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つい口に出てしまったため息にも似た独り言に答えが返ってきた。

びっくりして声のした後ろを振り向くとそこには……。


「漁船!?」


「ほっほっほ」


声は真後ろでは無く、後ろ上の方から降ってきていた。声を辿って視線を向けると青いチョッキを着たイチローさんジローさんにそっくりなおじいさんが。


「お嬢さんも主を釣るためにここへ来たのかな?それなら少しばかり色々頼りないのぅ」


いや、あなたに比べたら少しばかりとは言えませんよ!?かなり頼りないですが!?


「……もしかしてイチローさんとジローさんの弟さんですか?」


「そうじゃよ。サブローと言う。……お嬢さん見たところ黄魚を釣ったばかりじゃろ?ここの主を釣るにはまだまだ未熟じゃのう。最低でもレベル30を超えんとここの主は見向きもせんわ」


「そうなんですか……。私ハナって言います。またレベルを上げて出直した方がいいですね」


やっぱりまだ早かったか。

でも目標レベルがわかったのは良かった。

それにこの漁船レベルじゃないと耐えれないってことでしょ?


「そうじゃのう。それにその船や竿では引っ掛けたとしても釣り上げるのは無理じゃ。しかもここの主は仲間を呼びよる。儂が若い頃対峙した時には仲間を集めて12人で釣り上げたもんじゃ!……まぁ、その後逃げられたんじゃがのぅ。ハナさんも人を集めて来たほうがいいぞ?釣るポイントと天候は間違っておらんから十分準備して挑むことじゃ」


「いろいろ教えて頂きありがとうございます。頑張ります!」


「ほっほっほ。そのいきじゃ」


そしてサブローさんに頭を下げて岸へと戻る。……やっぱり名前はサブローだったな。


船の大きさは最低でもさっきの漁船くらいないと耐えられないって事なんだろうな。

それに推奨人数12人って。

2パーティーレイドですか?


ま、まだまだ先の話しだからとりあえずは準備をしよう。


その後はホームへ帰りひたすら生産です。

先に露店で売る品物を作ります。

今回も時間短縮&ベッドとMPポーションを使ってさっと作ります。


それからひたすら宝石作り。


先に鉱石から原石を取り出す作業をいくつかまとめてやってしまおう。

ハンマーでドンドンやってたけど、途中《粉砕》が使えないかやってみた。


……全て粉になりました。


ま、そうだよね。

そんな都合よく原石だけ探せるわけないよね。


はい。

面倒くさがらないで真面目にハンマー振りましょう。こういう作業も効率を求めて作業すれば……うーん、やっぱり最初は真ん中打って、次は……うん、なんだか楽しくなってきた。


はっと気づいてみればログアウト予定時間まであと1時間をきっている。


はっ!?


いつの間に……。


露店を開いて今回は終わりです。

夜は2人とキャンディー集めですね。




次の日から学校帰ってからは、ちょこっとログインして生産rankあげとお金稼ぎ。夜はキャンディー集めと頑張りました。

かぼちゃの国の周りにある森も全部歩きまわってマップも埋めた。

朝の森は木々の間から朝日が降りそそぐ清々しい空気の森。昼の森は全体的に明るく小鳥がさえずり、たまに茂みから小動物が飛び出てくる森。夜の森は薄暗く梟のような鳴き声が薄気味悪く響き、木々の葉が揺れガサガサと人を驚かすようになる森だった。

夜の森は1人ではあまり行きなさたくないなぁと思いました。



そんなこんなで2日経ち。



「これでかぼちゃ達の依頼は全部終わったよな?」


「そうだね。前聞いた時は50人いるって言ってたからこれで全部だと思う」


数字のついたかぼちゃさんの依頼をすべてクリアしました。キャンディーは1人50個集まっています。


「衣装どうしよっか?」


「選び行く?」


「そだな。行ってみるか」


そのまま移動しお城の広間へ。

今日は初日よりは人が少なく、まだ居やすかった。

面倒なのでやっぱりセット装備を選んじゃおうかな?セット衣装の種類は6種類×2パターン。男性用と女性用があるみたい。6種類というのはステータスと同じ区分けで、各ステータスが上がる仕様になっている。


STR→かぼちゃモチーフ

VIT→キャンディーモチーフ

AGI→クッキーモチーフ

INT→ドラキュラ

DEX→ミイラ

LUK→お化け


私とクオは迷わずDEXの上がるミイラにした。ヤトはSTRのあがるカボチャモチーフと迷っていたが、最後にはミイラを選んだ。女の子はかぼちゃパンツなんです。耐えられないって。可愛いと思うんだけどな。

因みにミイラはメイドさんです。顔は青白く首や腕に包帯が巻かれたり血が滲んだりしてるメイドミイラさんです。

まっちゃもお揃いでミイラにしました。

まっちゃの性別がいまいちわからなかったので男の子用の執事ミイラにしました。ペット用の服みたいですんごく可愛いい。モノクルが気に入ったのか大人な雰囲気出して、ふふんとちょっと得意そう。


かわいい!


