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まず貢献度は大きく分けると4種類に分かれる。ワールド貢献度、タウン貢献度、パーソナル貢献度、そしてプレイヤー貢献度。この内クランに関係するのはワールド、タウン、パーソナルの3つ。でもプレイヤー貢献度は個人のこの世界に対する貢献度、という意味で、この半分の数値がパーソナル貢献度となる。なので全部が一応クランには関係あると言えるかもしれない。


ワールド貢献度はこの世界全体への貢献度で、100%を超えるとスキル枠開放クエストが受けられる事が分かっている。上限はわかっていないが、100%以上まで貢献度は伸ばせるようだ。


タウン貢献度は各街の貢献度で、全ての街の貢献度が50%を超えるとワールド貢献度が100%を超えるこえるらしい。


そして上2つはクランとしてクエストをこなしていくと上がりやすい。パーソナル貢献度の数%が数値として入るので現在0%ではないが、微々たるものだった。

また、これらはクランメンバーが新たに入ることで数値が下がる。単純に分母が増えたからなのか、そのメンバーの信用度がないからなのかはまだよくわかっていない。


ただ、大きなクランでは下がったとしてもワールド貢献度100%を維持出来るので、新たに入ったメンバーでもスキル枠開放クエスト受け放題!……という事にはならないらしい。


ここで出てくるのがパーソナル貢献度。

これが100%を超えていないと開放クエストは受けられないらしい。

ま、コツコツ多少は頑張らないといけないという事だろう。


それにこの世界に対し貢献度を落とすような行為をすると大幅に貢献度が下がる。それはワールド、タウン、パーソナル、プレイヤー全ての貢献度で、だ。


貢献度を上げるのは手間がかかるが、下げるのは簡単。


大きなクランに入れば比較的簡単にクエストは受けられる等メリットもあるが、他の人に迷惑をかけることも、かけられることもあるということだ。


大きなクラン程大変そうだな。


ま、うちは少数だし信頼出来るメンバーだから心配はいらないけど。


「とまぁ、こんな感じかな?因みにあたしはパーソナル貢献度は100%こえてるぞ」


「あ、私も大丈夫そう」


「おけ」


全員何かしらNPCとの関わりがあるからか貢献度は余裕で100%をこえていた。


「じゃ、あとはクエ受けるだけだな!ギルドや個人クエスト受けるとき必ずクランとして受けてけれれば貢献度上がるはずだからな。3人同時に受けなくてもいいらしいから手分けしてやろう!」


「おけ」


「わかった!……あ、でもその前にまずは街にたどり着かなきゃだ」


うん。

そろそろボス攻略しようと思ってたとこだし、いい機会だよね。


「「え?」」


「ん?」













「ハナ走れ!」


「きゃー!」


ヤトの言葉と同時に前に猛ダッシュ。


ドォォォン!


先ほどまでいた辺りはクレーターのようにボコっとへこんでいる。


「次は右!」


「はぃぃぃー!」


そして私を追うようにまたクレーターが。



はい、現在人族の隠れ里を目指してボスと戦闘中です。


まだドワーフの里しか行ってないことを告げたら、驚かれたのやら呆れられたのやら。

すぐにボス攻略することになりました。


まずは人族、その後獣族、そして移動して今日は終わりというハードスケジュール。


という事で1体目のボス緑怪鳥です。

ウィングクローを超巨大化したような怪鳥がボス。取り巻き達はウィングクローとウィングバード。取り巻き達は一見同じように見えるが形や色が少し違う。それにウィングクローは主に魔法攻撃を、ウィングバードは物理攻撃で攻めてくる。


戦法はまっちゃに乗った私がボスを攻撃しながら惹きつけておく。ほとんど逃げてばっかりだったけど。この機会に魔導陣のレベルも上げるために逃げながら魔法陣をうつっていう流れ。まっちゃだけだとターゲットとるのが厳しそうとのことなので私も騎乗。

