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そこからひたすら各100体撃破を目指してモンスターを狩りまくった。
基本全員前衛なので少数を2人と1匹で囲んでフルボッコでした。
途中わらわら集まってきた時は近い1人が注意を引きつけ、残りで最初の敵を撃破、そしてまた囲んで攻撃、という感じです。
いやー、やっぱりパーティーって戦闘楽だよね。
ヤトがいるとほとんど戦闘なかったから実感薄かったけど、こうしてクオと一緒に敵に向かうとよくわかる。
そんなこんなで最後の1体も100体撃破できた。
途中からヤトも陸にあがっての戦闘だ。ま、別行動だったけどね。
ヤトだけで水中の敵クリアしたって、どんだけですか?
現在、遠目に大きくて白く丸い物体が水中から顔を出しているのが見える。
海フィールドでは陸地に障害物が少ないので遠くまで見通せるのである。
ヤトとも合流してHPMP回復からのドーピング!
もう大盤振る舞いだね。
そろそろタブレットの在庫が心許なくなってきたので、戻ったら追加しよう。
「よっし!じゃぁ、白猪ん時と同じようにあたしがデカイのやるからハナとクオがちっさいの宜しくな!」
「わかった!」
「了解」
「くぅ~?」
「あ、まっちゃはあたしと一緒にあのデッカイやつな?」
「くぅっ!」
ヤトを先頭に白いのに向けて走り出す。作戦はいたってシンプル、いや、作戦と呼べるかどうかも怪しい。
ま、今回もなんとかなるかな?
やっと白いヤツの前までたどり着く。と、同時に海に浮かんだ半円球の白いヤツがザバリと空へ向けて浮上した。
Gunyuuuuuuuuuuuuu!
「ハナ、クオ任せた!」
そう言ってヤトは我先にと海から現れた白いヤツにまっちゃと共に向かっていく。
予想通り取り巻きがわらわら現れたので、こいつらの相手をしないとね。
海から現れた白いヤツ、それはクラゲだった。巨大クラゲです。
見えてた部分は頭らしく、海面に出たらたくさんの足?が出てきた。
わらわら現れたのは勿論小さいクラゲ。小さいといっても私の背と同じくらいはあるけどね。更にクラゲだけあって帯電してる気がする。
え?これって雷系の魔法効くの?
試しに1発。
「サンダーボール!」
バチバチ丸い球が小クラゲに当たって弾ける。
やはりHPはあまり減っていない。
多少は削れているけど、これじゃぁ倒すのはいつになることやら。
私の担当の小クラゲは3匹。
次に一番端にいるヤツに近づき切りつける、が、与えたダメージは1割程。
1匹が結構強くないですか?
え?これ1人はちょっとキツくない?
「痛っ!?」
どうしようかと慌てた隙をつかれ、放置だった小クラゲの足で攻撃を受けてしまう。
腕に巻き付いた足を刀で切り落とす。
うー……ピリピリする。
「いったー!?」
腕に巻き付いた足を切り落とし、安心したのもつかの間。今度は両足に巻き付いてきた。
それも切り落とすが、また腕に……の繰り返し。
や、ヤバい!
回復が追い付かない!
そもそもこのエリア、私には早かったんですよね。確実に格上だもん。
1人じゃ無理!
「アイストルネード!」
とりあえず撤退だー。
凍ってくれることを願って、クラゲの足に向かって魔法陣を放つ。
幸運なことに海に浸かってる部分から凍ってくれ、同時に巻き付いた足を切り離しダッシュで逃げる。
凍った小クラゲを盾になるよう走り逃げたので何とか逃げ出せた。
しかし直ぐに溶けるだろうし追って来るだろう。
申し訳ないけどクオに合流させてもらおう。
「ごめん、クオー!助けてー!」
クオもどうやら3匹を相手にしているようだったが、今1匹倒したようだ。
さすがです!
ただ結構ダメージを受けていたのでハイポーションを投げておく。飲んでる暇はないのでぶつけて回復だ。
「ハナ、背中合わせ」
「わかった!」
クオに言われた通りクオと背中を合わせ、追ってくる小クラゲを待つ。
「私もキツかった、来てくれて助かる」
HPが回復されたことで多少の余裕が出たのか、ホッとしたような声が後ろから聞こえた。
2人には予めハイポーションとかを渡しているんだけど、使う余裕が無かったようだ。
「ハナ、こっち足止めよろ」
「わかった!アイストルネード!」
振り向き様にクオと対峙してる小クラゲの1匹の足元を凍らせる。
と、同時にクオがアーツを使ったのがわかった。
「《乱百華》」
アーツを使っている姿を見ていたかったが、こちらにも小クラゲは向かっているのですぐさま体を元の位置に戻す。
クラゲだからかふよふよ浮きながらこちらへと向かってくる。
ん?私もアーツを使えば良かったんじゃないか?
