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次の日。

今日は早めにお昼ご飯を食べて12時ちょっと前にログインです。

ギルドに来ると時間前なのにもう全員揃ってました。


「すいません、一番最後だね」


「ハロー!ハナちゃん!」


今度こそリリーの抱きつきを回避!

げ、かわした後戻ってきた!?

また捕まりました……無念。


「よっし!揃ったな?じゃ、行こーぜ!」


「その前に作ったアイテムを渡したいんだけど、リリー苦しい……」


そろそろ離してよー!


「あ、そうだったね。じゃぁ私が全員分受けとるわ~」


そう言ってニーナさんが前に出た。


「私は戦闘では殆ど役に立たないからアイテム使ったりするのは私の役目なのよね。ほらリリーそろそろ離れて!」


ニーナさんに引き剥がされてしぶしぶリリーがどいた。

助かった……。


「じゃ、トレードしますね」


「あ、その前にいくらかな?金額教えてもらわないとトレード出来ないよ?」


「え?お金いりませんよ?だって私も一緒に戦うんだし」


「いや、そんなわけには……」


「うーん、じゃ、貸しにしといてください!今度困ったとき助けてくださいよ。私ソロなんで一人じゃ無理なこともあるだろうし」


むしろ私お荷物になりそうなのに、お金なんて貰えないよ!

そんなに苦労もしてないし。


まだ納得いってないようだったけど、無理矢理ニーナさんに万能薬を送る。


これでよし。


「じゃ、いきましょうか?」


にっこり笑って言うと、ニーナさんも諦めたのか笑い返してくれた。



その後はパーティーに入れてもらって南の街道まできた。


町を出てまっちゃの小型化をといたら皆驚いていた。ま、いきなりこんな大きくなったら驚くよね。


まずウォーリアの東側に出て、草原に通ってる道をひたすら南へ向かうとトンネルに入る。そのトンネルをしばらく進むとありましたよ、あの扉。はい、お馴染みボス部屋への扉ですね。


「よし!準備はいいか?いくぞ!」


ジーンを先頭に扉を潜る。

するとイベントが始まったようだ。



その部屋にはたくさんの機械が散乱していた。

更に魔気が充満していて重苦しい空気が漂っていた。

その中央には中がよく見えないが、横3メートル縦5メートルはあるかという大きな試験管があった。そして天井と地面をつなぐその試験管の前には一人の男がいた。


「くっくっく!完成だー!新しいモンスターだ。これで世界中を魔気でみたせば……ふふふ……」


なんかマッドな感じがプンプンしますね。

ちょっと気持ち悪い。


「ん?なんだ、お前らは?……そうか、確かあの馬鹿が目障りな冒険者がいるとか喚いていたがお前達がそうか。ふふふ……いいところに来たな!私の発明品の餌にしてあげようじゃないか!」


すると試験管にヒビが入り、パンっと砕け散った。

中から出てきたのは目が身体中に何個もついた紫色の物体だった。


何だろあれ?四角い塊の至るところで目が瞬きを繰り返している。そして触手のようなものがなん本も塊の下から伸びていた。


ぎゃー!気持ち悪い!


「行け!お前の餌だ。好きなだけ食べていいぞ?」


Nyuaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!


戦闘開始です。


「『こっち来い!』」


マイクがスキルで注意を引き付ける。


「まっちゃもマイクのお手伝いお願い!」


「ハナ!俺は左から行くからお前右な!」


「了解!」


マイクとまっちゃでうまく触手を引き付けている。

大きくなったことで注意がひきつけやすくなってるような気がする。

うん、頑張れまっちゃ!


目の前で2人がちょっかいをかけるからか、この化け物はジーンと私の方には無関心だ。


うぅ……気持ち悪いけどやらなきゃ終わらない!火系特化最高rankで火力を上げていきましょう!


「ファイヤーボール!」


うーん……思ったより効いてないな?なぜ?

そんなにこのボス強いの?


あ、パーティーだからか!


パーティーだと敵の強さも人数に応じてあがるんだよね。

今はまっちゃも入れてフルメンバー。上限の6人だから強さもMAXですね。


こうなりゃ手数で勝負!


「《一閃》」


やっぱりニーナさんに武器作って貰って良かった。今までのじゃ全くダメージ与えられてないよね。


でも何時までも甘えてられない、早く自分の刀作ろう。


ボスの体が大きいのでリリーの魔法もこっちまで届かない。なので思いっきり攻撃です。


「ファイヤーボール!」


まだ魔法陣も余裕があるのでどんどんいきましょう。


その時、ボスの全ての目が光りだし、眩しくて目をつむってしまう。

そしてべちゃっという音と共に生暖かい液体が降ってきた。


げ、ダメージ受けてるし!

