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その後レアドロップが出るまで何回もレイスに挑んだ。

回を重ねるごとに敵の動きもつかめ、だんだん倒す時間も早くなていった。


が。


「なんで出ないの!」


「まぁ、そんなもんだって」


「そんなもの」


すでに16回目のレイスを倒したところ。

1回の倒すじかんは10分をきっている。

最初は30分もかかってたのにね。


ドロップは勝手に自分のインベントリに入った物が自分の手取りになるのでどうしても自分で手に入れたかった。

ヤトは1個、クオは既に2個手に入れている。


何で私だけでないのー。


このボスのドロップ率はそこまで厳しくなかったと思うんだけどな。

8回に1回は出るって聞いたんだけど。


おかしいなぁ。


「ほれ!もう1回行くぞ!……まぁ、これが最後かな?」


「そうだね。時間的にこれ以上はきついかも」


「がんば」


よーし、頑張るぞ!




Ryuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu!


そして今回もレイスを倒してドキドキの瞬間。


……でた!


「やった!あったよ!」


「よっしゃ!ギリだったな」


「おめ」


「ありがとー!」


本当に出て良かった。


「んーじゃ、この蒼輝玉ハナにやるな!」


「え?」


「これも」


「ええ!?」


「どうせアクセ作るのに練習すんだろ?これがあれば探す必要ないだろうしな」


「期待してる」


確かにバザーとかで探して練習してみてから本番、とは思ってたけど。


「ありがとう……でもお金渡すからね!これだけは譲らないからね!」


「わかったわかった!」


結局いつもの決まりで最低価格で買うことになった。

私も一緒に戦ったからもっと安くていいって言われたんだけど、こっちが付き合ってもらってたわけだから申し訳ないしね。


しかも1個最低でも15,000ギルもする。

通常は20,000ギル前後で取引されている。

売れば結構なお金になるのに売ってもらえただけでありがたい。


最近は色々な価格が上がってる気がする。

私が使うようなアイテムはそこまで高くないけど、金策が本当に必要になってくるかも。


「じゃ、明日から2人ともクエストよろしくな。あたしは戦闘があるやつ中心にやってもいいかな?」


「うん、むしろ戦闘お願い出来た方が助かるな。私はその他の納品やお使いクエストとかやるよ!そういう方が好きだし」


「私も」


「そう言ってもらえるとありがたいな。クエストまんべんなく色々な種類やらないと貢献度の上がりが悪いみたいなんだ。よし!明日から頑張るぞ!」


「おー!」


「おー」


2人をクランホームまで送って今日は終わりです。

おぉ、この2日間で結構レベル上がったかも。


魔導陣も目標レベル超えてるし!

あ、アーツも増えてる。


ちょっと気になってアーツを確認すると他のスキルでもアーツが増えていた。

次から使わないとな。


ではホームに戻ってログアウト。








次の日、1回目のログイン。


「こんにちわー」


貢献度上げるクエストもなんだけど、その前にルートさんのクエストだけちゃちゃっとクリアしちゃおうと思って世界樹図書館よってからシアにやってきました。

現在の魔導陣のレベルは45。

かなりの強行軍だったからかレベルが上がりにくいはずなのにぐんぐん上がってしまった。

アンズ姐さんの試練をクリアし、フィジーバリアを取得した。

フィジーバリアは物理特化のバリアでした。


次の階のヒイラギさんの試練もクリア出来た。

ヒイラギさんはギャルでした。

すっごいばっちりメイクの子でクラスの友達を思い出して思わず笑ってしまったよ。


ヒイラギさんからはオールバリアという魔法陣を教わった。

これは物理、魔法どちらにも効果があるバリアらしい。

マジックバリアやフィジーバリアのような特化ではないので専門のものよりは弱いらしいが、どちらも防げるのは使えそう。

相手によって変えればこの3つのバリアはかなり有効な気がする。


そんなわけでマジックバリア、フィジーバリアを取得したのでルートさんのところにやってきたのです。


「ハナさん!もしかして魔法陣を覚えられたんですか?」


「はい!お手伝いできると思います」


「ありがとう!じゃぁ、結界石の作成をお願いしてもいいかな?」


「もちろんです!」


----------


クエスト

『結界石作成お手伝い』

クエストを受けました


報酬:【称号】魔女の弟子、結界石の販売開始


クエスト出現条件:〈錬金術〉ランクアップ、〈魔法陣〉《マジックバリア》《フィジーバリア》取得、ルーマの依頼完了


----------


あ、そうだ。


「ルートさん、実は私『セルフ』っていうクランの所属なんですよ」


「へー、そうだったんだね。魔女の卵が所属しているクランがあるなんて知らなかったな。今度何かあったらお願いしようかな」


「よろしくお願いします」


こうやって自分がクラン所属っていうことを広めるのも貢献度を上げることにつながるらしい。

まぁ、好感度が低ければ貢献度は下がるらしいけど。

今回に限ってはないだろう。


それにしても魔女の見習いだから卵ってことなのかな?魔女って何かあるんだろうか?


