異変
日々の訓練を、効率よくこなしていたセツナ。
だが、そんな彼女を、異変が襲う!
訓練後に倒れた彼女は……!?
日々の訓練を、効率よくこなすセツナ。
だが、僅かな違和感を感じ取っていた。
きっと風邪でもひいたのだろう。
眩暈に嘔吐、度々の悪寒。
おそらく、それで間違いはない。
それしきで参る身体ではないので、気にしないでいた。
「次っ、セツナとカウル! ‐‐―‐‐試合、始めっ」
‐‐―‐キンッ……!
昼の白光に、組み合わさった白刃がきらめく。
余裕で相手の攻撃を避けるセツナ、とんぼを切って着地する。
「カウル‐‐―‐女相手だからって、手加減すんなよーっ!」
「大丈夫かな、あのセツナ相手だぞっ?」
「さーぁなっ」
じりじりと、間合いを詰めて闘う二人。
拮抗し合う、刀と刀。
目には見えないが、二人の間には苛烈な火花が散っている。
(こ、この女ッ……やはり言われるだけはある!)
気持ちが反映されているのか、カウルは押され気味で、後退しつつあった。
「どうした……もう終いか?」
ニヤ、と嫣然と笑ったセツナに、カウルはたじろぐ。
「くっ……!」
野次を飛ばしている仲間の中に、まっすぐにセツナを見つめているライゾがいる。
二人は目配せし合う。
(よし、行けっ!)
(ライゾ……あたし、勝つよっ!)
ひとしきりの金属音、これで、勝負は付いた。
石青の彼方に弾かれた刀が、練兵場の片隅に突き刺さる。
「ああ‐‐―〜‐‐ほら、やっぱりな。セツナにゃ、ライゾ以外かなわねぇよ」
野次も半分だが、沸き上がる歓声。
そうして、セツナは勝利を収めた。
風の匂いが変わった。
冬が、死にゆく匂いだ。
季節の変化は感じることができ、自らの変化に気づけなかったセツナは、突如の不調に耐える力がなかった。
「セツナが倒れたぞ!」
「おいっ、セツナ! しっかりしろ、救護班、早く!」
倒れ伏したセツナを抱きあげ、ライゾは必死に怒鳴った。
なんと……。
‐‐―‐‐セツナは、身籠もっていた!
う〜ん……戦闘シーンが、難しい(>_<)