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17★

★あとがきにイラスト掲載しております★

「ま、いーか。それより刀のアーツって何があるんだ?」


「あ、アーツ?」


「え?」


「え?」


…………。


「もしや、まだアーツ使ったことない、とか?」


「アーツって何?」


はぁぁぁと盛大なため息をついて可愛そうな目で見るのやめて!


「ハナ、レベルアップのウィンドウとかちゃんとみてないだろ?ログとかも」


「い、忙しくて…」


それどころかステータスふるのもまとめてだし、忘れてたなんて言ったら怒られそう。


「ま、いいか。次からちょっとは気にしろよ?」


「はい…」


「アーツってのはそのスキルの技のことだ。確か生産スキルにもあったはずだけどな」


「え?うそ!?」


「アーツは一覧で見れるからメニュー開いてから…」


タクに言われるままメニューを開いて進んでいくと、スキルのページからアーツ一覧にとべた。完全無視してました。


アーツはスキルによって覚えられるレベルが違うらしい。

刀には《一閃》というアーツが増えていた。


ただ、それ以上にショックだったのは錬金術のアーツだ。


なんと《粉砕》というアーツが増えていた。あんなにすりつぶすの頑張ったのに…次から使おう。


「ショック受けてるとこ悪いんだが、そろそろ戻ってきてくれないか?」


あ、タクと話してたんだっけ。


「ごめんごめん」


「お話終わった~?」


マリアがまっちゃを連れて戻ってきた。なんか仲良くなってるな。いいことなんだけど、ちょっとむっとしてしまった。


それを感じとったのか、まっちゃが飛んできて頬にすりよってくる。


「くぅ~!」


あぁ、癒される。ごめんね、焼きもちだったんだよー。


「そういえばハナってまだ次の町に行かないの~?」


「え?二人はもう次の町に行ってるの?」


「そうだよ。ってかほとんどの人がもう次の町に進んでると思うけど~」


確かにまわりにプレイヤーが少なくなったなと思ってたんだけど。


「そっかー。そろそろ私も行こうかな。ボス倒して行けばいいんだっけ?」


「そ。ここのボスはそんなに強くないからレベル8くらいでSTR10あれば余裕で突破出来るよ~ソロでも大丈夫みたいだしね」


このゲームは相対する人数によってボスの強さが変わるらしい。HPの量とかね。だから一応ソロでも進める仕様にはなっているけれど、かなり大変らしい。


でもソロでも行けるなら頑張ってみようかな、まっちゃもいるし。


「ならこのあとボス行ってみるよ」


「一緒に行こうか~?」


「最初だし一人で挑戦してみる。無理だったら手伝って貰ってもいい?」


「わかった~!頑張ってね」


「いつでも応援呼べよ!」


そして二人は帰っていった。





よし、じゃボス行ってみようか!


そしてやって来ました東の森。

門から道が続いていて、道なりに来たところであからさまにおかしい柵が設置されている。


確実にここ通ったらボスだよね。こんなの他の森にはなかったし。

ボス戦に入る前に魔法陣の残り枚数を確認する。


火+0、水+10、氷+10、地+2、風+1、樹+4、雷+0、光+1、闇+0


ヤバイ…結構使ったなぁ。

数が残ってるのは水と氷か。

それ優先的に使っていこう。


そういえばまだ二刀流で戦闘したことないけどなんとかなる、よね?もうここまで来ちゃったし、当たって砕けろだ!


「まっちゃ、行くよ!」


「きゅぃ~!」


うん、まっちゃもやる気充分だね。


いくぞー!


そして柵を越えた瞬間、ふっと体が浮くような感覚を感じる。

そして体が動かなくなった。


おい!?


「ちょっと止まりな!」


さっきまでは誰も居なかったのに目の前に人がいた。


人ですか…?

なんか顔が青白いんですが。


「お前冒険者だろ?これから俺ら魔人様がこの世界を制覇するんだ!それにはお前たちが邪魔なんだとよ。だからここで死んでもらうぜ!」


あ、イベントか。

これが魔人かぁー。

なんか確実にやられキャラだな…。


WROのストーリーは、魔人達が世界を手に入れる為に世界を魔人達に心地好い空気?魔気で侵して行くのを防ぐ、というものだそうだ。


「お前の相手はこいつだ。せいぜい苦しんで死ぬがいい!」


Guoooooooooooooo!


