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3★

あとがきにイラスト掲載しております。

「あ!!待ち合わせしてたんだった!!」


メニューを開いて時間を確認する。


このゲームは現実とゲーム内時間の進み方が違うらしく現実の5倍の早さで時間が進むらしい。更にこっちの1日は15時間で昼が10時間、夜が5時間というわけだ。

つまり現実世界の3時間がたつとゲーム内では1日たつことになる。これは時間のない人にも昼夜両方楽しんで貰うためなんだとか。

ただ、時間があるからと言ってずっとやり続けることは出来ない。1日に9時間までしかログイン出来ないという規制がある。更に5時間以上長時間ログインすることも出来なく、それを過ぎると強制ログアウトだ。またヘッドセットが体に異変を感じた場合も強制ログアウトになる。

更にログアウトした後再ログインするにはクールタイムをおかなくてはならない。1時間につき10分のクールタイムが必要になり、ログイン時間が増えればクールタイムも加算されていく。1時間未満のログイン時間でも1時間と同じクールタイムが必要らしい。


とまぁ、色々あるけど現実時間で3分過ぎている。つまりこっちの世界じゃ15分たってるってこと。まだそんなに待たせてないはず。直ぐに待ち合わせに向かわないと。


とりあえず部屋を出て階段を下りていく。

直ぐにカウンターがあって女の人が座っていた。


「おでかけですか?」


頭の上にNPCを表す黄色のアイコンが点滅している。


「はい、このまま出てもいいんですか?」


「はい、大丈夫ですよ。いってらっしゃいませ」


女の人に見送られ建物を出る。

外を見て看板を見るとどうやら宿屋だったらしい。


ポーン

ーーーーーーーーーーー


『スキルスロットを10個そろえろ』


ーーーーーーーーーーー


歩き出した瞬間、電子音と共にウィンドウが現れた。

直ぐに消えてしまったけど、今はとりあえず待ち合わせだ。


メニューのオプションで地図表示をonにする。

これは2人の幼なじみから教えて貰っていたやり方だ。

直ぐに待ち合わせの噴水広場の場所を確認し歩き出した。



噴水広場は人が溢れ帰っていた。


ほとんどがプレイヤーだ。色々な種族がいるが皆同じ服を着ていた。中にはちらほらと違う装備を着けている人がいるのはβテスターだろう。特典としてアイテムを10個引き継げるらしかった。


そんな中で幼なじみ2人の姿を探す。


「確か噴水の天使の像の背中側の木の下…だったよね」


噴水の真ん中には天使の像があって、その回りを高さを変え水が吹き出している。背中側の木は1本しかなく、さらに広場の端にあるので人も少なかった。


パーティー募集だとかお店のPRとかナンパっぽい声があちこちであがってるなかを必死で通り抜ける。何度か男の人から声をかけられたが待ち合わせしてるといって振り切った。


疲れた…


「もしかして梨花か?」


「そうだよー…疲れた…」


木の下には2人立っていた。幼なじみの2人だ。

アバターをあまり弄ってないので間違いない。

拓也はあまり変わらないから人族かな?茉莉はネコ耳と細長いしっぽがついてるから確実に獣族だね。


「疲れたって、まだ始まったばかりだろ?」


「この人込みは無理」


「まぁ、そのうちはけるだろ」


「そうそう、まぁ、梨花は美人さんだから声かけられて大変だったんだろうけど~」


ニヤニヤと茉莉がからかってくる。


「可愛い茉莉に言われたくないよ!!」


「いや、2人とも美少女だから」


「イケメンが何いってんのさ~」


自分では気にしたことないけど私は容姿が整ってるらしい。綺麗と言われる美人系らしいけど、私は茉莉みたいな可愛い容姿が良かった。茉莉も美人になりたいっていってるから、隣の芝はなんとやらだけど。


「と、とにかくさ!!先ずは梨花に基本的なことを教えないと!!そう言えばキャラネームは何にしたんだ?俺は《タク》だ」


「私は《マリア》だよ~」


「私は《ハナ》にした。名前に近いの全部使われてて大変だったよ…」


2人の名前を聞いた瞬間2人の頭にあったプレイヤーを示す青いアイコン横に名前が表示された。


「あぁ、名前が表示された?名前を教えて貰うと表示されるんだ。まぁこれは非表示にもできるから嫌だったらあとでオプション弄ればいいよ」


どうやら顔に出てたらしくてタクが説明してくれた。


「そうだ!!ハナフレンド登録しよ~」


フレンド登録するとコールと呼ばれるボイスチャットやメールのやりとりが出来るようになるらしい。


2人とフレンド登録しさっそく狩に行くことになった。


「狩に行く前にハナの武器を装備しないとな。何のスキルとったんだ?」


フレンドにはステータスが見せれるようなので画面を開いてタクとマリアに見せた。

許可しないとステータスは他人に見られることはないので安心だ。


「ハナ…お前なんつー構成だよ…」


「生産に片寄るとは思ってたけど~…さすがにこれは…」


「え?何か不味かった?」


眉間に皺を寄せて唸ってる2人に心配になって聞いてみる。


「ま、まぁ、すぐスロットも増えるし大丈夫だとは思うが…攻撃手段が魔法陣のみって…」


「え?だって魔法陣なら全属性使えるんでしょ?」


公式ページの説明にもそう書いてあった。

それならどれか1つ属性魔法をとるよりも使い勝手がいいだろうし。


「ま~そうなんだけどね~…この魔法陣って使い勝手はいいんだけど威力が普通の魔法の半分なんだよね~。さらにいい値段するから使う人ほとんどいないみたいよ~」


な、なるほど。…まぁなんとかなるでしょ。生産メインだし。うん。


「ハナがいいならいいが…ま、とりあえず狩に行こうか。ハナはステータスから魔法陣を装備出来るか?」


メニューを開き装備画面を表示する。

画面はタッチパネルみたいな感じで扱うらしい。

アイテム欄から魔法陣ホルダーを選択する。

最初にとった5つのスキルのみ対応する道具がアイテム欄に入ってるらしい。私の場合簡易錬金道具セットと簡易料理道具セットが入っていた。


これは嬉しい。


「よし!!じゃ、行ってみるか!!」







友人の冬乃透花様より頂いたイラストを以下に記載しております。

透花様より何でもゆるせる方のみどうぞ、とコメント頂いております。

イメージを壊したくない方やイラストを見るのがお好きではない方は、お手数ですがページ上部より次の話へお進みください。

よろしくお願い致します。


















ここからは許せる方のみで!

「ハナがいいならいいが……ま、とりあえず狩に行こうか。ハナはステータスから魔法陣を装備出来るか?よし!じゃ、行ってみるか!」


「ハナとゲームやるなんて久しぶり~!今日すっごく楽しみにしてたんだよ~?」


「ごめんね。最近はあんまり惹かれるソフトなくってさ」


「ほらほら!早く行かないと獲物全部とられちまうぞ?」


「はいは~い!いこ、ハナ!」


「あ、ちょっと茉莉……じゃなくてマリア!引っ張らないでって!」


「おーいじゃれてないで行くぞ!」


「「はーい」」



挿絵(By みてみん)

イラスト/冬乃透花様

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