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魔森編9 ~頼もしい仲間達~

今回は短めです



ユニークアクセス数2000突破ありがとうございます

文才の無い妄想小説でも皆さんの暇つぶしになれたのなら嬉しいです


ターナ「主、主よ起きよ」


暁「ん・・・ターナかおはy・・・あぁそういえばこっちに来れるって言ってたね」


ターナに起こされ現状の把握をする



ターナ「主よ拠点や食料の問題を解決するのであろう、どのようにするか決めておるのか?」

暁「あぁ、その前にターナの出来る事を教えてくれないか?」


そう告げると得意そうに胸を張りながら話しはじめた


ターナ「私に出来る事は色々あるが、まずは土に関する力が大きいな

たとえば地中の水脈の把握や鉱石を作り出したりなど多岐にわたる

それと豊穣の神でもあるでな農業に関する事も大抵出来る、じゃから食料も心配いらんじゃろう

後は木を変形させながら育てる事も可能じゃから木をそのまま家の形にすれば拠点に関しても解決できると思うでな」


神だけあってかなり色々な事ができるようだ


暁「そっか・・・それなら安心だな。

そうだな、まずはこの洞窟の周りに聖域をかけて安全な場所を確保する

それからターナの言ってた木を大きめな家にする感じで皆が住めるようにしよう個別にすると守りの面で不安だからな

その後に畑も作ってそれはエルフのフェリスが適任だろう・・・ドワーフのベリスが居るし道具作りを任せようか

基本的には皆にある程度知識をつけてもらう為に勉強もさせよう

アラクネのカルネに糸を貰って加工すれば服も作れないかな・・・どうだろう?」


ある程度の流れをターナに確認してみる


ターナ「そうであるなぁ幸い亜人しかおらんから力仕事も問題ないじゃろうし

それで問題ないと思うのう」


暁「また分らない事があったら知識の女神様は力を貸してくれるかな・・・

あ、でも作業の邪魔したくないし・・・」


ターナ「あやつはそんな事気にせんじゃろう・・・むしろ頼ってもらって歓喜しとるじゃろうし」

そう苦笑いしながら教えてくれる

暁「あぁ、とりあえずはそんな感じでいこうと思うよ、分らないところは聞くとして・・・」



その時誰かが入り口から入ってくる気配がした




セリ「暁様~食事の準備が出来ましたよ~起きておられますか~」


そう言いながらセリが入ってきた


暁「あぁセリかおきてr」


セリ「さああああああああああああ!!」


こちらの姿を確認するとセリが急に叫んだ


セリ「暁様!!こここちらの此方の女性は誰ですかああ!!」


暁「あっと・・・そのなんて説明したらいいか・・・」


どのように説明すればいいか悩んでいると叫びながら近づいてきた


セリ「どういう事ですか暁様!!それに・・・貴女と暁様のご関係は!!」


取り乱したように叫ぶセリを見て面白そうに笑いながらターナが口を開く


ターナ「私か?私は主の従僕じゃよ、身も心も主に捧げておるでなぁ」


そうからかうような笑みを浮かべるターナ


セリ「みみみ、身も心も捧げた?さ、暁様どういう事ですの!!」


更に取り乱して叫ぶセリにどう答えていいのか分らずにオロオロする事しか出来ない暁



暁「えっと・・・ターナは俺の大切な仲間で・・・さっき問題解決の為に力を貸してくれる事になったんだよ」


やっとの事でそう答えるとターナを見る


ターナ「そうじゃ、私の大事な主が困っておったでなぁ力を貸すのは当たり前の事じゃ

暫くはあやつ等も来ないじゃろうし主の寵愛を独り占めじゃな」


そう嬉しそうに火に油を注ぐターナに頭が痛くなる暁


セリ「ど、どういう事ですか!!キチンと説明してください!!」



状況が理解できないセリはかなり混乱しているようだ



ターナ「じゃから私と主は主従の関係、私は主に身も心も捧げたのじゃ

私以外にも複数居るが今は主の傍に来る事が出来ないから私が主の寵愛を独り占めというわけじゃ」


得意げに言うターナにセリがくってかかる