今まで刀のアーツは必殺技っぽいのでボスにしか使っていなかったけど、普通の敵に使ってもいいんだよね。
「《一閃》!」
とりあえずクールタイムが短いアーツで。
効果範囲が広いのか、固まって近づいた3匹全部にダメージが入った。
よっし!
「アイストルネード!」
すかさず真ん中のクラゲを凍らせ、より近づいてきていた右側の小クラゲを斬りつける。
手足に絡まる足を切ったり、時には無視して何とか1匹を倒す。
と、ここで問題が。
やば、麻痺った?
体が動かない。
急いで意識操作でメニューを呼び出そうとするが焦って上手くいかない。
その間にも攻撃が続く。
あー!HPがー!?
「お待たせ」
声と同時に瓶が体に当たるのを感じる。先にHPが回復、そして体が動くようになった。
「アイストルネード!」
とっさに目の前の小クラゲを凍らせて距離を取る。
クオがハイポーションと万能薬を使ってくれたらしい。
渡しておいて良かった万能薬!勿論安心のrankA!
ここで死に戻ったらせっかくの苦労が台無しだ。
「クオありがとう!」
「ハナは右」
「わかった!」
そしてクオは左側の小クラゲへと向かう。1対1になったおかげか、多少ダメージを与えていたからか、先程よりは楽に倒せた。多少、ではあるが。
「クオ!ありがとう、本当助かった」
クオも無事倒せたようで合流する。
「回復してヤトと合流」
「そうだね」
お互いにHPMPを回復して海の中へと向かう。どうやら大クラゲは水中へと潜ったようだ。
海に入るとヤトが丁度短剣を投げ付けたところだった。
ヤトはどれだけ戦闘スキル持っているのだろうか?見るたびに獲物が違う気がする。
私でも潜れるくらいのところで戦ってくれているので何とか戦闘に参加出来そうだ。
が、まだまだ水中の戦闘には不安があるので基本的には魔法陣でバックアップですかね。……近づくと邪魔になりそうだし。
クオは既に大クラゲへと接近中だ。
私はまずヤトを回復させるためにハイポーションを投げつける。
よっし!命中!
ではでは特化魔法陣で攻撃です。
色々試してみたが樹系の魔法陣がまあまあ効いたかな?という感じ。なんというか、魔法耐性が強いみたいで全体的にいまひとつでした。
樹系の魔法陣は魔法じゃなくて物理攻撃じゃない?って感じる。
ウッドトルネードなんて紙から樹の根が渦を巻いて生えてくようだった。いや、ちょっと怖いよね。
あとはヤトの後ろで安全なので《守人の舞》を踊ったりして後方支援に努めた。
Zyunyuuuuuuuuuuu!
た、倒した?
最後はヤトがでっかい剣で斬りつけて大クラゲは沈んでいった。
そして海の底には宝箱が現れた。
やったー!
けど、息がもたないから上がります。
く、空気をくださいー!
苦しくなっても息継ぎをしないと、HPがびっくりするくらいのスピードで減っていくんです。しかも水中ではポーションとかで回復しないから空気を吸うしかないっていう。そして空気を吸ったとしてもHPの減少が止まるだけで回復しないんだよね。
「ふぅ……」
ザバリと水中から上がるとまっちゃがすぐさま飛んできた。
戦闘中だったから送還してなかったんだよね。
また海の中へ戻ろうか迷ったけど、宝箱があるところまでは潜れそうもないから大人しく待つことにする。
まっちゃを小さくして頭に乗せ待つこと数十秒。
ヤトに続きクオも上がってきた。
「おぅ!お疲れー!」
「おつ」
「お疲れさま!」
「きゅっ!」
あの大クラゲを倒したおかげか、いつの間にかこの辺りがセーフティエリアになっていたので安心して休憩に入る。
宝箱から出てきたのはアクアブルーという水色の石だった。素材になるらしい。これも人数分あったので3人で均等に分ける。
「それにしても焦ったよー。クオ本当にありがとうね!」
「無問題」
ブイ、とピースサインで応えるクオ。
「私も助かった」
「結構レベル上がってきたからなぁ。こっから先はもっと厳しくなりそうだな!」
ヤト、そんなに嬉しそうに言うのはやめて下さい。ここから先、本当に不安です。
更にイキイキし出したヤトに続いて、見つけておいた階段を下へと下る。
新しい階層に着いたとき、メールの知らせが入った。どうやら30階層のボスが倒されたらしい。
「ボス倒された」
「おー、意外と時間かかったな」
今は10時くらい。やっぱり25階層で相当時間を費やしたんだよね。それに私の水泳練習とかしてたし。
「30階層で打ち止め」
「どうゆうこと?」
「……あー、なるほどね」
2人ともウィンドウを開き、何かを見て頷いている。
「今掲示板をチェックしたんだけど、もう攻略情報上がってた」
成る程、掲示板か。
教えて貰い私も見てみる。
するとそこにはクオが言ったように、ダンジョンが30階層までだ、というような内容が載っていた。
正確に言えばこのダンジョンは31階層らしい。というのも、30階層のボスを倒した後に行ける階層にはボス部屋と同じような扉があり、そこには減っていく数字が表示されているという。
街にあった砂時計と同じかな?
