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「おはようございます!」


「やあ、ハナさんよく来たね」


学校から帰って1回目のログイン。

早めにログイン出来たのでお店が開いたと同時くらいにルートさんのところに来れた。


「ルーマさんに言われて来た件、遅くなってすいませんでした」


「いやいや、大丈夫だよ。……実はルーマから聞いてお願いしたい事があったんだ」


「私で出来ることなら」


これはCクエストとかになるのかな?


「ルーマからハナさんが腕の良い錬金術師で、更に魔法陣も描けると聞いて作って貰いたいアイテムがあったんだ。錬金術の腕はこの前の試験で見させてもらって十分だったしね」


「私に出来る事なら喜んで」


「ありがとう。実は今人手不足でね。商品の作成を手伝って欲しかったんだ。……うーん、でもまだ魔法陣の方は無理そうだね。出来れば錬金術の方だけでも手伝ってほしいのだけど」


ん?無理って事はまだ覚えてない魔法陣が必要って事か。確かに最近試練受けてないしな。


「魔法陣の方は、という事はまだ私が覚えてないものですよね?どんなものなんですか?」


「今回必要なのはマジックバリアとフィジーバリアというものなんだよ」


確かに知らない。


「そうですか……そちらは今はまだお手伝い出来そうにないので錬金術の方お受けします」


「ありがとう!じゃぁそっちの部屋に材料は揃ってるから神ストーンのrankCを500個作ってくれないかな?」


「わかりました!」


----------


クエスト

『神ストーン作成お手伝い』

クエストを受けました


報酬:「アイテム化」アーツ


クエスト出現条件:〈錬金術〉ランクアップ、〈魔法陣〉ランクアップ、ルーマの依頼完了


----------


ん?報酬がまたアイテム化?

どうゆうことでしょう?


ま、終われば分かるかな。


さーて。

ぱぱっと終わらせちゃうぞ!






あ、でも。


「あのー……ルートさん、神ストーンってどうやって作るんですか?」





作り方もバッチリ聞いたので早速作業に入ります。

まずはMPトップポーションを机に置きます。

MPトップポーションのrankAで更にトップマジックリーフrankAで作ったもの。


回復量はなんと1000!


rankCのトップマジックリーフで作った時のMPトップポーションのrankAは回復量800です。


大体MPは使いきってしまうので1000くらいないと色々辛い。


今回も相当MP使う予定なので必須アイテムですね。


最初は下準備。


まずはストーンを作ります。

これは〈時間短縮〉で終わらせます。


素材のアイテムをインベントリにしまってパパっと操作。

出来たストーンを籠の中に戻します。


「さて、やりますか」


材料が揃ったので始めましょう。


まずは合成布の前に立ち、左右に材料を配置します。片方は先ほど作ったストーン。をもう一つはなんと神石。


そして合成布に材料を配置。


布の上にはさっき作ったストーンと神石が4つのっています。そう神石が4つ……。


なんてコストのかかるアイテムでしょう。


神石は聖泉でとれるけど、見つけられる個数がかなり少ないらしい。たどり着ける確率も低く、見つかる数が少ないアイテム……それを4つ?


考えるのはよしましょう。


「合成」


ピカリと光って合成は成功。


布の真ん中には白い石が1つ置かれていた。


----------


神ストーン

rankC


神々しい魔力がこもった石

錬金術に使われる素材


----------


なんと言うか、胡散臭く感じるのは私だけでしょうか?

ストーンの説明文に”神々しい”ってつけただけじゃん!


あとはひたすら作業。


500個って結構あるよ?

まっちゃはホームでお留守番。

……ついてきてもらえば良かったと思いました。


皆で楽しそうに遊んでるの見たら中断させるの気が引けて……。

うん。これで良かったんですよ、ね?


それからひたすら合成時々お薬、といった時間が続きました。


合成に使うMPは50、それを500回。


何本お薬飲んだかもうわからないよ。


「で、出来た!」


目の前の箱の中に積み上がった白い石達。

よく頑張った、私。


「ルートさーん、できましたー」


「早かったですね!ありがとうございます!」


----------


クエスト

『神ストーン作成お手伝い』

クリアしました


報酬:「アイテム化」アーツ


----------


「この《アイテム化》を得ることで転移石と同じように今回作って貰った神石に魔法陣が定着できるようになるんだ。定着する魔法陣は転移じゃないけどね」


「もしかして最初言っていたまだ私が使えない2つの魔法陣ですか?」


「実はそうなんだ。でも、この神ストーンを作ってくれただけでも大助かりだよ!本当ありがとうね」


んー……。

もしこの魔法陣を定着させるクエストを成功させれば、そのアイテムが売りに出されるとかなのかな?


「直ぐに魔法陣覚えて来るので覚えたらその魔法陣のお手伝いもさせてください!」


「出来ればお願いしたいな。ルーマからも他に頼めそうな人は聞いてないからね」


「じゃ、また来ます!」


そしてそのまま世界樹図書館へ向かった。






「いらっしゃいハナちゃん!じゃぁさっそく手を出してー!」


「はい」


試練の間に入るとテンション高い僕っ娘ボタンちゃんが出迎えてくれた。


「いくよー?……ラーニング!」


ピカリと光り一瞬だけ手の甲に魔法陣が浮かび上がる。


「おぉー!成功おめでとうー!これはキュアの魔法陣だよ。回復魔法だね!いっぱい使ってねー!」


おおー。

初めての回復魔法陣。


最初に回復特化の魔法紙作ってからここまで長かったなぁ……。

やっと使うことが出来そうです。


「次に行くかなー?」


「うん。お願いね?」


「了解しましたー!じゃぁ頑張ってねー!」


そして私の視界は暗転。

初めての回復魔法陣で浮かれてたけど、目当ての魔法陣ではなかったので次に期待かな。





「いらっしゃいませ!私は第4層のヒマワリと言います。よろしくお願いします」


「ハナです。こちらこそよろしくお願いします」


丁寧な出迎えで思わずこちらも同じように頭を下げる。

おさげ眼鏡の笑顔が可愛い女の子です。


タクには見せられないな。


「こちらでも新しい魔法陣を覚えて頂きます。では手を失礼しますね。……ラーニング」


ピカリと光り、手の甲に魔法陣が吸い込まれる。


お?

