秘密の告白
朝、電車の中で目を覚ますと、隣に座っていたのは彼女だった。
「おはよう」
そう言われると、つい顔が赤くなってしまう。
僕たちは高校時代からの友達で、なんだかんだで仲が良い。
だけど、僕がずっと好きだったのは、彼女にとっては「ただの友達」だと分かっていた。
彼女は、いつも通りの笑顔で僕を見てくる。
「今日も仕事頑張ろうね!」
僕はうんうん、と適当に答えるだけ。
正直、彼女に告白するのは怖いし、変なことになったら今の関係が崩れそうで怖かった。
そんなこんなで、仕事を終えて帰りの電車に乗ったとき、また彼女が隣に座った。
「あれ? もしかして、今日も一緒に帰るの?」
「うん、まあね」
不思議と彼女と一緒に帰る時間が心地よくて、何も考えずに会話を楽しんだ。
でも、彼女の口から出た一言で、僕はちょっと心を乱された。
「実はさ、告白されたんだ」
「え、誰に?」
「えーっと、まあ、いい人だよ。だけど……」
「だけど?」
彼女は少し黙ってから、恥ずかしそうに言った。
「ちょっと、迷ってるんだよね。君とはすごく仲良いけど、恋愛の話はあまりしたくないから、ちょっと考えたいな」
その言葉で僕の心臓がドキッと跳ね上がった。
告白された? 迷ってるってことは、まさか…
でもその後、彼女が言った言葉で、僕の顔は赤くなり、思わず慌てて聞き返す。
「え、でも君は好きな人とか、いないの?」
彼女は、少し笑いながら答えた。
「うーん、いるよ」
「え、マジで?」
「でも、ちょっと……」
その後、彼女は急に立ち上がり、携帯電話を取り出して何かを確認した。
「あ、もうそろそろ着くから、またね」
そのまま、僕は無言で見送るだけ。
電車を降りると、彼女の姿はもう見えなくなっていた。
その夜、僕は寝る前に彼女にメッセージを送ってみた。
「実は、告白したいことがあるんだけど」
すぐに返信が来た。
「なに?」
「ずっと、君が好きだったんだ」
そしてすぐにまた返信が来た。
「私も」
その言葉で、心臓が一気に跳ね上がる。
でも、次に届いたメッセージを見て、僕は思わず笑いながら画面を見つめた。
「告白されて、迷ってたのは君だったんだね」