ちなみに効果はDEX+30です。凄まじい。

キャンディー50個で交換可能です。

セット装備はキャンディー10個、30個、50個で交換可能になる。

見た目は基本同じだがキャンディーの個数が多い程衣装の質も上がり加算ステータスもアップする。

他にも個別に選ぶことも出来るが、コーディネートが大変そう。


何はともあれ、これで衣装も選び終えたので準備は完了です。イベント本番は3日後の金曜なのでその日クランホーム集合の約束をして解散した。


ヤトは今次の神樹開放に向けて複数のパーティーやソロの人達とレイドを組んでいるらしい。行くか?と聞かれたけど私とクオは遠慮しておきました。レベルが違い過ぎます。……特に私。


次の神樹はフェアリーの里らしい。

私は神樹以前にまずは各里にたどり着かないと。フェアリーの里以外に行ってないし。


クオは最近〈畜産〉というスキルを手に入れ、現在牧場を増築したらしい。畜産スキルを手に入れた事により畑扉のバージョンアップが行えるようになったのだという。

まだ小さいが畑の隣には小さいが家畜を放す柵や小屋があるらしい。

そこで育てた家畜から得られる肉はrankが変動し、rankAとなるとレベルの低いモンスターからも効果付きの肉が得られるという。


あ、家畜って言ってもモンスターですよ?


クオは今チキンを育ててるらしい。

今度お肉を売ってもらうことにしました。あと卵。これでプリンがもっと素敵なことに!


クランホームへ戻りクオの牧場を見てからログアウトです。

また精霊さんが増えてました。と言っても今度は畜産スキル持ちの子です。リンクしてるスキルは〈解体〉。これも新しくとったらしいスキルで、畜産動物達を一気に解体することが出来る。通常フィールドで倒した時のようなドロップ品はないが、胸肉とかもも肉とか部位別にお肉が得られるのは素晴らしい。これは料理の味が大いに変わってくる予感。とりあえず卵は沢山あるそうなので売ってもらいました。rankBなので楽しみです。


っと、本当ログアウトしないとやばくなってきたので今日はこれで終わりです。





次の日。

学校から帰ってちょこっとログインして現在夜、2回目のログインです。

前回のログインで初めて宝石のrankAを作ることが出来ました!やったー!


そして今かぼちゃの国にいます。

ヤトとクオは別だけど、クエストばかりしていたので少し街を見て回ろうと思って来てみました。


可愛らしい街並みを見て回っていると図書館らしい建物を見つけました。


「こんにちは。見てもいいですか?」


「あらあら、お客様ね!どうぞ好きに見てくださいな」


カウンターにいるかぼちゃさんに話しかけると快く勧めてくれました。

お店の店員さんなんかからはクエストを受けられないようでここは初めて入る。

プレートもつけていない。


そんなに広く無かったのでぐるりとひとまわり。

目的通りレシピの確認をしました。


かぼちゃのスープやかぼちゃの変化薬、かぼちゃのステッキ、かぼちゃの剣、かぼちゃのローブ、かぼちゃの飾り、かぼちゃのビーズ、かぼちゃボックス、以上8つのレシピを手に入れた。


どれもかぼちゃと名の付くものでこの国でしか手に入らない材料を必要とする。

イベント終わったら来れなくなるだろうから今のうち集めて来ようかな?


よし、そうしよう。


暇になってクッションでお昼寝していたまっちゃを抱っこしさっそく森へ向かいましょう。


それから走り回って材料を集めまくりました。

とりあえず採取で取れるものから。

かぼちゃのスープの材料である“お化けかぼちゃ”、かぼちゃの変化薬の材料は“夕闇草”、かぼちゃのステッキは“頑丈な弦枝”、かぼちゃの剣は“オレンジ鉱石”、かぼちゃビーズは“お日様の実”、かぼちゃボックスは“大きなかぼちゃ”。採取や採掘で取れるものである。お化けかぼちゃやお日様の実は採師で見つけられた。普通に目で見て探すことも出来るけど、圧倒的に効率が良い。

かぼちゃのローブとかぼちゃの飾りはモンスタードロップから作るんだけど、それはこの何日かで結構集まったので大丈夫だろう。


ということで片っ端から集めまくってきました。

戦闘はほとんどしていないので結構集まったね。

しかも今までは採れなかった種も取ることができた。

お化けかぼちゃと夕闇草、それに大きなかぼちゃの種だ。

残念ながらお日様の実は種を手に入れる程採取できなかった。


さっそく帰って畑にまこう。

丁度ゲーム内時間で朝を迎えたところだったのでニーナとキララ、まっちゃと一緒に畑仕事です。皆と遊びながら収穫や種まきを終えたので、いつの間にか時間は過ぎてログアウトしようと思っていた時間を過ぎてしまった。

まだログイン制限時間には引っかからないがそろそろ寝ないと明日が辛い。

ということで今日はここまで。




次の日1回目のログイン。

今回はあまり時間が無いのでちょっとした実験ですね。


今生産素材として使えるのは採集・採掘系で取れる植物や鉱物、その他諸々。あとはモンスタードロップ。

そうやってフィールドで得られる物はrankCのものばかり。掲示板で調べてみたけど、ドロップアイテムのrank変動は何が条件なのかまだよく分かっていないらしい。数件rankBのものが出たって噂もあったので、何か条件があるのは確かだと思うんだけどね。

でも私がそれをやろうと思ったらスライムくらいなら頑張れるかな?それすら危ういかも……。それにそんな事考えて戦えるとは思えない。というか無理!


しかし人の手を加えるならrankAだって作り出せるのではないでしょうか?


植物系は自分で育てればrankは上がるし、モンスタードロップの1部である肉系もクオのおかげでrankがあがることがわかった。更にクオから貰った新たな情報だと、解体のレベルが上がったことでチキンの羽も得られるようになったらしい。これはまだ解体のレベルが低いからかrankFらしいが、つまりC以外もあり得るってことじゃないのかな?と、考えたわけです。




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