クラスメイトたちとの戯れ(1)
8月9日
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――プルルルル、ピッ。
「はい、もしもし」
「お、絵玖? 俺、秀吾」
「あ、秀吾くん。おはようございます」
「今何してるところだ?」
「今ですか? 今は家で読書していました」
「そうか。じゃあ、特に用事はないんだな?」
「そうですね。……何かしたんですか?」
「いや、絵玖に遊びのお誘いをしようと思ってな」
「あ、ホントですか? 今日はどんなお誘いですか?」
「今日は、クラスメイトと先生で河原でバーベキューをするぞ。随分前から亮が考えてたことらしいんだ。んで、全員の予定の合う日を洗い出した結果、今日が一番良いということになってな。今既に俺たちは河原にいるんだ。後は絵玖とクラスメイト2人と先生が揃えば全員集合だ。……来るだろ? 絵玖も」
「わぁ、楽しそうですね。是非行きたいです」
「そうか、そう言ってくれると思ってたぞ。すぐ準備して来ることはできるか?」
「はい、全然大丈夫です。すぐ着替えて行きます」
「俺が迎え行くよ。準備できたら玄関で待っててくれ」
「分かりました。じゃあ、待ってますね」
「はいよ。――絵玖もOKだってよ」
「そうか、これで役者は揃ったな。他の奴らも直に来るはずだし……これは楽しくなるぞ」
「だな、後は亮の釣りの腕にかかってるな。バーベキューのおかずが豪華になるかどうか
は」
「おいおい、プレッシャーをかけてくれるなよ。時間もそんなにないんだし、釣れて2、3匹だと考えててくれ」
「まあ、釣り勢は3人いるんだ。一人2、3匹釣ればそこそこ豪勢にはなるんじゃないか」
「野菜のほうはふんだんにあるからな。それに肉も牛舎のメンツがたっぷり用意してくれたし……」
「故に、後足りないのは魚介類ってわけだ。お前の腕の見せ所だよ」
「……そんなに言うのならお前も手伝ったらどうだ?」
「俺は絵玖を迎えに行く大事な仕事があるから残念ながら手伝えないのだ」
「ちっ、上手く逃げやがってよ……善処はするが、釣れなくても怒るなよ? 自然には逆らえないんだからな」
「分かってる。――じゃあ、行ってくるな、後はよろしく」
「おう」
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