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合成しながらちょっと考える。
出来れば畑に小屋とか作れないかな?
鍬とか今まではインベントリに入れてたけど、ミーアも使うだろうから置いておける場所が欲しい。それに合成布を設置する場所も欲しいよね。私がいない時に合成で肥料作っておいて欲しいし、畑の拡張に行くときついでに見てみよう。
私の合成練習も終わりました。
やっと6種類も100%合成成功になりました。
肥料のrankはBまできました。
現在薬草のrankはC。
今までは肥料のrankによって作物のrankも変わると思っていたけど、どうやらそうではないようです。前回成功したrankBの肥料を使ったけど、薬草はrankCだった。
rankCの肥料を使うと収穫までの期間は3日。rankBで2日になった。
どうやったらrankはあがるんでしょう?
ま、合成の練習もあるし肥料作りは続けるけどね。
数珠の時みたいにrankAには別の効果が現れることもあるだろし。
私の合成練習は終わったので次はミーアです。
私の時と同じように雑草をセット。
「ららら~!」
ピカリと光ってrankBの肥料の出来上がり。
合成は私が100%成功するようになった個数まですることができるらしい。
MPも私のものが反映されるので頑張って貰いましょう。ここは自動回復もあるし、ミーアもベッド使えるようなので上手く活用してもらいたいです。
では畑はミーアに任せて時間までハンマー改を作りますか。
まだまだ安定して作れないのでrankA出来るまで頑張りましょう。
そんなこんなで時間は過ぎていき……。
只今本日2回目のログインです。
打ち上げはゲーム内時間の10時から、現実時間で言うと11時からですね。
仕事等がある人もいるのでこの時間なんだとか。
なのでその前にクオと会って種の交換会をすることになりました!
どこで会うか話し合った時、外は色々怖い為私のホームに来てもらうことになった。
ゲーム内時間の5時にウォーリアの転移台集合です。クオが用事あるとかでウォーリアにいるらしい。
それまで時間があるので先ずは畑の様子見ておもてなしのお菓子でも作ろうかな。
ミーアは畑にいるようでリビングにはいなかった。なんとまっちゃもホーム内ならログアウトするとき返還しなくて大丈夫だということがわかり、ミーアもいるしってことで召喚しっぱなしである。
リビングにいないってことはまっちゃも畑かな?
畑に出ると2人でお水をあげてるところだった。
「お疲れ様。何か困ったことなかった?」
声をかけると2人ともこちらへやって来た。ミーアはふるふると首を横にふり、大丈夫だと伝えてくる。
問題が無いようで何よりです。
そしてミーアが収穫された薬草の一つを手渡してきた。
「何?」
「ららら~」
ミーアは手渡した薬草を指差す。
見た目は他の薬草と変わらない。
とりあえず鑑定してみた。
ーーーーーーーーー
薬草
rankB
薬品の材料になる
ーーーーーーーーー
「え!?」
rank上がってるんだけど……。
「ららら~!」
「これ、ミーアが作ったの?」
こくんとミーアは頷く。
そしてちょっと考えた後、身振り手振りで何かを伝えてきた。
「ん?……種を……埋めて……芽が出て、成長して?……収穫?」
最後にちょきん、とハサミの真似をしたので大体あってるだろう。
でも、ここには収穫で使うようなハサミはない。
私の言葉を受けてミーアは微妙な顔をする。遠からずも近からず?
そしてもう一度ジェスチャー。
最初に私を指差して、さっきと同じジェスチャー。ただし芽が出て成長してからハサミで切るまで少し間があった。
そして自分を指差し同じジェスチャー。今度は成長してすぐにハサミを入れた。
「つまり、成長してすぐ収穫するとrankが上がる?」
「ららら~!」
こくこくと嬉しそうに頷くミーア。
なるほど、今まではログイン時間の関係で成長しきってから収穫までにタイムラグがあった。枯れるまではいかないけど、すぐ収穫ってほどでもない。
初めてみるrankBの薬草。これでポーション作ったらどうなるんだろう?
お菓子作ったらやってみましょう。
あ、せっかくだからアフタヌーンティーみたいにしようかな?
女子会だしね!
たまごサンドにハムサンド、それからフルーツサンド。
それからレッドベリーとイチゴのタルト、プリン、ケーキを作った。
タルトとプリンはrankCだけど他はrankAで作れた。ごめんね、今はこれが精一杯です。
作れたケーキ達はいったんしまっておいて、次はお皿作りです。
アフタヌーンティーといえばあれですよね?