その間に取り巻きをクオの雷魔法で落としてヤトがとどめをさす、といった感じで確実に取り巻きを倒していった。


そしてあとはボスの怪鳥だけとなった時、その動きが変わった。


事前にヤトに言われていた通りまっちゃから降りて地面に降り立つと、私めがけて怪鳥がウィンドボールのようなものを口からはいた。

ヤトの声に従いその場から離れるとそこにはクレーターのような跡が。


で、現在。


「最後!左!」


「うわぁぁぁ!」


結構なスピードで飛んでくる空気の球、そして爆発した余波で飛ばされた。

ヤトの指示通り動いたはずだが少し遅かったらしい。


「よし!クオ行くぞ!」


「おけ!」


一通り攻撃が終わった後、両サイドからヤトとクオ、上からはまっちゃの3人が攻撃を仕掛ける。


私は近付かずに魔法陣で攻撃。


この後また逃げなきゃだからね!

近付いたら逃げ遅れる!


「ハナ、くるぞ!」


「わかった!」


そしてまた怪鳥の攻撃を避ける。


なんとこの怪鳥、取り巻きがやられると一番レベルの低いプレイヤーから狙って攻撃するらしい。

なので避けられれば割と楽に倒せるらしいんだけど、避けるのが結構大変なの。


「ふわぁぁぁぁ!」


レベルが一番低いのは私。

まっちゃはカウントされないみたいだ。

爆風に煽られながら必死で逃げましたよ。


「きゃぁぁぁー!」






Guuuuuaaaaaa!


怪鳥が地面に崩れ落ち、光となるのを見て私も膝を着く。


はぁーしんどかった。


ざぁっと黒い霞が晴れていき、綺麗な青空が見えてきた。


ーーーーーーーーーー


YOU WIN


緑怪鳥を撃破しました

風通道の使用が可能になりました


報酬 SP8


ーーーーーーーーーー


よし、SPゲット!

コツコツ貯めてかないとね。


「よーし、次行くぞ!」


「おー」


「お、おー……」


ハードです。






走ってとりあえず人族の隠れ里に入り、転移でマイホームへ飛びます。次は獣族の里なのだが、私のホームから行くのが一番の近道なのだ。


人族の隠れ里はほとんど見られなかったのでクエスト受けついでに今度見に来よう。


ということでホームです。


すぐさまホームを出て湖に沿って街道まで出ます。そこを進むと木々が生い茂る深い森に入る。そして街道から外れる獣道へと入っていった。


出てくるモンスターをバッタバッタと切り捨て投げ捨て打ち返しながらどんどん進む。

入り口あたりは来たことあったけど、こんな奥まで来たのは初めてだ。


蜘蛛やムカデみたいなモンスターが出てきて、他にも虫系のモンスターが多かった。


「よし!ついた!」


「つ、疲れたー……あ、お薬いる?」


「欲しい」


ヤトは余裕そうだったのでクオに渡して私も回復する。そしてすぐさまボスに行きそうだったのでタブレットでドーピング。


まっちゃも大丈夫かな?

よし、では行きましょう。


ヤトから簡単にボスについて教わり、さっそくボスエリアへと踏み込む。


例の如く身体の自由が奪われ私達は獣道を真っ直ぐ歩く。ヤトがリーダーだからか一番先頭だ。そして暫く歩くと開けた広場に出た。そこだけとても明るい。


広場の中央へと足を進めると何処からともなくブブブ、と羽音がし始める。

私達は警戒しながらあたりを見回した。


その時。


暗い森の中に赤い光が点々と灯り一気にその姿を現した。


Beeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!


「女王蜂はあのでっかいやつだ!《誘い》!」


ヤトがスキルを使うと取り巻き達は一斉にヤトめがけて飛んでいった。


ここのボスはでっかい女王蜂、クイーンビー。取り巻きは全く見分けがつかないソルジャービーとソーサラービーだ。見た目は全く一緒で攻撃手段が違う蜂のモンスター。


今回の厄介なところは、いくら取り巻きを倒しても女王蜂を倒せないと何回でも取り巻きを呼び寄せるってとこ。なのでヤトが取り巻き蜂を相手してる間にクオとまっちゃと3人で女王蜂を総攻撃するってのが今回の作戦。


ヤトじゃないとあんなにたくさんの蜂引き受けられないよ。取り巻きは全部で8体。

いや、凄いね。この前のゴーレム戦では4体相手したけどギリギリだった、というかお薬無かったらやられてたね。


そんなこんなで着実に女王蜂のHPを削っていく。女王蜂の攻撃は毒があるから気をつけないと。気をつけてもやっぱり毒は貰っちゃうわけで、すぐさまポイズンポーションで解毒する。


お薬はたくさんあるから心配しないでねー!


