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いつもお読み頂きありがとうございます。
前話でイベントの開始時間(0時)を追記させて頂きましたのでご報告です。これからもよろしくお願いいたします。
森へ来て人面樹を狙ってまっちゃと一緒に倒す。
1体につき1枚怪しい葉っぱを落とすので10回の戦闘で集まった。
街へ戻ってカード屋に渡す。
「確かに受け取ったよ。じゃぁ、この中から1枚引きな」
10枚並んでいるカードの中から1枚を引く。
よし!これで準備OK!
「2枚目も交換するかね?」
「え?2枚目?」
「あぁ、ビンゴカードは1人10枚まで持って行くことが出来るんだよ」
そっか……枚数あった方がビンゴの確立上がるもんね。
目指せ10枚だな。
「次の交換品は何ですか?」
「次は化け花の麻痺花粉を15個だよ」
その後はひたすら街と森と草原を行ったり来たりだった。
交換品の条件はクリアしないと次を教えてくれないので、移動に時間がかかってしまった。中には薬草やマジックリーフといった採取系もあったので助かった。戦闘ばかりは私には辛いです。
そして今10個目の納品が終わりカードを引き終わったところだ。
最後のアイテムはスライムの核10個だった。
スライムは簡単に倒せるけど、核のドロップ率が低くなってて30匹近く狩ってしまった。
でもこれで10枚揃った!
あと30分で舞踏会の時間だし急いでお城へ向かわないと。
あぁ……カード集めにかなりの時間かかってしまった。
あんなに早く依頼クリアしたのに。
とにかく急ごう。
お城の前で招待状を見せ中へ入る。
すると立食パーティー会場のようなところへ案内されて時間がくるまでここで待つように言われる。
中には既にたくさんのプレイヤーがいた。
お腹も減ったのでまっちゃとご飯をお皿にとり端に置いてあるイスに座って食べてみる。
何これ!?美味しい!
鑑定してみるが???と表示されどのような料理か知ることはできなかった。つまりかなりレベルが高い料理というとだ。
初めて鑑定できなかった。
料理を究めればこんなに美味しい料理も作れちゃうってことなんじゃないですか?料理も頑張ろう!
人も更に増えそろそろ時間だ……と思った瞬間それは唐突に始まった。
会場が黒い霧に包まれどこからか女の人の声が聞こえる。
「私を呼ばずにこんな冒険者を城に呼ぶなんて何を考えているのかしら?こんなやつらより舞踏会には私の方がふさわしいわ!あんたたちなんてどっか行っちゃいなさい!」
ゴォォ!という風と共に体が浮き、天井に現れた黒い渦に吸い込まれてしまった。
そして気づくとどこか洞窟の中にいた。
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mission!
『制限時間内にダンジョンを抜け出し魔女を退治しろ!』
君は魔女の恨みをかい、遠いダンジョンに飛ばされてしまった。このダンジョンにある『封魔の剣』を探しだし、ボスを倒すんだ!ボスを倒せば城に戻れるはず。城にいる魔女に『封魔の剣』を突き刺して魔女を退治してくれ!
※時間内に戻れなかった場合はビンゴ大会に参加できません。
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ウィンドウが消えると、視界の端に残り時間が現れた。
全部で4時間で戻らなければならないのか。
ボスもいるし早めに進もう。
採取と採掘は諦めてしらみ潰しに進んでいく。
ダンジョンはマップが表示されないので片っ端から進むしかないのだ。
地図を確認しながら別れ道を潰して行くと小さな広場に出た。何か迷路みたいな通路の一番奥にその広場はあった。
真ん中に宝箱があるので警戒しながら近づきそれを開く。
中から『封魔の剣』を手に入れた。
こんなに簡単でいいのか?
と思って通路に戻ろうとしたところ、上から巨大なスライムが落ちてきた。
ですよねー。そんな簡単だと逆に不振だよ。
モンスターの名前はバトルスライム。
なんか強そう!?
