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入口へ戻りレシピを確認する。


リバースポーション


材料は神聖水と蘇り草、天の雫というもの。


蘇り草はクオと交換したり買ったりした種で栽培しているので問題はない。

種は少しずつ増やしているので今では一気に10株育てられるようになった。


次に天の雫。


これは少し前にクオから種を買う時に教えて貰ったんだけど、神果が取れる木から採取出来る。

神果とはこれも採取師でしか取れない果物アイテムだ。種類は6種類あって神○の果実というアイテム。どの木でもいいのだが、0時~1時の間にその木に向かうと採取することが出来るらしい。でも1本の木から1滴しかとれない。


そして実はこの木は全種類うちの畑にある。

天の雫も結構ストックがあったり。

しかも木のrankがAだからか天の雫もrankAです。


フィールドでは採取師のスキルがないと探すのは難しいが、ここは畑なのでどの木が神果の木ということは把握している。なので指定の時間に雫を集めれば何の雫かわからなくても自動的に天の雫が集まる、というわけなんです。だからミーアとキララでも採取可能というわけなんです。


でも神聖水は聞いたことない。


ということで調べてみました。

すると結構簡単にヒット。


神聖水はフェアリーの里とエルフの里を繋ぐと言われる迷いの森にある。なぜ『言われている』という表現かというと、まだ誰も通り抜けた人がいないからだ。迷いの森だけあって、どうやっても入り口に戻ってきてしまうらしい。

しかしどちらの里からも聖泉というところまではいける。が、それも10回に1回行ければいいレベル。そしてその水を汲むと神聖水が手に入る。更にそこで採れる神石というものを水に1日つけておくと神聖水が人の手でも作れるという。


迷いの森の推奨レベルは高位種族でLv.20。フェアリーの里は転移で行けるけど、ちょっとたどり着ける気がしない。


うーん、ニーナさんに相談しようかな?


メニューを開き確認するとログインしているようなのでコールで呼んでみた。


「ニーナさん、今大丈夫ですか?」


『大丈夫だよ~!何かあった~?』


「実は神聖水が必要なんですが、私のレベルだと採取してこれるか不安で……。もし手元にあれば売って貰えないかなぁ、と」


『神聖水ね~。それならストックがまだあったからあげるよ~?』


「いえ!そこはちゃんとしたいので買います!」


『そう~?……じゃぁ最低価格でなら売るよ~!そこは譲らないからね?』


「……ありがとうございます。ありがたく買わせて頂きます」


『じゃぁ、売買リストに追加しておくからそこから買ってもらえる~?』


「わかりました!レベルあげ頑張るので待っててください」


『ありがとう~。でも無理しないでね?時間制限はないクエストだから何か優先することあればそっち優先でいいからね~?』


「はい。でも私も職人街は気になるので頑張っちゃいますよ!」


『あはは~!ありがとう~。なにかあればまた連絡してね~!』


「ではまた」


そしてコールを切る。

次に売買のメニューを開くと既に神聖水が項目に増えていた。

仕事が早いです。


神聖水は1つ1Lで2000Gだった。

まぁ、たどり着ける人もなかなかいないし値が張るのもうなずける。


が、リバースポーションを作るのに必要な量は1回に10L。


え?


リバースポーションの材料バザーで手に入れたら相当高くなるんじゃない?

天の雫だってけっこう採取が大変だからか1滴1000Gくらいが最低価格だった気がする。それがリバースポーション作るには1回に10滴必要とのこと。


蘇り草は1枚最低価格が500Gだったかな?

リバースポーションに必要なのは3枚。


計31500G。

1本6300ギル。

うん?いけなくも、ない?


いや、感覚が鈍ってるな……。

しかも最低価格だし。


ま、お金のことは置いておいて。

ニーナさんのところから申し訳ないけど売ってくれる上限の50L買おう。


それでも5回しか作れないけどね!