リ「だから!!主従関係とはどういう事ですか、暁様は異世界から此方に来られたのでしょう?こちらに来て次の日に私と知り合いましたし・・・」


ターナ「そうじゃ、私は主の世界から供にこの世界に渡ったのじゃ、他の者達もそうじゃよ

心優しい主に助けられた私達は困っていた主を助けるためこの世界へ渡す手助けをしたのじゃ」



胸を張ってそう言うターナにセリは目を見開いて固まる



暁「(ターナ・・・そんなに簡単にバラしてもいいのか?)」


ターナ「(大丈夫じゃよ、こやつらは主の不利になるような事はせんじゃろうし・・・いざとなったらさっさと逃げればいい

それに主がおれば私達は問題なからのう、どんな敵が来ようが返り討ちにしてくれる)」


笑いながらそう言うターナに苦笑いするしかなかった



セリ「えっと・・・つまり貴女は暁様の世界に居た頃からのお知り合いなのですね?」


ターナ「厳密には私達の方が一方的に知っていたのじゃがな

ただ私達は主に救われたのでな主が困っているので力になりたかったが直ぐに助ける事が出来なくてな

少し前にやっと助け出せたが私達は事情で主と供に居れなかったのじゃよ

じゃが主がどのように暮らしているかなどは知っておったのでな

主を助けるため私だけ急いで合流したというわけじゃ」



なるほど・・・と呟くと黙り込んでしまうセリ



セリが理解できるように暫く待っているとセリが顔を上げた


セリ「良く分りました、主従と言っていましたが何か契約を交わしているのですか?」


ターナ「ん?あぁ主従と説明したが私は主の眷属なったのじゃよ

人が言う主従契約とは重みが違うのう

私達での眷属とは全てを主の為に捧げるという事じゃ

人と違い主が消えれば私達眷属の死を意味する

人の主従は主が死ねば従者は自由になるからのう

ある意味婚姻よりも深い繋がりじゃ」



そういうターナの台詞を聞きセリが慌てる


セリ「こここ、婚姻よりも深い!?そ、それってもしかして貴女・・・」


ターナ「ん?気づいたか?お主が出会う前からやからのう

私以外にも後3人ほどは確実もしかすると増えるかもしれんのう・・・

主は人気じゃからな」



そういうターナにセリは悔しそうに顔を顰める



セリ「何人来ようとも関係ありません私は暁様に着いて行くだけです

そして私も必ず・・・!!」


ターナ「ふん・・・まぁ止めはせんが・・・私達の邪魔をするなら容赦はしない」


セリ「邪魔なんてしません貴女の方こそ邪魔しないでくださいね」



急に部屋の隅に移動して何やら言い合いをしていた二人の間で火花が散る



暁「え~っとそろそろいいかな?」


セリ「は、はい!!」


ターナ「あぁ主よ先程の計画で良いかの?」


暁「そうだなターナの事も含めて皆に説明しようと・・・」



と言いかけたところでまた誰かが入ってくる気配がした



マルガ「おーいさっき叫び声が聞こえたけどなにかあったのk・・・」


暁達の現状を見て固まるマルガ


その後ろから他の亜人達も入ってくる


フェリス「何があったんですか?」


サーラ「あららら?主の取り合い?私達も混ざった方が良いかしら?」


小さな子供達はそれぞれ近くに居た女性にしがみ付いている


ラナ「どうしたのー?」


ハミル「むぅ・・・お腹空いた・・・」


スイ「おにいちゃん達どうしたの」


ジェミ「私達は外に出ていたほうがいいでしょうか?」


ベリス「そ、そうじゃな外で準備の続きでもしておこうか」


アグリ「じゃあ子供達も連れて行ってくれ」



特に大きな問題がなかったのを確認して子供達を急いで外に出す皆を止める



暁「ちょうど皆がそろってくれた事だし今回の事情説明とこれからについて話そうと思う、それに・・・こっちの女性の事もね」


そういう暁の言葉に皆が集まり暁の前に座り込む



アグリ「それで、いったいどういう状況なんですこれ?」


暁に説明を求めるアグリだが表情は心なしか硬い


暁「えーっと俺の新しい眷属が一緒に寝床で横になってたんだ・・・それでセリが怒ってな」