地面が盛り上がって出てきたのは私の2倍はあるかと思われるゴーレムだった。


「行け!ロックゴーレム!!こいつを捻り潰しちまえ!」


ぎゅん、とロックゴーレムの上にHPバーが現れ戦闘開始だ。


体の自由が戻ってきたのですぐさま刀を構える。更に水の魔法陣も引き抜いて準備万端だ。


ゴーレムは唸りながら大きな手を振りかぶる。

そしてそのまま降り下ろした。


体が大きいからかそこまでスピードは早くない。


余裕を持ってかわす。


ズドォォォン!


「う、嘘でしょ!?」


ゴーレムが殴った地面には小さなクレーターが出来ていた。

こりゃ、あたったら大変なことになるな…。


攻撃が当たらないように走って背中に回り込む。


「きゅ~!」


ゴーレムの顔面目掛けてまっちゃが攻撃を与える。

ナイス、まっちゃ!


ゴーレムの注意がそちらにあるうちに攻撃だ。


「はぁぁ!」


縦に一撃。か、硬い。

続けざまに魔法陣を投げつける。


「ウォーターボール!」


お?結構効くな。

岩だから水は弱点、かな?


と思った瞬間、ゴーレムが振り向きざまに腕をふるった。その手に当たり飛ばされてしまう。


「いたた…げ!?」


油断禁物だ。ってかHP半分減ってるってやばくない?

すぐさままっちゃが回復してくれるが全開とはいかない。さらにその間ゴーレムはフリーだ。


こっちに向かってくる。ヤバッ!?


急いでその場を離れる。避けた時、後ろからまた地面を砕く音が聞こえる。

振り向くと、さっきまでいたところにクレーターが出来ていた。


あ、あぶなー。


回復の終わったまっちゃがゴーレムに飛んで行く。

まっちゃが引き付けているうちに斬りつける。そして合間にウォーターボールを投げつける。


初日は気付いてなかったが、魔法陣を続けて使うにはクールタイムが必要らしい。ボール系のものはどれも5秒空けないと次の魔方法陣を使うことが出来ない。


これはアーツも同じで刀のアーツ《一閃》はクールタイムが1分だ。それにアーツはMPも消費する。


魔法陣も魔法よりは断然少ないがMPを消費する。

因みにボール系の魔法陣の消費MPは5だ。

MP増やすスキル取ろうかな?


と、こんなこと考えてる間にもゴーレムに攻撃を与え続けている。まっちゃがいてくれるお陰でなんとか回復しつつ攻撃を与えられていた。


既にウォーターボールは底をつき、アイスボールもあと2枚だ。


よし、ゴーレムのHPもあと1割をきった。

刀のアーツを使ってみよう。


「《一閃》」


補正がかかり勝手に体が動き出す。

横一文字に振られた刀からは斬撃のような衝撃波が生まれていた。


Guaaaaaaaaaaaaaaaa!!


その攻撃でゴーレムを倒しきったようだ。


た、倒した?

ふぅ、なんとかなって良かった。


そこでまた体が動かなくなる。


「何?ゴーレムを倒しただと!?ち、今日のところは見逃してやる。ただし次はないからな!」


そう言って魔人は消えてしまった。


ーーーーーーーーーー


YOU WIN


森の番人を撃破しました

ロサ街道の使用が可能になりました


報酬 SP5


ーーーーーーーーーー


今いる街道がロサ街道。

つまり何時でも始まりの町に戻れるということね。

それよりSP嬉しい!


ウィンドウが消えると同時にまたふ、という浮遊感の後柵のある街道に立っていた。

さっきまで見えてなかった町が見えていたり、今まで目の前にあったゴーレムの残骸が消えている。


もしやさっきの場所がボスフィールドというやつなのだろうか?

何はともあれ次の町に進めるようになった。サクサク行こうー!







友人の冬乃透花様より頂いたイラストを以下に記載しております。

透花様より何でもゆるせる方のみどうぞ、とコメント頂いております。

イメージを壊したくない方やイラストを見るのがお好きではない方は、お手数ですがページ上部より次の話へお進みください。

よろしくお願い致します。


















ここからは許せる方のみで!

「きゅ~!」


「ナイス、まっちゃ!はぁぁ!」


「きゅっ!」


「ウォーターボール!……お?結構効くな。ってあぶな!……いたた、げ!?」


「きゅぅ~!」


「まっちゃ回復ありがとう!」


「きゅっ!」


「こっちに向かってくる。ヤバッ!?」


ドォォォォン!


「あ、危なー……」


「きゅきゅきゅきゅー!」


「まっちゃお願い!」


あと魔法陣はアイスボールの2枚だけ。

ここは刀のアーツで……


「《一閃》!」


挿絵(By みてみん)

イラスト/冬乃透花様

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