よし。

じゃ、ログアウトです。

そうです、宿題をやらねばなのです。


明日当たるから絶対今日はやってかないと……。


夜まで我慢、です。

ログアウト。





ちゃんと宿題終わらせて帰ってきましたよー。

寝る用意も明日の準備もバッチリです!


ということで早速作業にとりかかりましょう。


畑のお世話はちょっとお休みです。

ミーアとキララにお願いしました。


初めて作る物だからか、まっちゃも隣で見守ってくれます。


さーて。

レッツゴリゴリ!


ということでまずは蘇り草を《乾燥》《粉砕》してゴリゴリします。


3枚と量が多いからか、なかなかの手応え。


更に蘇り草は質が高いアイテムだからか簡単にはいかないのかもしれない。


ゴリゴリゴリ……。


ゴリゴリゴリ……。


ゴリゴリゴリ……。


ゴ、ゴリ、ゴリ……


ゴリ……。


疲れたー。


「きゅきゅ~?」


「肩が……」


こった気がするだけだけどね。

ゲームだからそんなことはおこらないんだけど、精神的に疲れてくる。


現在ゴリゴリしだしてからいつの間にか1時間近くたっていました。

いつのまに……。


「まっちゃ、こことんとんできる?」


「きゅっきゅ!」


「あ、爪しまってね?」


そしてぱたぱた飛び上がったまっちゃが首筋をトントン?ふみふみしてくれる。

効果音はタシタシ、といったところか。


「きゅっきゅっきゅっきゅ!」


「いいよいいよ~」


小さい姿だとまだ前足の爪も小さいのでぎゅっと握れば引っかかれることもない。

むしろ堅い部分がいい刺激を与えてくれる。


極楽、極楽ー。


「ありがとう、まっちゃ。楽になった気がする!」


「きゅきゅきゅぅ~」


「よーし!頑張るか!」


そしてしばらくゴリゴリしてたらいい感じになってきたので今度は神聖水に魔力を付与します。が、10L全部にするわけではなくてそのうちの1LにMP1000をつぎ込みます。


え?

なにこの量!?


鍋に魔力付与していない9Lを入れて、そこに先ほどゴリゴリした蘇り草の半分を投入。

すり鉢には魔力付与をした1Lを入れてだまにならないようにかき混ぜる。

鍋に入れたものも綺麗にヘラで混ぜ合わせ、ぐつぐつしてきたら暫くぐるぐるかき混ぜます。これを色が変わるまで続けます。


1時間後。


濃い緑色だったものが澄んだエメラルドグリーンに変わりました。

そうしたら、すり鉢にとっておいたものを加えます。


すると今度は紺色に変化した。


あとは混ぜるだけ。


ひたすらぐるぐるの時間です。


さて、完成にどれだけかかるやら……。








はい、正解は3時間でしたー。

う、腕が……。


まさかここまでかかるとは。

正味5時間。


これを5時間以内にrankA50本?

つまり10回作らないといけない。


無理でしょ!?


そのうち出来るようになるのかなぁ。


ちなみに出来たリバースポーションはこんな感じ。


ーーーーーーーーーー


リバースポーション

rankF


HP1の状態で生き返る

※成功確率10%


ーーーーーーーーーー


確率ひくっ!

これは使えないね。


rankAになるのはいつのことやら。


今日はログイン時間いっぱいリバースポーションを作って終わった。

といっても2回しか作れなかったけどね!



次の日の1回目のログインで1回、2回目のログインで材料買い足して3回作った。


「レベルあがった……」


やっと〈錬金術師〉のレベルが50になりました。

MPもったいないから、合間に店売り用のお薬を作っていたのも多少はきいてるのかな?

MPトップポーション作るのに合成も沢山したしね。

《時間短縮》や合成でも経験値は入るのだけど、実際作ったよりは少ない。

合成は100%成功までこぎつけるまでは経験値の入りがいいのだけど、それ以降はぐんと経験値の入りが減る。


ではでは、ランクアップですね。


〈錬金術師〉

ーーーーーーーーーー


レベル上限に達しました。SPを使い免許皆伝を取得しますか?