しかも継続中!?

最初のダメージと違い継続ダメージは微々たるものだが、そのスピードが速い。

HPバーの横には状態異常を示すアイコンが並んでいた。


な、なにこれ!?

毒と麻痺と火傷と混乱と誘惑?


は!?確かに体が動かない!


さっきのでこんな一気に状態異常なるの!?


と、とにかく万能薬ー!


直ぐに使って攻撃に戻る。


他の人はニーナさんがアイテムを使って治していた。

まっちゃも治してくれてるし、マジ感謝!


ポーションで回復して。

よし、魔法陣行くぞー!


「ファイヤーボール!」


続けて。


「《兜割》」


さっきよりは効いたかな?


そしてまたボスの目が光る攻撃と変な液体をかぶって状態異常です。


今度は毒と火傷と眠りと石化。


眠りと石化って一緒にかかっても動けないのは同じなんじゃ……?


ま、これも万能薬で治します。

例え眠りにかかっても実際寝ているわけではなくて意識はあります。ただ、見た目が完全に倒れて寝ているようになるんですがね。アイテムを使うか、攻撃を何回か受けるかして目を覚ますまでは戦闘できません。


ってか状態異常になるペースヤバイな……こりゃアイテムたくさん必要なわけだ。


しかもなる状態異常が毎回同じでないとこが更に厳しい。

各状態異常のポーションを併用してもいいけど、時間がかかるし攻撃どころじゃなくなるね。


良かった!このボスソロだったら相当大変だったよね?ってか無理じゃない?


そんなこんなで状態異常になること9回。

最後はジーンがアーツで止めをさして無事ボスに勝てました!



「な、なんだと!?私の最高傑作を倒した!?……なるほど、あいつが騒いでいたのも頷ける、か。今回は退くが次は生きて帰れると思うなよ?」


そしてこの部屋を覆っていた魔気と一緒にその魔人は消えた。



ーーーーーーーーーー


YOU WIN


魔法生物を撃破しました

ムル街道の使用が可能になりました


報酬 SP5


ーーーーーーーーーー



「おつかれさん!いやーやっぱあの状態異常はきついな」


「本当だよ。ハナちゃんがいて助かったね」


「ありがとうー!ハナちゃん!」


突進してくるリリーをかわす。


「いや、私こそ一人じゃ絶対無理だったし助かりました」


「いやいや~本当ラッキーだったんだよ?だって万能薬売り切れだし、作れる人なんて聞いたことなかったし~」


ニーナさんの言葉にちょっと疑問。


「まだ作れる人いないの?」


流通システム出来てから結構たってるし、〈錬金術〉とる人も増えたと思うんだけど……?


「いないみたい。っていうか錬金術自体がちょっと嫌遠されるスキルだからね」


「え?何で?面白いのに……」


「ハナちゃん凄いね。錬金術ってMPたくさん使うしその他の瓶とかの道具も買わないといけないし。それで作っても店で安価に売ってるから買う人も少ない。まぁ、そこは流通システム導入でなんとかなったけど、根気がいるし面白味がないって言って生産メインの人は選ばないの。今回の流通システムが原因で錬金術取ったのはほとんど戦闘プレイヤー。だから生産する時間を惜しんでなかなかrankの高いものは作れずじまいってわけ。だから錬金術やってる生産者って貴重なのよ~?」


なるほど、作業が地味ってのは納得。

あのすりつぶす作業とか鍋かき回す作業とか……確かに人気無さそうな作業だよね。


「知らなかったです」


「なーなー!ハナ俺たちのクランに入らないか?」


「クラン?」


「そうだ!ここのボス倒してアラミアに着いたらクラン立ち上げの為のクエストが完了するんだ」


クラン、か。


クランを組むと幾つかメリットが発生するらしい。

クランホームを建てる土地が無償で貰えたり訓練所を作れるようになり、そこで行う対人戦ではわずかだが経験値も貰えるらしい。あとはクエストをクラン名義で受けることにより貢献度があがり色々なところで優遇して貰えるらしい。


うーん。でも家は自分のが欲しいしな。集団行動ってちょっと面倒そうだし。


「うーん……ごめんなさい。やっぱ私には向いてないかも」


「そっか。ま、そんな気はしてたがな。じゃ、俺らがクラン立ち上げたらうちと契約しないか?」


「契約?」


「そ!俺はハナより腕のいい錬金術やってるやつなんて知らないからな。商人になってうちのクランに薬とかを売って欲しいんだ。契約することで離れていてもトレードのやり取りが出来るようになるんだ。ただし契約できるのは初めは1つだけだ。商人レベルを上げれば契約先も増えるらしいがな。どうだ?」


「それならいいよー」


ずっと断り続けるのも悪いしね。私にデメリットがある訳じゃないし、いいんじゃないでしょうか?


