面倒な臭いがプンプンします。


「契約のやり方は簡単だ。ってその前にハナって商人になってるよな?」


「あ、大丈夫ー。一応お店開いてるよ」


「あぶねー!この前確認してなかったから焦ったぜ。そんじゃ、ステータスの【売買】をクリックすると新しいウィンドウが開くからちょっとやってみてくれ」


言われた通り開くと商人のステータスが開かれた。

まだ選べる項目が少ないのでほとんどは選択出来なかったが、選択可能な項目に「契約」とあった。


「この契約を押せばいいの?」


「おう、押してくれ。押すと契約先を入力するところがあるだろ?」


本当だ。

えっと、分類からクランを選択して……お、選択肢が出た。これが今あるクラン名なのかな?


「ジーンのとこ何てクランだっけ?」


「『銀の翼』だ」


あったあった。

まだ2つしかクラン名が表示されてないので探すのは簡単だった。


ってかクランの立ち上げ相当早いんじゃない?


とにかく『銀の翼』を選択。

すると「契約書を送ってもいいですか?」と出たのでYESを選択する。


「何か契約書を送れたよー」


「……お、来た来た。じゃ、これを承認してっと。よし!これで契約完了だ。後で商品カタログを作って送ってくれ」


カタログ?

あーこれか。

商人の画面から選択出来る項目が増えていた。

なるほど。このカタログを送ってそこから発注がくるんだね。

で、お金が振り込まれたら納品できる、と。


「なんだ?ハナ商人で名前変えてるのか?」


「え?」


何で分かったのでしょう?

……あ、契約書は商人の名前で送られるのか!?


「えーと、ラピスって言うのか。ニーナ知ってるか?」


「あ、ちょっと待って!」


「ラピス?……ん?ラピスってこの前話題になってた人じゃない?」


私の制止の声なんて何のその。

2人の会話は進みます。


「話題?」


「そう。黒い三角帽を目深にかぶって、黒いローブを着けた怪しいお婆さん。通称『魔女』。怪しいけど売ってるアイテムはびっくりするほど品質がよくてしかも安い!……商人の名前は被りOKだから同じ名前だけ、なーんてこともあるけど……ねぇ~?ハナちゃん?」


ニーナさんの目が怖いです。


「えっと、うんと、そのー……」


「白状しちゃった方が身のためよ~?」


あー!締めないで極ってます!ヘルプミー!


「わ、私が、やりました……」


完全にばれてる。

騙すのはもう無理でしょう。


「やっぱり~!でも何でそんな格好?」


「前に男の人に絡まれたことあってー。更に知り合いから薬安く売ったら大変って釘刺されちゃって。面倒は嫌だなと思って変装を……」


「あー。あったな、そんな事」


「なるほどねぇ~」


「あぁー!恥ずかしい!誰にもバラすつもりなかったのにー!」


「ふっふっふ~!良いこと知っちゃった!まぁ、誰にも話さないから安心して。リリーとマイクには口止めも兼ねて話すけど、他のクランメンバー達には話さないよ」


「勿論俺も言わねーよ」


「ありがとうございますー……ってかそんなに話題になってるんですか?」


「掲示板で一時すごく盛り上がってたわよ~?」


掲示板……あ!あの時のか!

どうしようかな、店開きづらくなっちゃったな。


「あ。今、今後お店開くかどうか考えたでしょ~?」


げ、顔に出てたかな?


「うーん。俺としては今後も店開いてくれるとありがたいんだけどな」


「何で?」


「つまり、ハナちゃんがお店辞めちゃうとうちのクラン専属ってことになるでしょ?周りからのやっかみとか考えるとね~」


なるほど。確かに。


「でもこの前もつけられたし、変装出来なくなりそうで。どうしようかな?」


「う~ん。あ!ちょっとお金かかっちゃうけど転移台を使うのはどうかな?転移台って転移終った時、光が消えるタイムラグがあるでしょ?メニュー開いたまんま転移して、転移終った瞬間に装備外せば光が消える前にハナちゃんの姿に戻れるって寸法よ!……ちょっと面倒くさいけどね~」


うーん。でもそれでいっか?それ以外に方法思い付かないし。せっかくだから商人レベルもあげたいし。


「名前知ってる人には見られたらばれちゃうけどね~」


「教えてる人には最悪バレてもいい人ばかりなので問題無いです」


そのうち素顔で商人出来るといいなぁ。


「お、じゃぁこのまま商人続けてくれるのか?」


「うん、一応やるつもりだよ」


「良かった!これで問題解決だな!」


「でもそんなに安かったかな?」


一応お店より安くするのはやめたんだけど。


「今はなかなかお店で買えないからね~。そうなるとハナちゃんの店が最低価格になるって感じかな?周りに合わせるならもうちょっと高くてもいいと思うよ~?」


「そっか……考えてみます」


何だか難しいなぁ。また広場のぞいてみよう。


「それよりジーン、もうそろそろ戻った方がいいんじゃない~?」


「そうだな……あっちが片付いてるといいんだが」


そしてちょっと肩を落としてジーンとニーナさんは帰って行った。


ま、商売のことはさておき。


ではでは!