→錬金術師Lv.☆(SP25)


ーーーーーーーーーー


ん?


んんん???


おかしいな。

見間違いかな?

私の目がおかしいのかな?


SPの値がおかしいな。


……何回見ても変わりませんでした。


錬金術師になってから得られるSPは15だった。

うーん……また足りなくなる予感。


ま、今は足りてるので取得するのは決まってますけどね。

足りなくなったらまたその時考えましょう。


ということで取得です。


するとウィンドウが開き免許皆伝おめでとうー、というような内容が現れた。詳細はヘルプに追加されたのでそちらを参照とのこと。


開いてみると、そこにはこれからはスキルを使って生産した分の経験値は種族レベルに加算されることや、錬金術の方法が書かれていた。

今までと同じようにレシピにのっとった錬金もできるし、新たに自分でレシピを作ることが出来る。

新たなレシピというのは既存のレシピの派生レシピではなく、一から自分で創造したレシピのことだ。

ただし簡単なことではなく、自分が作りたい物のイメージと工程が合致してなくてはならず、AIの判定があるらしい。詳しいレシピの作成方法はまた今度レシピを作る時確認するけど、条件を両方満たしていないと成立しないのでかなりシビアになる予想。


楽しそうではあるが、まずは世界樹図書館の試練を最後まで終わらせてからかな?それまでにいろいろ構想を練っておきましょう。


ニーナさんにメールをしてレベルが上がったことと、明日の21時以降なら確実にINしてるのでクエスト行けますと伝える。


ちょっと今日のログイン長めになってしまったのでこれでログアウト。

メールはリアルでもアプリで確認できるのでそちらでしましょう。


では、おやすみなさい。






次の日。

アプリでメールのやり取りをし、22時にシアの転移台集合になった。ゲーム内時間で3時。その時間にならないとクエストを受けるNPCがいるお店が開かないそうだ。

今日は用事があって夕方ログインできなかったので夜ちょこっと早めにログイン。昨日まで出来なかった畑のお世話をしてから行きましょう。


「時間あまったなぁ……」


一通り畑のお世話をして水やりで遊んだが、中途半端に時間が余ってしまった。

うーん、どうしよう。


いつもだったら合成練習をするんだけど。


「……やってみるか」


ミーアとキララも興味があるのか一緒についてきた。

まっちゃもおめめをキラキラさせて待っている。


やってきたのは生産部屋の合成用の机の前。

合成布に置くのは鉱石。


そうです。

採掘師しか入手できない10個の鉱石、これを合成するのです。


10個の合成で頭をよぎったのはシアの鍛冶屋の親方の言葉、伝説の鉱石のことです。

他の方法でも作れるのかもしれないけど、合成でもいけるのではないでしょうか?


「いきます」


「きゅ、きゅきゅ!」


「らー……」


「らら~……」


みんな固唾をのんで見守ります。


「合成!」


どうだ!?


ピカリ


合成布が光に包まれ、中央に集まっていく。

そして出来たのは……。


ーーーーーーーーー


屑(失敗作)


合成に失敗した成れの果て


ーーーーーーーーー


「やったー!」


いや、屑なんですけどね。

でも何かが出来るって証ですよね?


まだまだ道は長いけど頑張りましょう。

鉱石残り少ないので買ってこなければ。


神聖水買ったりでお金使っちゃったしな。

イベントの賞金があるといってもすぐなくなりそう。

造船室も買わなきゃだしね。


職人街解放終わったら神聖水とりに行けるようにレベル上げしようかな。


リバースポーション売ったらお金稼げるかな?


その前に職人街開放ですけどね。

そろそろ時間なので行ってきます。


ミーアとキララにお願いしてシアの街へ。






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