第一話 始まり
「なんなんだよ、これ…」
思わずそう呟かずにはいられない。
俺こと見先月はついさっきまでVRMMO-In The World Endのイベントクエストをやって、それで終わったから、ギルドメンバーのユジィリ支部長とお嬢と今回のイベントについて話し合っていた。
だけどいきなり意識が吹っ飛んだ。なんて言ったらいいのだろう。ブレーカーが落ちるように、とでも言うのだろうか。
このゲームの通常のログアウトは、個人宅または、ギルドホームで自だ室のベットで行う。
そして、このゲームにログインするといの一番に見えるのは、大抵、その部屋の天井である。
けど、俺はまだログアウトをしていない。さっきまで話してた支部長もお嬢もそうだろう。
していないはずなのに…自分の部屋(ゲームの中だが)の天井が見えていた。
外からは早速悲痛な叫び声が響き始めている。
ギルドホームからは…
「ひゃっほう!ついに俺も異世界入りだぜぇぇぇ!」
キチガイが騒いでいた。
「あほか」
俺はぼやいてしまう。
『緊急連絡ぅー、この状況について話し合うから、とっとと下に集まれ~』
支部長からのギルメンに向けての一斉の念話が来る。
こんな状況なのにみな返事は落ち着いている。
かくいう俺も『はい、わかりました。』と答えている。
普通だったら、こんな風には、対応できていない。
が、ここは違う。
ここは、なにせ変態、奇人、キチガイを集めたギルドloony feastなのだから