ということで地下へやってきました。
先ずは大きさの違う3枚の平皿を作ります。泥んこをこねこねしましょう。
そして大・中・小の焼く前のお皿が出来た。
次は円錐形の上の尖った部分をならしたもの、円錐台だっけ?を作る。高さ25センチくらいで一番上の円が直径3センチ、底辺は直径5センチくらい。それを3分割です。高さ10センチが2つの、5センチが1つ。
これで準備は出来ました。
切り口がちゃんと底辺と平行になるか確認しつつ手直し。細工の道具セットに入っていた水平器を持ってきて確認したから間違いない。
よし、では窯へ入れて焼いちゃいましょう。
チーン
相変わらずレンジみたいな音を立て焼き上がりました。
途中爆発したらどうしようかと思ったけど
無事焼き上がって良かった。
お皿の一部って認識してくれたら、と思って一緒に窯にいれたんだよね。
焼き上がったお皿と部品を組み立てます。
またまた細工の中にあった接着剤で部品とお皿を張り付けていく。
一番下に5センチの円錐台、それが中心にくるように大皿の下に張り付ける。
大皿の中央に上から2つめに切り出した円錐台、そして中皿、残った円錐台、小皿と張り付け重ねていく。
よっし、出来上がりです。
やっぱりアフタヌーンティーにはケーキスタンドがないとね。本当は針金くるくるさせてあるフレームとか作りたかったんだけど、レシピと時間の都合で断念……。
色は白なのでいい感じに出来たかな?
お皿は結構作ってるからか綺麗な面をしている。だが円錐台の表面がちょっと残念なことになっている。もっと綺麗なつるりとしたものを目指したいです。
水平だけはかなり気を使ったので傾いてるということはないので、ま、及第点かな?
ーーーーーーーーー
ケーキスタンド
rankE
アフタヌーンティー等でケーキやお菓子を乗せる台
ーーーーーーーーー
rank低っ。
やっぱりお皿の派生レシピになってたけど、かなり無理やり作ったからかな?
もっと腕を磨かねば。
スタンドを持ってキッチンに入りスタンドにケーキ等を並べる。
大皿にサンドイッチ類を、中皿にケーキ・タルト・プリン、小皿にはカットフルーツを盛った。ダンジョンで新たに見つけた蜜々の実っていう四角く黒い実とかポンタというオレンジのようなフルーツ、それから食べるとシャリンって音がするオンプっていう果物。味はメロンっぽい感じかな?
他にもレッドベリーやハートフルーツとかも並べた。
うん、出来上がり!
あとは普通のお皿にまっちゃ用のお菓子とかを盛り付けて準備完了。あ、ミーアの分はケーキスタンドに乗せてます。
待ち合わせまであと1時間か……。
ポーション、作っちゃう?
はい、作りましょう。
ということで再び地下です。
薬草のrankBを取りだし《乾燥》からの《粉砕》です。そこから更にすりつぶします。
よし、いい感じ。
それから鍋でぐるぐる混ぜながら煮ます。
ピカリと光って完成。後は瓶にうつすだけ。
rankCの瓶に入れてさあ鑑定!
何か変わってるかな?
ーーーーーーーーーー
ポーション
rankC
HPを40回復する
ーーーーーーーーーー
ん?
んー?
回復量、ちょっと増えた?
まだ薬草のrankBは残っている。rankAまであげてみましょう!
ごりごりごり……ぐつぐつぐつ……。
地下にそんな音ばかり響き渡る。
まっちゃは畑でミーアのお手伝いです。
そのあとは一緒に遊んでていいよって言ってあるのでここにはいないのです。
癒しが……でもせっかく遊び相手がいるから遊ばせてあげないとね。
ポーションは低レベルで作れるお薬だからか、普段作りなれてるからか8回目くらいでrankAを作ることに成功した。
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ポーション
rankA
HPを80回復する
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なんということでしょう。
わかってはいたけど、やっぱり驚きです。
ポーションの限界は50じゃなかったんですね。じゃ、薬草rankAを使ったら更に回復量増えるのでは?
あ、《時間短縮》使ってみよう。
これって同じポーションなのかな?
レシピの欄を見てみるとポーションは変わらず1つしかない。
やっぱり同じものっていう認識なのか。
でも《時間短縮》で作ったらどっちのポーションが作られるんだろう?
物は試し、早速やってみましょう。
「《時間短縮》」
するといつもの様に《時間短縮》で作れるリストが現れる。中からポーションを選択し個数を入力。今回は1回分の5個にした。
次は瓶の選択なんだけど……。
新たに開いたウィンドウには材料の選択画面が出てきた。選べるのは薬草rankCと薬草rankB。インベントリの中には他にも薬草のrankFとかEもあったけど、それは選択肢に出ない。これは実際にrankCまで作ったかどうか、ってことだよね。
勿論rankBの薬草を選択する。
続けていつもの様に瓶の選択画面が現れ、rankCを選択。
するとピカリと光って『成功しました』の文字。
ここはいつも通り。
インベントリを確認すると、回復量40のポーションrankCが出来ていた。
おおー!
本当に出来てる!
もしかしたら素材のrank上げれば効果上がる物もあるかもしれないね。
そこでふと時間が目に入った。
丁度5時になるところ、あ、待ち合わせ。
「やばっ!」
片付けもほっぽいて部屋を出て階段をかけ上がる。
リビングに行くと用意しておいたジュースをまっちゃとミーアが飲んでいるところだった。
「ごめん!すぐ戻るからちょっと待っててー!」
だだだだ、と転移陣に駆け込みウォーリアに転移する。
「ららら~?」
「きゅぅ~……」
転移直前に不思議そうなミーアの声と、ちょっと呆れたまっちゃの声が聞こえた気がした。
熱中しちゃったんだもん。
……次から気を付けます。