セリ「当たり前です!言って下されば私がご一緒いたしましたのに・・・」


まだ怒っているセリだが後半はあまりよく聞こえなかった


ターナ「私は眷属として当然の事をしたまでだ、主を癒すのも眷属の役目・・・他の者にこの役目を任せるわけにはいかないからな」


そう言いながらもちゃっかり暁に抱きついて勝ち誇った目でセリを見る


セリ「ぐぬぬぬ・・・眷属・・・私もなれるのでしょうか・・・」



暁「そういえばターナ、眷族って言うのは一般的に知られている事なのか?」


この世界では一般的に眷属なんてものは知られておらず、魔物の中の一部高

位の者達がけが眷属を作り自分の群れを作っているぐらいだった


さらに普通の人に分類される者達には眷属を作る事ができないのだ


それに代わり隷属という方法で他者を一方的に支配しているのが現状なのだ

その事も神は怒っており、しかもその方法を伝えたのが下級の神で己の信者を増やすという目的で教えたのだった


もちろん下級神はイレーナによって粛清されておりもう存在はしていない



ターナ「そうであろうなぁ人に分類される者達は本来眷属を作る事ができないのでな知られてはおらんだろう

眷属を作るのは高位の魔物ぐらいじゃし、人は隷属化やら召喚契約などで魔物や他者と契約して支配しておるようじゃしな

魔物は人が出来ない事を知らん上に敵にわざわざ教えるなんて事もないじゃろうし

ただ主は別でな我らの事もあり、また種族など関係なく惹き付ける魅力もあるという事で眷属化ができるんじゃよ、これもイレーナ様の加護の恩恵じゃな」


さらりと言うターナに周りが固まる



セリ「い、イレーナ様って神の頂点にいる女神様と同じ名前なのですが・・・同じ方というわけではないですよね?」


いち早く復活したセリが震えながらターナにたずねる


ターナ「そのイレーナ様で間違いないと思うぞ?」


その言葉にセリはまた固まってしまった


暁「ターナ・・・そんなに簡単にバラしてもいいのか?」



秘密を軽くばらしてしまうターナに慌てて言う


ターナ「なに新しく入ったこやつ等も主の迷惑になるような事はせんじゃろうて

主に捨てられたら後は死しかないようじゃしな

ちなみに私も女神だ、しかし今では主の眷属じゃ

別に敬う必要はないが私が従っているのは主のみ其処を勘違いしない事じゃ」


その言葉に其処にいた全員が固まる


セリ「さ、暁様・・・こちらの女性も女神様・・・なのですか?」


暁「あぁ、このターナも女神様だよ、色々あって今は俺の眷属になったんだ

確か・・・『大地の女神』でターナってのは俺がつけた名前だよ

この際だから言っておくけど、ターナの他に後3柱・・・まぁ3人ほど居るよ

加護をくれた女神様は他にも居るけど、眷族になるのはターナ合わせて4人だって聞いてる」



そういう暁の言葉で周りは完全に理解が追いついていないようだった


暁「(まぁいきなりこんなこと言われても信じられないわな)」


そう思い皆が復活するまで待つことにした



●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●



セリ「さ、暁様が規格外だという事だというはお聞きしていましたが・・・これ程とは思いませんでした・・・

でも、暁様はお優しい方ですしコレまでの『英雄もどき』とは違い本物の『英雄』になられるでしょうね・・・

あの・・・その・・・私達は・・・お傍に居てもいいのでしょうか?お邪魔になるのでは・・・」



セリが申し訳なさそうに言う



暁「コレだけは断言しておくが俺は進んで英雄になんてなるつもりはない。

ただ平和に生きていきたい、そして俺の仲間に危害を加える奴は誰であろうと排除する

もし目の前で理不尽に虐げられた者が居るのであれば助けれる範囲で助ける

自分の愚かな行いのせいで不幸な目にあっているのなら自業自得余程でなければ助ける事はしない

種族や生まれで差別するような奴を俺は仲間として認めない

以上の事は覚えていてくれ、もし仲間を裏切り危害を加えるような奴には徹底的に追い詰めて排除する」