「やりぃ!ありがとな!よーし!早くクラン立ち上げるぞ!」


ってかジーン一人で決めちゃっていいのかな?

とりあえず近くにいたマイクに聞いてみる。


「なんかジーン一人で決めてたけどいいのかな?」


「大丈夫だよ?だってジーンがうちのマスターだからね」


「え?マイクじゃないの?」


「僕はサブマスターかな?皆を引っ張っていくのは僕には荷が重いよ」


ええー……意外です。

まぁ、マイクがサブなら安心かな?


「ハナちゃんうちと契約してくれるんだねー!じゃ、ちょくちょく遊ぼうねー!」


ゆ、油断した!

完全にリリーにホールドされました。


「はいはい、遊んでないでそろそろ行くよ~」


すぐさまニーナさんが剥がしてくれて助かった。


その後は集落を3つ経由してアラミアまで行った。一気に進むのはきつかったので、半分まで行ったらログアウトして、2回目を夜改めてログインしてだけど。


かなり強行軍でした。

まったりな私にはちょっときつかったけど、みんなでワイワイ歩くのは楽しかったな。

皆が強いので楽に進めたし。


アラミアに着いたのは丁度夜から朝へかわる時間でした。

朝陽が眩しいー!

初めて夜の戦闘きちんとしたけど意外と平気でした。

まぁ、みんながいたからかな?



そしてやっと着きましたよ!アラミア!

ここはウォルターニアと同じくらいの大きさの街でした。


街に入ったところでジーン達とは別れた。

クランを立ち上げたら連絡くれるらしい。


私はもうへとへとなので今日はログアウト。

あ、ステータスだけいじっとこう。


やった!レベル30いった!

これで家建てられる。明日はウォルターニア戻ろう。


そうとうモンスター倒してきたもんね。でもこんなにレベル上がるなんてびっくり。一人だとこうはいかないから本当感謝ですね。


ーーーーーーーーーー


name : ハナ

tribe : フェアリー

level : 31        [4up]


HP : 400/400       [40up]

MP : 353/353 (+23)   [40up]


STR : 55 (+35)     [1up]

VIT : 55 (+45) [4up]

AGI : 56 (+43)

INT : 24 [4up]

DEX : 40 (+10)     [2up]

LUK : 10 [1up]


AP : 0

SP : 20


【スキル】

〈採取〉Lv.28〈鑑定〉Lv.35〈魔法陣〉Lv.33〈育成〉Lv.29〈採掘〉Lv.26〈刀術〉Lv.35〈二刀流〉Lv.29〈ステップ〉Lv.26〈回避〉Lv.23〈MP+〉Lv.13

[控え]

〈鍛冶〉Lv.9〈道具〉Lv.25〈料理〉Lv.21〈錬金術〉Lv.28〈釣り〉Lv.7


【称号】

フェアリー族の加護:DEX+10


【売買】

商人Lv.2


【装備】

武器:桜花刀 STR+35 , AGI+18

防具頭:布リボン VIT+10

防具上衣:中振袖(赤紫) VIT+20

防具下衣:袴(藍) VIT+15

防具鎧:なし

防具手:なし

防具足:下駄(足袋付) AGI+25

アクセサリー(最大6個):魔法陣ホルダー・使い魔の指輪


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー


name : まっちゃ

tribe : グリフォン〈亜成体〉

level : 5 [4up]


HP : 550/550 [60up]

MP : 430/430 [60up]


STR : 18 [3up]

VIT : 16 [2up]

AGI : 16 [2up]

INT : 21 [1up]

DEX : 10

LUK : 5


AP : 0


【スキル】

〈回復〉Lv.28〈索敵〉Lv.41〈かみつき〉Lv.36〈風魔法〉Lv.11〈小型化〉Lv.1


【装備】

アクセサリー:なし


ーーーーーーーーーー







いつもお読み頂きありがとうございます。

まっちゃの形体名を変更したので報告します。


成態→亜成体


これからもよろしくお願いします。

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