「じゃぁ、行ってきますね」


「よろしく頼むよ」


一応結界石とやらの作り方を聞いてから奥の部屋に入る。

そこには先日作った500個の神ストーンが。


これ全部結界石に変えるのか。

MPトップポーション足りるかな。


まず神ストーンを1つとり魔方陣を刻印する。


「《フィジーバリア》《マジックバリア》刻印」


2つ同時に刻印する時はこのようにやれば出来ると先ほどルートさんに聞いたのだ。


ピカリと光り刻印されたもよう。


「《アイテム化》」


またピカリと光り手の中には薄紫の石が出来た。


----------


結界石

rankC


フィールドで任意にセーフティーエリアを作り出すことが出来る

効果時間は30分間、効果範囲は半径5m、

パーティーメンバーのみ効果が共有される

※ログアウト不可


---------


「まじか……」


これは凄い。

これでログアウトなんて出来た日には進みたい放題じゃないか。


rankAにしたら出来たりして。

なーんて。


ま、それには神石をrankAにしないといけないのでちょっと見当がつかない。

今度余裕があればやってみたいかな。

まずは自分で神石とりに行けるようにならないとだけどね。


この結界石を作るのにMPはなんと100。

マジックバリアでMP40、フィジーバリアでMP50、アイテム化でMP10。


お薬足りなくなんないかな。







はい、なくなりました。

お店で販売しようと思って作りだめしておいた方にも手を出してしまいました。


500個作るのに50000MP。

そりゃ足りなくなるって。


「ルートさん、できました」


「ありがとうございます!助かりました」


----------


クエスト

『結界石作成お手伝い』

クリアしました


報酬:【称号】魔女の弟子、結界石の販売開始


----------


「これで結界石の販売が出来ます。ありがとうございました」


「いえ、役に立ててよかったです」


「そうだ。ここまで出来る腕があるなら迷いの森のサティア様を尋ねるといい」


「サティア様?」


「そう。私たちの師だよ」


達というのはルーマさんのことだろうか。


「でも迷いの森は抜けられないのでたどり着けるかどうかわかりません」


「そうだよね。だからこの魔方陣をあげよう」


ルートさんから1枚の魔方陣を受け取った。


「これは『導きの陣』というものなんだ。迷いの森に入ったら使うといい」


「ありがとうございます。行ってみます」


この魔方陣は1度しか使えないので失敗したらまたルートさんのところへ行かなければならないらしい。その時は売ってあげる、と言われました。


これは一般には販売していないので誰でも使えるというわけではないようだ。


なんだか凄いものを貰ってしまった。


とりあえずクエストはクリア出来たし良かった。

貢献度も少しだけアップしていた。


これもクランとしての知名度を上げたことになるのだろう。


今回はこれでログアウト。

夜からはクエスト祭りですね。














あれからもう3日経ちました。

今は土曜日の夜、本日2回目ログイン。


これまで必死にクエストをこなして前回やっとワールド貢献度が100%を超えたのです。

色々な街に行ってお薬納品したり素材を集めたりお手伝いクエストをこなしたり。

結構お手伝いクエストは面白かったかな。

以前ドワーフの里で見つけてやろうと思ってたお昼のパンを配るクエストではドワーフの鉱山の普通では絶対見つからなそうな横穴を見つけられたり、エルフの探し物を手伝う時に新しい素材を発見したり、リルマのお手伝いで海の中で新しい海藻を見つけたり。

とてもたくさんの発見があった。

時には3人でイベントボスを討伐するクエストも受けたりした。

ルートさんから聞いたのか、ルーマさんからも錬金術の指名依頼も入ったりした。


指名依頼っていうのは個人名で指名された依頼のこと。初めてのことでちょっとドキドキしちゃった。


そんなこんなでとても濃い3日間でした。


で、今はクランホームに全員集合です。


「よし!じゃ、クエスト行くか!」


「どんなだろうね」


「わくわく」


「きゅぅ~……」


まっちゃ、ほら、起きて!




転移陣に乗ってたどり着いたのはアラミアの街。

まっすぐギルドへ向かってクエストを受ける。

ここは本部となっているからか他の街のギルドより大きい。2階建てになっており、高ランクの者しか2階へはあがれないらしい。


クエストはこの2階で受けるようだ。


階段の前の守衛さんにヤトが話しかけるとすんなりと通してくれた。個人的には通れないけど、クランとしては通れるという事のようだ。


おおー、初2階だよ。


そして一番大きな扉の部屋に入る。

そこには大きな机で書類仕事をしているお爺さんがいた。ギルド長らしいよ。


「ほっほっほ、よくきた。話は聞いとるよ、認定クエストをうけるんじゃな」


「よろしく!」


ヤトが答えるが、偉い人っぽいしそんな感じでいいのだろか。

まぁ、相手は気にしてなさそうだからいいのか。


「ではこの依頼書を渡そう」


ヤトが代表で受け取る。


----------


クエスト

『クラン認定クエスト』

クエストを受けました


報酬:スキル枠+1


クエスト出現条件:ミストの依頼完了、クランワールド貢献度100%超


----------


「終わったならまたここにきなさい」


そして私たちはギルド長の部屋をあとにする。

下におりてギルドに併設されている食堂に入った。

適当に注文してさっきの依頼書の内容を確認する。

ミストさんとはクランの貢献度を表示させるクエストを出しているギルド職員の名前らしい。


「ウレネー村の怪異を解明せよ、か」


「ウレネー村って?」


「地図ある」


「あ、本当だね」


3人で頭を突き合わせ1枚の紙を覗き込む。

そこには簡単な説明と地図がのっていた。


場所はウォーリアとアラミアの間にある村らしい。

今までこんな村を見つけたことはなかったのでクエスト受注しないと行けないところなのかもしれない。


行かないとどうしようもないな。


「とりあえず行ってみる?」


「そうだな」


「おけ」


ということで村にむかってレッツゴー。

全員にAGIタブレットとコロンを渡す。

これで走る速さもあがるはず。


では走りましょう。






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