表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
146/176

133

本日2回目のログインです。


畑のお世話をして水をたくさん撒いてくる。

で、まずはお出かけです。


まっちゃを頭に乗せやってきたのはドワーフの里。

長閑な里の中を突っ切り畑を越えやってきたのは鉱山。でもってドワーフ達で賑わいデカデカと開いている入り口には入らず、ぐるりと山に沿うように周りこむ。すると小さな横穴が見えてきた。


そこに迷わず入りアイテムからカンテラと用意してきたバスケットを手に持つ。

とても静かな穴を奥へ奥へと進むと小さな光が見えてきた。


「こんにちは」


「…………」


その光を持つドワーフはこちらをチラリと見ると、そのまま視線を元あった地面へと戻してしまう。

ドワーフの頭上にはアイコンが無く、簡易NPCということがわかる。


「今日も好物のサンドイッチ持ってきましたよ」


そして手に持ったバスケットを差し出す。

サンドイッチと聞いてまたドワーフの視線がこちらへ戻る。少しした後、私が手にしたバスケットを受け取った。


よしよし。


そして黙々と食べるドワーフの前に座り食べ終わるのを静かに待つ。


暫くして全部食べ終わったのか、ドワーフがバスケットをこちらに返してきた。


「どうでした?」


「……うまかった」


ピコン


目の前のドワーフの頭上にアイコンが現れる。


よっし!


「また見ててもいいですか?」


ドワーフはコクンと頷くとカンテラの火を消す。

私も光を無くすためしまう。


あたりは一瞬のうちに闇にみちるが、じっと闇を見つめるうちにだんだんとその暗さに慣れてくる。

そして壁や天井が転々と光を放ちだした。


ゆっくりと、淡く。


点滅を繰り返すそれは星の瞬きのようで。

それ以上に幻想的で。


「いつ見ても綺麗」


「きゅぅ~」


「…………」


ドワーフは黙っていたが、心なしか嬉しそうではある。

頭上のアイコンはいつの間にか消えていた。


まだまだ先は長い。


だけど今は目の前の光。

暫く黙ってその光景を見続けていた。




どのくらい経ったろうか?

ここで時間の確認をするのも無粋な気がして今は気にしないでおく。ただ、いつまでもここにいても邪魔なので今日はお暇することにしよう。


「ありがとうございました。今日は帰ります」


外まで出たところで転移した。





さーて、ホームへ戻ってきたので早速地下へこもります。

まっちゃは畑へ向かったので2人と遊んでくるのだろう。


さっき行ったドワーフの人はとあるクエストのキーマンとなる人物、かもしれない。


実はクランの貢献度を上げる為にクエストを受けていた時不思議な現象に出会ったのです。

クエスト自体は山にいるドワーフ達にお昼のサンドイッチパンを届ける、というものだったんだけど、配る予定の最後の1人がどうしても見つからなかったのだ。鉱山にいる人たちに聞いてやっと見つけたのが先ほどの洞窟で会ったドワーフ。簡易NPCなので名前はないしアイコンもなかったのだが、そのお昼を配るクエストを3回目受けた時、なんと一瞬頭の上にアイコンが現れたのだ。

因みに何故3回受けたかというとそのクエスト報酬が違ったからでした。

内容はレシピで、1回目はマムさんのソース、2回目はマムさんのハム、3回目はマムさんのパンというものだった。

そこにレタスとトマトを加えると、クエストで配っていたサンドイッチが出来上がったのだ。

ということでせっかくなのでそのサンドイッチを作って時間がある時には持って行って話しかけるようにしているのだ。

その甲斐あって、アイコンの出現時間がのびてきている。


何でこんなことをしているかというと簡易NPCが名前持ちNPCに変化することがあるらしいのだ。

……ということをクオから教えて貰った。


クオの解体も実はそうやって手に入れたらしい。


動物達は畜産スキルで育てられるのだけど、解体するには専用の施設に連れて行かなければいけなかったらしい。そして解体するのを見ながら簡易NPCに何度も話しかけていたらいつの間にかアイコンが現れるようになった、というのだ。同じように最初は一瞬、続けることで名前持ちNPCになり名前も教えて貰えたという。

そしてクエストが発生し、晴れて解体スキルを覚えることができたようだ。


今回は鉱山とは違う横穴で1人何をやっているか不思議でクエスト中あれこれ話しかけていたらアイコンが現れたので、同じようにクエストが発生するのではないかと考えたのだ。


クオに相談したら通って話しかけて時間を共有したらいい、というアドバイスをもらった。

実はこういった例は他にもあって、共通するのは“話す”“時間の共有”というものだった。

しかしその期間はバラバラで、おそらくそのNPCに対する好感度が関係していると結論が出たそうだ。何でも同じクエストを受けようとして同じように簡易NPCに話しかけてもクエスト発生までの期間が人によって違ったらしい。


ということで今回好感度を上げる為もあってドワーフさんの好物であるサンドイッチ(パン屋のマムさん情報)を私の手作りで持って行っているのだ。既製品より手作りだよね?

といってもあの空間にいると時間を忘れてしまうので何も考えなくても自然と時間は共有される。まだドワーフの里ではこの手のクエストが見つかっていないようなのでどんなスキルが覚えられるか楽しみだ。クエスト報酬なので取得にSPはいらないそうなのでそこも素晴らしい。


ま、本当にクエストが発生すればだけどね。


あのドワーフは無口なので何をしているのかいまだにわかっていない。

暗くした時の岩壁一面に広がる光が関係あるのだろうとはおもうけど、一体あれは何なのか。


と、そんなことがあり、あのドワーフさんのとろこに通っているのです。今回行ったので4回目、アイコンが現れてからの日数なのでお使いクエスト期間は除いてある。


他のクエストでは一番早くて10日と言っていたので、先はまだ長い。

前回は世界樹図書館に夢中で忘れちゃったけど、1回ログインしたらこれから必ず行くようにしないとね。


取りあえずそれは置いておいて、今はこっちに集中しましょう。


今回は昨日手に入れた素材で実験してからラウンドカットの練習しましょう。

あとお金稼ぎもしないとだからお薬も、か。

やることいっぱいだな。



まずは実験。


鬼蜘蛛の糸を出します。

そして他の素材も出してみる。


薬師のお婆さんから聞いた限りだと鬼蜘蛛の糸は魔力を含んでいるので錬金術と相性がいいということ。これを素材にして新しいアイテムを作ることも出来るかもしれないが、初めにやってみたいのは合成だ。


この糸から新たなレシピも創造することも出来るが、私は糸として使いたいのだ。

そして布を織る!

そしたらルルさんにオーダーメイドで装備作って貰う。

そろそろ水着とか生産用の装備とか欲しいしね。


あ、針改のレシピも手に入れたしそれを手土産に持っていこう。


全ては糸が出来てからの話だけど。


何を組み合わせたらいいかなんてやってみないと分からないよね。

ということで片っ端からやってみよー。


手元に紙とペンを用意して書き留める準備もバッチリ。

手元にある素材をリストの順に合成していこうかな。

せっかくの機会なので今まで手に入れた他の糸も時間があれば試してみよう。


トップMPポーションも用意して合成開始です!


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


「合成」


ピカリ


お!?出来た!?


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


「合成」


ボン!


うーん、なかなか難しい。

これは先が長そうですね。


気長に行きますか。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