つまりその数字を0にしないと入れないってことみたい。試したけど開かなかったらしいし。
これが最奥の扉ってことだよね。
つまりその先にいるダンジョンの主を倒したらクリアってことかな?
ま、その時になってみればわかるか。
それよりも今は目の前のことに集中しましょう。
26階層はまた森フィールドだった。
装備を元に戻して出発です!
やっぱり陸はいいね。
動きやすいし採取も採掘も楽チンです。
何よりフィールドがいい!
森の中なので採取がはかどるはかどる。更に色々な種も取れて思わずにやけてしまうよ。
高級薬草やハイマジックリーフも沢山取れたし。種も手に入った。その他にも初めて見るアイテムも手に入ったよ。
その中でも注目なのが花シリーズ。
なんとここへ来て7種類になりました。
火花、水花、氷花、土花、雷花、風花、樹花。
これって魔法の属性と同じだよね?
あと光と闇があればパーフェクトなんだけど……。
敵はやっぱり強くなってたけど、まだヤトには余裕がありそう。いや、ないのかな?変わらず笑って戦ってるからよくわからない。ただ、ダメージを結構受けてるので余裕は少なくなっているのだろう。
流石に1人でさばききれない時はクオがヘルプに入る。
私は後ろで回復だ。
倒すのはヤトって話だったから、よっぽどのことがない場合私達は手出ししない。
強い敵と戦え楽しいのか、ヤトはテンションMAXです。
うん、楽しそうで何より。
そんなこんなで30階層ボス部屋の前です。
ここまで夜の森とか明るいピクニックでも出来そうな森、沢山あったけど何れもパーフェクトでここまできました。
ヤトのテンションが上がっていて、敵のレベルは上がってるのに海より早いペースでここまでこれたよ。
今回もそろそろお休みの時間なのでテントを張って入り込む。アイテム作成時にヤトに言われもう1つ買っておいたのだ。
目が覚めたらボス戦か、あーイベント終わるのが楽しみだ。
だって闇花と光花が見つかったんだもの!
っていっても私が採取したわけではなくてクオが見つけたものだ。これも採取師ではないと取れないものみたい。
それにトップポーションとMPトップポーションの材料である最高級薬草とトップマジックリーフも発見した。が、採取出来るのは何れも採取師を持っているクオのみ。
しかーし!
クオとは種を交換することで話はついているのだ。足りなかったらまた取ってきてくれるって言ってくれたし、本当感謝です。ちゃんと対価は払うけどね?
ではそろそろ寝ましょう。
お休みなさい。
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name : ハナ
tribe : ハイフェアリー
level:8 [4up]
HP : 830/830 [80up]
MP : 809/809 (+149) [80up]
STR : 71 (+35)
VIT : 135 (+115)
AGI : 87 (+70)
INT : 80 (+30) [5up]
DEX : 85 (+20) [5up]
LUK : 27 (+10) [2up]
AP : 0
SP : 44
【スキル】
〈採師〉Lv.29〈鑑定士〉Lv.30〈魔導陣〉Lv.28〈成長〉Lv.19〈抜刀術〉Lv.22〈二撃流〉Lv.16〈舞踏〉Lv.17〈MP++〉Lv.29〈農業〉Lv.13〈錬金術師〉Lv.40〈水泳〉Lv.35
[控え]
〈道具師〉Lv.35〈料理師〉Lv.6〈釣り〉Lv.29 〈細工〉Lv.42〈鍛冶師〉Lv.3
【称号】
フェアリー族の加護:DEX+10
世界樹図書館を開放せし者:全ステータス+10
本屋の加護:INT+5
魔女の見習い:INT+5
【売買】
商人Lv.39
【装備】
武器:碧魔刀 STR+25
防具頭:紐リボンVIT+20
防具上衣:狩衣(赤紫)VIT+45
防具下衣:袴(赤紫)VIT+40
防具鎧:なし
防具手:なし
防具足:下駄(足袋付)AGI+40
アクセサリー(最大6個):魔法陣ホルダー・使い魔の指輪 ・数珠型グリフォンブレスレットINT+10・疾風の首飾りAGI+20
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name : まっちゃ
tribe : グリフォン〈亜成体〉
level : 34 [4up]
HP : 985/985 [60up]
MP : 865/865 [60up]
STR : 25
VIT : 25
AGI : 25 [3up]
INT : 30
DEX : 24 [4up]
LUK : 15 [1up]
AP : 0
【スキル】
〈治癒〉Lv.15〈探知〉Lv.33〈牙〉Lv.15〈風魔術〉Lv.13〈縮小〉Lv.13
【装備】
アクセサリー:リボンネックレス
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