そう断言した暁にターナは嬉しそうに返答する


ターナ「主の敵は私達(女神)の敵、主の仲間は我ら(女神)の仲間、主の幸せの為に私達(女神)は全力を尽くします」


膝をつき頭を下げるターナがそう言うとその隣で伏せて一声「がうっ!」とシルクが咆えた


ターナ「ふふふ、お主も主の眷属であったのう

供に主のお役に立てるように頑張ろうぞ」


そう言うターナに尻尾を振り答えるシルク



暁「ありがとうターナ、前の世界から助けてもらって何も恩返しできてないけど

落ち着いたらきっとお礼するよ

シルクもありがとう一緒に頑張ろうな!」



ターナ「お礼など気にせずとも良い、私達(女神)は主の傍に居れる事が・・・役に立てる事が幸せなのだ」



微笑み合う暁とターナにその様子を見ていたセリは慌てる



セリ「わ、私もスイも暁様に助けていただいた身・・・

暁様を裏切る事などありえませんし、暁様のお役に立てるようにお傍で精一杯尽くさせていただきます」


スイ「スイ、おにーちゃんもシルクもだいすきだもん!」



そう言って頭を下げるセリとセリの真似をしてお辞儀するスイ



マルガ「アタイは暁様が助けてくれたお陰で生きてるし・・・奴隷から助けてもらった大恩もある、さらに私達をそばに置いてくださると言ってくれた

暁様の事はまだよく知らないけど人族なのに亜人にもハーフにも差別無く優しい、そして凄い力を持ってるって事だけは分ってる

アタイが暁様を裏切るという事はありえないという事だけだ」


そういって膝をつくマルガに他の亜人達も慌てて同じような事を言いながら膝をつく


マルガ「アタイはアタイ達は暁様に出会えたことに感謝してるよ、だから誠心誠意仕えさせて頂きます

これからもよろしくお願い致します」


亜人達「よろしくお願いします暁様」



皆が各々の気持ちを告げ頭を下げると辺りを見渡しうなずく暁



暁「よく分ったよありがとう皆、その気持ちを忘れず皆で協力してくれ」


そう言う暁に全員が返答する



暁「よし、じゃあとりあえず皆で住むための場所を作ろうと思う

家を建てるのはターナメインでやるので大丈夫だ

個別で家を建ててあげたいところだが、安全面や利便性それに森の環境を大きく損なわない為に広範囲の開拓はしたくない

なので大きな家を一つ建て、個別に部屋を割り当てようと思う

その事について何か意見はあるか?」



そう問いかけるが反対意見は無かった


暁「家を建てた後に畑を作ろうと思う食料の安定化のためだ

畑の管理は皆の中の誰かにやって貰うつもりだ、これから先皆には役割分担していろいろな事を頼むことになる、すまないがそれだけは頭においておいてくれ

子供達は簡単な仕事をしつつ勉強をしてもらう、他の者たちも仕事をしながらではあるが少しは勉強をしてもらう

このことに関して質問は?」



セリ「畑や仕事については理解しましたが・・・勉強というのは何故でしょうか?」


そう答えるセリに勉強が苦手そうな亜人は同意する



暁「なぜ勉強するかというのは何かあった際に無知では迅速な対応が難しいからだ

怪我の治療、安全な食料かの見分け方など色々な事を学んでもらう

人数が少なく自分達で全てをやらなければいけないからな

学ぶという事は大事なんだ嫌かもしれないが我慢してくれ」



そう言って頭を下げる暁に同意していた亜人達は慌てる



セリ「頭を上げてください暁様!!暁様の考えが分ったので皆納得しております

確かに重要な事だという事がわかりましたから・・・」



暁「そうか・・・よかった皆には苦労をかけるがよろしく頼むよ

それじゃあ、準備を始めようか!」



そう言うと皆が声を上げた、どうやらヤル気に満ち溢れているようだ


暁はその様子を見て少し安心した、今まで辛い経験をしてきた皆が笑顔で楽しそうにしている事が嬉しかった


ターナ「それでは主、行こうかのう」


そう言うターナに手を引かれながら洞窟の外に歩いていった

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