スライムスライムでも結構強かったんだから油断しないでいこう。速攻一番強い火系特化の魔法陣をぶつけてやった。
「ファイヤーボール!」
え?なんかHP8割減ってないですか?
あとは刀と普通の魔法陣で難なく倒せた。
なんか火系特化の使って損した気分だな。
ま、まぁ時間短縮できたと思おう。
しかしそれからが大変だった。
通路に来るときには無かった罠が仕掛けてあったり、迷路みたいな通路は道が変わったのかマッピングされたのもがまた消えてしまっていた。モンスターも居たけど、かなりレベルが低かったので基本無視です。
ポーションとか万能薬とかを使いまくりながら進む。
壁から毒矢とか飛んでくるんだよ?私に避けられるわけないじゃん!くらいまくって治しまくりです。〈回避〉はあるけど認識していないものには働かないらしい……。
流石に大きな石玉が転がってくるのは無視できなかった。必死で走りましたよ。途中なんかダメージ与える床とかあったけど無視です。まっちゃは頭の上で回復担当でした。
そんな感じでアイテム頼りで再度迷路をクリアし、まだ通っていない道を進む。
脇道の通路では宝箱を見つけたり出来た。
意外とダンジョンが広くてボス部屋にたどり着いた時には残り1時間を切るところだった。最後の方は警戒とか捨てて走りました。モンスターも居たけど基本走って逃げる感じですね。んで、逃げ切れないのだけ倒す、と。
扉の前でHPとMPを全回復し、更にさっき作ったSTR+とLUK+のタブレットを使ってみる。rankCで30分間各ステータス値+10です。
準備を終えボス部屋の扉を開ける。
中には真っ黒いドラゴンが寝息をたて眠りこけていた。
しかしいきなり目をかっと開くと、こっちを向き空高く吠えた。
Guaaaaaaaaaaaaaaaa!
よーし、戦闘開始です。
な、何だか強そうだ。まっちゃよろしく!
初っぱな炎のブレスを吐いてきたので慌てて避ける。
余波で多少ダメージを受けたが気にせず突っ込む。
まっちゃが上手く注意を引き付けてくれているので後ろに回り込み火系特化の魔法陣!……ウォルターニアに来るためにたくさん作っておいてよかった。
「ファイヤーボール!」
そしてその後を追いかけるように走り、
「《兜割》!」
バッチリ決まった。
なんとクリティカル!すかさず魔法陣を投げつける。
「ファイヤーボール!」
《兜割》のクールタイムは3分なのであとはひたすら切りつけ魔法陣を投げつける。うー……刀の攻撃がほとんど効かない。ここは手数で勝負です。
夢中になりすぎて尻尾に叩かれ吹き飛ばされたりしましたがまっちゃが回復してくれて助かった。まっちゃに5割程回復してもらって、その後はまた羽ばたきドラゴンの顔めがけて攻撃をして貰った。
そのお陰でポーションを飲む余裕が生まれ、HPMP全快です!
まっちゃにもMPポーションをかけ回復しておく。
今度は尻尾に注意しながら攻撃をする。
尻尾を振りかぶったら距離をとり魔法陣をぶつける。
そしてまた近づき刀と魔法陣で攻撃。
ジリジリとドラゴンのHPを削り、最後《兜割》のアーツで仕留めた。なんと倒すのに40分くらい掛かった。
ぎ、ギリギリだった……。
ポーションも魔法陣もすっからかんです。
ドラゴンが倒れるとそこに光の渦が現れる。
その中に入るとお城の謁見の間のような部屋へ出た。
王座に座る男の人の前に立つ、黒いマントを着た女の人が男の人の首を絞めている。
すると体が勝手に動き、いつの間にか手に持っていた『封魔の剣』でその女の人をブスリとさした。
Gyaaaaaaaaaaaaa!