女王蜂の攻撃を避けながらひたすらファイアーボム、刀のアーツ、そして斬りまくる。火属性が弱点属性らしい。

女王蜂は低空飛行なので普通に斬りつけても当たるので良かった。

まっちゃが顔の当たりを飛び回りながら引きつけてくれるが、やはり私やクオにターゲットが移ってしまう。なのでターゲットが移ったら、囮役は交代だ。


ほらほらーこっちだよー!


時折ヤトが女王蜂攻撃に参加し、とりまきが現れたらまた戻っていく、といった形を何回か繰り返した。


そして。


Bebebeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!


今回は比較的楽に倒せました。

最後の方はおしりの針を飛ばしてきたりひやっとする瞬間もありましたが。

だって連射だよ?

1本しか生えてないのに10本も飛んでくると思わないじゃん!

連続で針が飛んでくるとは聞いてたけど、まさかここまでとは……。


ーーーーーーーーーー


YOU WIN


クイーンビーを撃破しました

獣細道の使用が可能になりました


報酬 SP8


ーーーーーーーーーー


「お!ラッキー、レアドロ」


「え?レアドロップ?」


「うらやま」


レアドロップは低確率で出るモンスターのドロップアイテム。私はほとんど見たことないな。そこら辺のモンスターならたまにあるけど、ボスのは始めてだ。


「そうだ!前に言ってたアクセこれ使ってお願いしてもいいか?」


「ええ!?これで作るの!?失敗しないかなぁ……」


「まーその時はその時で。そうだなー……この前ハナが着けてたサークレットみたいのがいいな!あれめっちゃ綺麗だったし!」


そしてヤトから渡されたのは赤い石。十字に光る線が入っている。


「ずるい。私も」


そしてクオから貰ったのは黒い石。

これは六芒星のような光る線が描かれていた。


「土竜のレア」


土竜は確か魔族の里へ続くボスのレアドロップだったはず。


「ヤトと同じの」


「わかった。頑張って良いの作るね!……でもそしたら私も同じようにレアドロップで作りたいな……」


「よし!じゃ、ボス巡り終わったらボス周回しよう!そうしよう!」


「う……頑張る」


「ハナ、がんば」


なんだかヤトの目が輝いて嫌な予感がするけども、私も欲しいし頑張ろう。


少し進んで獣族の里につくと、これまた転移台に直行して今度はアラミアへ。


そこから南、リルマ方面へ進み、途中東の道へと入る。まっすぐ行くと小さな港町についた。


おお!

漁港!


……もしかしたら船のレシピとかあったりするんじゃない!?

港に浮かぶ船の規模はサブローさんが乗ってたのと同じくらいの船だ。造船所とかないか今度聞いてまわろう。


ここは町と言っても、フィールド内にある集落と同じような扱いで転移台なんかは無かった。


ここから船に乗り東の大陸へと行くらしい。


魔族は別大陸にいたんだね。


で、この船ってのが隣の大陸へ着くまでゲーム内時間で5時間くらいかかるらしい。

毎日2時と7時に出港するんだけど、2回目の出航は夜の海もありモンスターと戦闘が激しいのであまり人気は無い。昼間も多少襲われるらしいが、そこまでではないそう。

船乗り達が戦うが、プレイヤーも戦闘に参加できる。むしろ参加しないと船乗りがやられる場合もあって、その場合出港した港町ポルテに死に戻りとなる。戦闘に参加していてもいなくても船が沈めば死に戻りだ。


まぁ、ヤトが張り切ってるから任せようかな。あまり手を出して獲物とったら悪いしね。


うん、そうだよね。

私は釣りでもしようかな。

海ではまだ釣ったこと無かったし、何か面白い魚がいるかな?







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