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大日本帝国海軍 高速戦艦「天城型」(1928年〜1934年建造)

■ 開発経緯と背景

第一次世界大戦後、日本は英仏との協調とアジアの覇権維持を目的に、金剛型高速戦艦の

後継として「外洋機動戦力」の中核艦隊を構想。

1920年代後半、仮想敵国が存在しない一方で、列強の一角としての海軍的威信と抑止力

を維持するため、「戦艦の速力化」と「戦隊運用重視」の観点から新型巡洋戦艦(高速戦

艦)の整備が本格化した。

この天城型は、金剛型の設計思想を受け継ぎつつ、英タイガー型やリナウン型、そして後

のネルソン型戦艦の設計知見を参考に、日本独自に洗練された第2期の近代主力艦となっ

た。

◆ 天城型高速戦艦 概要仕様

項目|仕様

種別|高速戦艦(巡洋戦艦級)

排水量(満載)|約36,000トン

全長/幅/喫水|約235m/30m/9.5m

機関|艦本式重油専焼缶 ×8+高出力ギヤードタービン(約130,000馬力)

速力|最大30ノット(全速時)

航続距離|約8,000海里/14ノット巡航

兵装(主砲)|14インチ(356mm)連装砲塔 ×4基(計8門)

兵装(副砲)|12.7cm連装高角砲 ×6基程度、機銃装備(更新可能)

装甲|舷側:305mm/甲板:102mm/砲塔:330mm/艦橋・バーベット防御強化

船体設計|長艦首楼型、凌波性重視、集中防御方式採用

建造地|全艦・日本国内(呉・佐世保・舞鶴・横須賀)

備考|対空装備・艦隊通信能力を近代化改装で強化予定

◆ 個艦紹介(建造年順)

◉ 1番艦「天城」 - Amagi

竣工:1928年(昭和3年)・呉海軍工廠

初の完全内製大型高速戦艦。艦隊旗艦として設計され、通信設備・司令部機能を強化。

英艦艇設計に倣いつつも、日本的な居住性と整備性に配慮。

外洋での戦隊行動を重視し、遠距離砲撃訓練を先導。

◉ 2番艦「赤城」 - Akagi

竣工:1929年・佐世保海軍工廠

天城型中でも航続力がやや強化され、インド洋・東南アジア遠征任務に特化。

竣工後は航海訓練に多用され、英国海軍との共同演習に参加。

船体強度に若干の改修が加えられた改良型。

◉ 3番艦「高雄」 - Takao

竣工:1931年・舞鶴海軍工廠

防空火器の配置に新設計を導入。後部の機銃座配置が特徴的。

艦載通信装備が強化され、偵察機運用にも配慮。

ユトランド海戦戦訓を分析し、弾薬庫と水線下防御を大幅強化。

◉ 4番艦「愛宕」 - Atago

竣工:1934年・横須賀海軍工廠

系列中で最も技術的に洗練されており、改設計で電探(試験型)・航空偵察指向性照準装

備を一部搭載。

高速性能と航行安定性が最も優れており、当時の日本海軍で最も「理想的な巡戦」と評

価。

◆ 総合評価

天城型は、金剛型と扶桑型(13.5インチ砲艦)をつなぐ「速力・砲力・装甲の理想的バラ

ンス艦」として大成功を収めた。

建造の各艦は防空、通信、偵察、航続力などで微妙に差別化されており、後の艦隊運用構

想(=統合機動艦隊)にも大きな影響を与えることとなる。

また、当時の世界的な軍縮機運がこの世界では成立していないため、日本は外交的に批

判されることなく独自の海軍強化を進めることができ、英仏海軍との相互抑止を形成す

るに至った。

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◆ 大日本帝国海軍 第二期戦艦「長門型」

(長門、陸奥、加賀、土佐)

1935〜1938年竣工/砲力重視型主力戦艦

■ 開発経緯と戦略的位置づけ

扶桑・伊勢型(13.5インチ砲)に続き、天城型(14インチ高速戦艦)が4隻完成したこと

で、帝国海軍は**「速力の艦隊」と「打撃の艦隊」**の二重編成を模索。

この頃、ドイツやソ連、さらには蝦夷共和国海軍や仏印の動きなど不安定要素が増しつつ

ある中、艦隊決戦で敵主力艦を砲撃で圧倒する「重砲戦艦」の必要性が高まりました。

また、ユトランド海戦以後、集中防御方式と弾薬庫防護、速度と防御のバランスに関する

戦訓が帝国海軍に浸透し、火力・装甲を極限まで追求した本格戦艦として長門型が設計さ

れました。

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