念願のマイホームを建てにいきますか。


「こんにちわ!アイラさん、このオーダーメイドホームのクエストを受けたいんだけど、出来るかな?」


「こちらですね?ハナ様はレベル30以上ありますね。では大丈夫です。この街を北に行くと岩山が広がっているのですが、そこにいるロックワームが落とす建設書と、街を南に出た森の中にいるドクドク草が落とすブラックインクが必要になります。こちらを手に入れてまたいらしてください。そうしましたらオーダーメイドを承ります」


「わかりましたー。また来ます」


このままロックワームとか倒しに行きたいとこだけど、まずはラミさんの依頼をクリアしましょう。先にクエスト受けちゃってるしね。


転移台からアラミアに飛びます。

えっと、街を東に出て真東の森の中だよね。

まっちゃは基本街の中では小型化していて、フィールドに出たら小型化解除している。


まっちゃと街を出て荒れ地を歩いていく。

暫くモンスターを避けながら歩いていくと道が見えてきた。

たまに戦闘になるのは仕方ない。


その道に沿って歩くと森が見えてくる。

出てくるモンスターのレベルもアラミアにきて確実に上がっている。私が何とかなってるのも、装備とジーン達にレベルあげてもらえたお陰ですね。


道を歩いて行くと唐突に道を塞ぐ大木が見えてきた。

これ以上進むと多分戦闘が始まるのでここでストップです。目の前には何やら壊れた柵が立ててありました。


とりあえずポーションとMPポーションを使い全快にしときます。で、メニューを見てアーツのおさらい。


全く使いこなせてないですね、私。

こういうの苦手なんです。


えーと、いつも使ってる《一閃》と《兜割》、その他に新しく《竹裂》というのがあった。しかも結構前から出ていたらしい。この前のボスの時きちんと確認しておけばよかった。強力そうだし使って見ましょう。


そういえばせっかく作ってあるのでタブレット使ってみよう。

STR+とLUK+タブレットを服用。

因みにまっちゃも一緒にドーピングです。


効果は30分間それぞれのステータス値を+10というもの。なんだかやれそうな気がしてきた。


それに今回はアロー系の魔方陣もあるしね。

魔法陣もセットしたし準備完了!


行くぞー!


柵を越えるとイベント突入みたいです。


道を塞ぐようにある大木が大きく震え、ピシッと乾いた音をたてながら幹が裂けていく。


音が収まると木には暗い目と横に大きく裂かれた口が広がっていった。


Gyaaaaaaaaaaaaa!


戦闘開始です。


枝が鞭のようにしなり伸びて攻撃をしてきた。

慌ててその攻撃を回避する。


「まっちゃ!お願いね!」


「くぅ!」


ステップを踏み迫り来る枝をかわしボスに近づく。

あまり遠すぎると魔法陣が届かないのだ。


「ファイヤーアロー!」


今一番強力な魔法陣です。

おおー!やばい!5本の火の矢がボスめがけて飛んでいきます。なんか強くなった気分。


ボスに直撃しHPを削る。

ただ、どれだけ強くなってるのかわからないので次はファイヤーボールを使いましょう。


「ファイヤーボール!」


クールタイムを刀で凌いで魔法陣を投げつける。

うーむ、HPの減り方を見るとアロー系はボール系の1.5倍ってとこかな?

わずかな差ですがこれが大きいんです。


どんどん使って行きましょう。


その後はアーツを叩き込んでみる。


「《竹裂》!」


いきなり補正が入り、凄い勢いで走りだしボスの目の前でジャンプ。刀を頭の上に振りかぶりそこから上から下に、下から上にと敵を切り裂く。何回か上下に切り裂くのを繰り返し、着地する。


そこでアーツは終わったようなので、慌てて距離をとる。


おー。


ボスのHP1割強削っちゃいましたよ?

アーツが凄いのかこの刀が強いのか。どっちもですね。

まぁ、クールタイム5分なので乱発は当然できません。


その後はひたすら魔法陣と刀で攻撃し続けた。

魔法陣はもちろん火系特化。早く他の特化魔法陣も作れるといいなぁ。


まっちゃも回復と風魔法でターゲットを集め援護してくれている。


これだけ自由に動けるのはまっちゃのおかげだな。


後でご褒美あげなきゃね。


「ファイヤーアロー!」


最後は魔法陣のダメージでボスがうなり声を上げ倒れていった。


DYUUUuuuuuuuuuuu!


ーーーーーーーーーー


YOU WIN

森の妖樹を撃破しました。


ーーーーーーーーー


ふう、勝てて良かった。


ドーピングしたからかな?結構刀のダメージがあったお陰でなんとか倒すことが出来た。アロー系も増えたしね。


後半枝が体に巻き付いて吊し上げられた時はもうだめかと思ったが、まっちゃが風魔法で枝を折ってくれたのでどうにかなった。


……地面に顔から落ちたときは色んな意味で辛かったけど。


とりあえずこれでクエストクリアだ。

ラミさんのとこに戻りましょう。






お読み頂きありがとうございます。


39話で媚薬のレシピを購入しましたが、その名称を変更したので報告します。


媚薬→惚れ薬


これからもよろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
[一言] 「竹裂」の動きの説明をみて、テイルズオブの「猛虎連撃破」を思い出しました。
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