成功かな?


「良かったです。成功しました。この魔法陣はマジックバリアといいます。魔法攻撃に対して身を守る為のバリアを張ってくれます。是非活用してください」


やった!

やっぱり試練で覚えられた!


これで試練で覚えられなかったら手がかりなしだから大変だったよ。


あと1つだ!


「では、次の試練に向かいますか?」


「お願いします!」


どんどん行こー!





「よく来たな!あたいはアンズって言うもんだよ」


「ハナと言います。よろしくお願いします」


なんと言うか、姐さんという言葉が似合う女性でした。


「んー?なんだいなんだい!ちぃーとばかしハナには早かったかもしんないねぇ。もうちょっと気張ってきな!」


「え?」


と、思った時には試練の間入り口に戻されていた。


……つまりレベルが足りない、と?


魔導陣は現在Lv.37。

次は40にならないと覚えられないのかな。


そろそろボス巡りしなきゃと思ってたし、レベル上げにちょうど良いかもね。

ルートさんも他に頼める人いないって言ってたし、大丈夫でしょう。


とりあえず今回は時間が無いのでまた夜かな?










本日2回目のログインです。


「おつかれー。まだヤト来てないんだ?」


「おつ。ヤト少し遅れる」


「そっか」


「きゅっ~!」


クランホームへ来てみるとクオが一人お菓子の準備をしていた。まっちゃはそのお菓子に目が輝き一目散にテーブルへと飛んでいく。


もう、食いしん坊さんめ!


私も持ってきたお菓子を並べてヤトが来るまでお喋りしました。


「わりぃ!遅れた!」


少しするとヤトが2階から駆け下りてきた。

聞くとどうしても課題が終わらなくてインするのが遅れたのだとか。


同じ課題量なのにクオは優秀だなぁ。


「ぷはぁー!はぁ、落ち着いた!」


席に用意しておいたアイスピーチティーを一気に飲み干すと、ヤトはやっと落ち着いたようでイスに腰掛ける。


「大丈夫?」


「あぁー、ちょっと慌てすぎたな。呼んでおいて遅れて悪かったね」


そうなんです。

実はヤトから招集かかってクランホームに集合していたのです。


「いいよーまったりお菓子食べながらお話してたし」


クオもコクコク頷く。

まっちゃはさっきからケーキに顔を突っ込んで出てこない。

だ、大丈夫だよね?


「今日集まって貰ったのはお願いというか、クランの事についてなんだ」


ヤトはまた一言謝ってから今日呼び集めた理由を話しだした。


「クランには表向きランクというものは無いけど、貢献度ってものがあるのは知ってるよな?で、最近わかったらしいんだけど、今までは曖昧だった貢献度がとあるクエストをクリアすると数値として認識出来るようになるんだってさ」


「そんなのがあるんだね」


「知らない」


どうやらクオも知らなかったようだ。

私もたまに掲示板とか確認するけどそんな噂聞いた事ない。


「あぁ、この前レイド組んだ時に教えて貰ったんだ。まだ検証中らしくて掲示板とかにはあげてないらしい」


そっかー。

それすっごい新しい情報じゃん!

ヤト凄いなぁ。


「そうだ!ヤト神樹攻略おめでとー!」


「おめ」


「ありがとな!あぁー、なんか改めて言われると照れるな」


ヤトが組んでたレイドがフェアリーの里の神樹をこの前クリアしたのだ。ソロだったりパーティーだったり寄せ集めのレイドだったから人集めに苦労したらしいけど、無事倒せて良かったよ。


他の大きなクランに先越されるか心配だって言ってたけど、うまい具合に進み神樹攻略となったわけだ。


大きなクランは現在加入者が増えて組織編成に力を入れてるらしい。中規模のとこも加入者が増えてわたわたしてると聞いた。マリアとタクも疲れきってたなぁ。タクなんて一応サブマスターらしくて本当死にそうになってたよ。


最近大規模サーバーの開放により一気にプレイヤーが増えたことでどこもてんてこ舞いらしい。


ま、うちは加入制限あるからそんな事にはならないのでまったりいきましょう。


「あぁ、それで話を戻すと、クランの貢献度数値が開放されたってことだ。試しにあたしもそのクエスト今日受けてみたんだが、メニューに新しいページが増えてるだろ?」


ん?

ヤト我慢できなくて1回ログインしたから課題やる時間無くなったんだね。……人のこと言えない。気持ちは分かる。


ヤトの言うとおりクランのページに貢献度の項目が増えていた。

そこをクリックすると新しいページにとび、そこにはクラン全体の貢献度と各街、メンバーの貢献度数が記されていた。


「で、だ。一番上の全体の貢献度が100%を超えると、とあるクエストが受けられるようになる。そのクエストをクリアすると貰える報酬ってのがなんとスキル枠だ!」


「「おおー」」


新たなスキル枠開放クエスト!

ギルドランクの方は地道に上げようと思ってたけど、次のが既に見つかってしまったのね。


「あたしはどーしてもスキル枠が欲しいんだ!お願い!協力しくれ!」


「勿論だよ!」


「おけ」


「ごめん!ありがとう!」


そして私達はもうちょっと詳しくその貢献度の事を聞いた。





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