女の人、多分魔女は光となって消えてしまった。
「そなたはあの魔女に彼方へと飛ばされた冒険者だな?ありがとう、そなたのお陰で助かった。これは礼だ受け取ってくれ」
王様から1万ギル貰いました。やったー!
「さぁ、舞踏会を始めよう!準備が出来るまでくつろいでいてくれ」
そして最初に通された立食パーティー会場に案内された。結構な人数いたので私は本当ギリギリだったのだろう。
「あれ~?ハナちゃん?」
後ろから声を掛けられ振り向くとニーナさんがいた。
「ニーナさんも参加してたんですね」
「そうなの~!ジーン達とパーティー組んでるから一緒に参加したんだ。ハナちゃんは……もしかして1人?」
「え?はい、そうですけど」
「よくダンジョンクリアできたね~!」
「結構時間かかって大変でしたけど、ポーションとかで回復しまくってなんとか」
あははと笑うとニーナさんはお疲れ様と返してくれた。
あ、せっかくここで会えたんだからニーナさんに新しい刀お願いしちゃおうかな?まだ今は自分で作ったやつだと弱すぎるんだもん……いつか必ず作ってみせるけどね!
「あのー、ニーナさん。本当にほんとーに申し訳ないんですけど……新しい刀って売ってくれませんか?」
「刀?いいけど、突然どうしたの~?」
「実はニーナさんから買った刀壊れちゃって、自分で作ろうにも他の生産ばかりやってたら手が回らなくなっちゃって……うう、せっかく教えて貰ったのに。あ、でも落ち着いたら絶対自分だけの刀作るので見てくださいね?」
「そっかそっか~。いいよ、ハナちゃん可愛いから売ってあげよう!なーんてね。どうせだったら今作ってみたいのがあったからそれ使ってくれないかな~?1日貰えれば作れると思うんだけど」
「ニーナさんのなら大丈夫です!楽しみにしてますね!」
「じゃ、出来たら連絡するね。あ、あっちにジーンとかいるから行かない?」
「はい!ぜひ!」
そしてご飯をお皿にとってジーン達と合流した。
そこには思った通りマイクとリリーがいた。
あぁ、ニーナさんがやさしい人でよかった。
鍛冶頑張ろう。
その後はビンゴ大会が行われ、私は全部で18個もビンゴが揃った!一番凄かったのは35個のビンゴでダントツだった。
ビンゴの景品はビンゴした数によってレア度が異なるようだった。
選べるものも何種類かあって私が選んだのはレシピ。
武器も防具も結構レアっぽいヤツらしいんだけど私はよくわからなかったのでレシピにした。このレシピも種類が選べるようで迷ったけど〈錬金術〉のレシピに決めた。
最後はこのイベントのランキング。
その中の1つでなんと私1位とっちゃいました。
『個別依頼最速達成ランキング』1位 ハナ 3分
あれですね。ポーション類作ったうちのどれかですね。
賞金10万ギル貰いました。
ラッキー!
その後イベントが終わると最初にいたウォーリアの町に戻っていた。隣にはマリアが。
「ハナすごいじゃん~!1位とっちゃうなんて~!」
「本当だよ!なんの依頼やったんだ!?」
マリアとタクが詰めよってくる。
「ちょ、ちょっと待ってよ!依頼は簡単なやつだったんだよ。ポーション100個つくって納品ってやつ」
「「いや、簡単じゃないし……」」
「そう?材料は用意してあるしrankもCでいいから簡単でしょ?」
「「いやいやいや……」」
「そうかな?ま、そんな感じで依頼こなしましたー」
「さすがハナだね~。やることが人と違うよ」
「確かに。昔からどっか変わってたもんなー」
ちょっと、私が変な子みたいに言わないでよ。
そこで2人とは別れた。
いろいろあって疲れたから今日は終わりにしよう。
時計台へ戻ってログアウトです。