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1話目からこんなに沢山の方に見て貰えると思っていなかったので嬉しいです。書き溜めた分はあるのですが手直し等ちょいちょいしている途中なので毎日1話毎の更新になります。

これからもよろしくお願いします。

今日は20日、そう、WROの正式サービス開始日だ。


昨日終業式も終わり今日から夏休み!!

ビバ夏休みー!!来年は大学受験もあるから思いっきり遊べるのは今年だけだ。


サービス開始は12時丁度なので早お昼を食べて公式サイトを見ていた。キャラデータは事前に作ることが出来るので既に作成してある。動きにくいと嫌だからフルオートスキャンした現実の自分をベースにした。VRマシンで自分の写真を撮って、そのデータを元にマシンから出る光線が体をスキャンするのだ。


アバターはそのままにした。パーツ変更とか出来るらしいけど面倒だし。変えたといえば髪と目の色くらいか。これだけで結構印象変わるし十分でしょ。


髪をシルバーにして目を明るいパープルにした。

いかにもファンタジーな自分の外見は見てて少し恥ずかしかったけど、現実世界じゃ絶対できない色だからちょっとドキドキした。


現在11時55分。


PCに繋がれた大きいサングラスのようなVRマシン、ヘッドセットを装着しベットに横になる。スイッチを入れWROを選択する。Now loading...と画面に移りその後『繋ぎますか?』という文字が浮かび上がる。『はい』を選択すると徐々に意識が遠くなり、私はゲームの世界へと旅立った。



気がつくと真っ暗な空間に立っており、目の前には『暫くお待ちください』とメッセージの入ったスクリーンが浮かび上がっている。右下にある時計をみると11時59分。もうすぐ始まるだろう、と思ったところで目の前のスクリーンが消え大きな数字でカウントダウンが始まった。


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4


3


2


1


World of Rubiria Online


でかでかとタイトルコールがなされ視界いっぱいに白い雲が写っている。オープニングだ。どうやら私は空から落ちているらしい。風をきる感覚がリアルで驚いた。

驚いている間に雲を抜け大きな大陸が見えた。3つの大陸が目に写る。ここがこのゲームの舞台ルビリアなのだろう。


と思った瞬間、私は白い空間に立っていた。


そして目の前には小さな女の子。


『World of Rubiria Onlineへようこそ!!私は案内人のアリスと申します。ここではまずキャラクター作成をして頂きます』


外見に似合わず丁寧な語調でその女の子は話し出した。


『まずはじめにお名前を教えて下さい』


目の前にキーボードウィンドウが現れる。


そこに『リカ』と入れるが『既に使われています』とエラーメッセージが流れる。

『リコ』『リク』…そのあと何個か入力してみたが全てだめ。

もう似てる名前は諦めて、梨花の花から『ハナ』と入れた。


『ハナ様とおっしゃるのですね。よろしくお願いいたします』


アリスが承認したということは私の名前は『ハナ』で決まったのだろう。


『次にハナ様の外見を決めて頂きます。既にデータベースにあるキャラデータを使用なさいますか?』


「はい、お願いします」


『畏まりました。…ではこちらでよろしいでしょうか?』


目の前に全身鏡が現れ自身を写す。


そこには現実の私と同じ顔だけれど、髪と目の色が変わって印象が変わった私がいた。


「大丈夫です」


『種族選択により多少外見は変わりますが、最後にもう一度変更することも可能です。では次に種族とスキルを選んで頂きます。種族により取得可能なスキルが変わりますのでよくお考えになって下さい』


これはもう決まっている。


事前に公式ページや掲示板を確認して決めていたのだ。ただ、β版とは変わっているかもしれないので一応全部確認する。

ざっと流し読んでみてみたが、ほとんど変わっていなかったので決めてあったとおりにした。


『ハナ様の種族は《フェアリー》、スキルは〈錬金術〉〈採取〉〈鑑定〉〈料理〉〈魔法陣〉で間違いありませんか?』


「はい、それでお願いします」


『では最後にステータスにアビリティポイントを振り分けて下さい。アビリティポイントは20ポイントになります』


目の前にウィンドウが表示される。


ーーーーーーーーーー

STR:(筋力度)

VIT:(防御度)

AGI:(敏捷度)

INT:(知性度)

DEX:(器用度)

LUK:(幸運)

AP:20

ーーーーーーーーーー


これも決めてあった通りにAPを振り分ける。


ーーーーーーーーーー

STR:2

VIT:2

AGI:2

INT:2

DEX:10

LUK:2

AP:0

ーーーーーーーーーー


『こちらでよろしいでしょうか?』


「はい」


『では最終確認になります。『メニュー』とおっしゃって『ステータス』を開いてください』


「メニュー」


言われた通り言葉を口にすると目の前にさっきとは違う色のウィンドウが現れた。ついでステータスを開く。


ーーーーーーーーーー

name:ハナ

tribe:フェアリー

level:1


HP:100/100

MP:30/30


STR:2

VIT:2

AGI:2

INT:2

DEX:20(+10)

LUK:2

AP:0

SP:0


【スキル】

〈錬金術〉Lv.1〈採取〉Lv.1〈鑑定〉Lv.1〈料理〉Lv.1〈魔法陣〉Lv.1


【称号】

フェアリー族の加護:DEX+10


【装備】

武器:なし

防具頭:なし

防具上衣:ただの服

防具下衣:ただのスカート

防具鎧:なし

防具手:なし

防具足:ただのブーツ

アクセサリー(最大6個):なし


ーーーーーーーーーー


これが私のステータスらしい。

間違いもなかったのでこれで了承する。


『メニューは慣れれば意識するだけで開くこともできます。最後にアバターの確認です』


アリスがそう言うとまた全身鏡みたいのが現れた。

そこに写っているのはさっきと同じ私の顔。だけど違うところがあった。

耳がちょこっと尖っている。エルフというほどではないけれど。更に背中からは4枚の透明の羽が生えていた。色は緑色。

これがフェアリーの特徴なのだろう。


「この羽の色って変えられるんですか?」


『はい、可能です。変更なさいますか?』


「お願いします」


そして羽の色を赤紫に変更する。


うん、これでよし。


『ではこちらでお間違いないでしょうか?』


「大丈夫です」


『お疲れ様でした。それではWorld of Rubiria Onlineをお楽しみ下さい』


ペコリとアリスが頭を下げた。


すると目の前が真っ暗になり意識も闇へと落ちていった。





ふと気がつき目を開けると天井が目に入った。


あれ?


と思い起き上がるが、そこは自分の部屋ではなかった。


「ここってゲームのなか?」


驚くほどリアルな映像。映像だと思えないリアルよりリアルな光景がそこにはあった。さらにシーツの手触りやベットの材質など、本当にここがゲームの中なんて信じられなかった。


ふと思い付いて窓に近づく。


しゃっ、と軽快な音をたてカーテンを開く。


「うわー!!」


眼下には様々な人が行き交う活気のある街があった。







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