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戦間期(1919~1939年)の世界情勢

◆ I. 戦勝国の疲弊と勢力圏の再構築

● 英仏の衰退とアジアへの軸足移動

• 第一次世界大戦の勝者である英仏両国は、戦争の長期化と人的損耗により国力を大きく

損ない、欧州における直接支配力は大きく後退した。

• 英国は本土の再建と連邦の統制維持に力を注ぎ、極東における影響力を南日本(大日本

帝国)を通じて間接的に行使。

• フランスも本土復興とドイツ警戒を優先し、極東政策を蝦夷共和国との提携に委ねる形

で縮小傾向に。蝦夷共和国・極東ロシア王国との結びつきが戦略的要点に。

● 租借地の返還と日本の地位上昇

• 戦勝国として積極的に参戦した日本(南日本)と蝦夷共和国は、フランスから横浜(大

日本帝国)と神戸(蝦夷共和国)をそれぞれ返還されるという形で戦後処理に大きな成果

を上げた。

• 英仏の極東影響力の再編に伴い、二つの日本は、それぞれ英仏の極東拠点として機能す

るが、日清・日露戦争での過去の因縁と民族的なつながりから、ライバル関係にありつつ

も、限定的な協調も進展した。

---

◆ II. 二つの日本とその勢力圏の展開

● 大日本帝国(南日本)

• 横浜の返還と戦勝国としての名誉により国際的地位を大きく高めた。

• 英国の支援を背景に海軍の近代化が進み、

**戦艦4隻・巡洋戦艦4隻体制(13.5インチ砲

級)を基幹とする「現実的な八艦制度」**が定着。

• 陸軍は英国式を導入するも、北海道を持たないことで寒冷地訓練・防衛力に限界。満

洲・朝鮮・シベリア方面への展開力に課題を残す。

• 朝鮮半島を通じた東アジア大陸政策に踏み出すが、英式統治は収奪的で反英・反日感情

を招き、統治に困難が生じる。

● 蝦夷共和国(北日本)

• 神戸の返還と極東ロシア王国の支援によって、フランスとの連携を軸に北方ブロック

(蝦夷・樺太・シベリア)の経済圏を形成。

• ロマノフ家の血統を継ぐ女王オリガを擁立した極東ロシア王国は、形式上は独立王政だ

が、実質的に蝦夷の政治・軍事的支援下にある保護国。

• 多民族共生国家としてスラブ系・ユダヤ系・アイヌ系・満州系の混血社会が成立。西郷

隆盛の「義」を軸とした理念国家を自認。

• 軍備は抑制されているが、新選組義勇隊を核とする防衛部隊の精鋭化が進む。

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◆ III. 米国の分裂固定と孤立化

● 米国の分裂

• 南北戦争の結果、米国は分裂したまま現代に至り、「米合衆国(北部)」と「南部連合

(CSA)」がそれぞれ別国家として併存。

• **米合衆国(北)**は戦後経済の失速と世界恐慌の影響で著しく弱体化。ナチス・ドイ

ツとの通商関係を強め、孤立主義から権威主義的傾向へ。

• **CSA(南)**は英連邦・日本(蝦夷含む)との連携を深め、ドイツの影響力に対抗。

綿花・農業貿易で英連邦経済に統合されつつある。

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◆ IV. 中華・朝鮮・ロシア圏の動揺と外圧

● 朝鮮

• 日清戦争後、日本の影響圏に入るが、日露戦争後は英国による保護国体制に組み込まれ

る。

• 以後、形式的には独立を維持しつつも、事実上の英帝国の植民地的統治。官僚・鉄道・

鉱山は英国資本に牛耳られる。

• 日本人・朝鮮人の対立、反英運動、共産主義的地下活動が複雑に絡み合い、1930年代に

は「東アジアの火薬庫」と呼ばれる不安定地域に。

• 蝦夷共和国からの共鳴者やスラブ系難民の流入もあり、国境管理や密入国問題は南日本

にとって大きな悩みの種となる。

● 中華

• 袁世凱の死後、中国大陸は軍閥割拠状態に突入。

• 日本(南)・蝦夷(北)・フランス・ドイツ・ロシア残党がそれぞれ軍閥と提携し、代

理戦争的内戦が断続的に続く。

• 日本は江蘇・浙江沿岸部、蝦夷は満洲から吉林・黒龍江方面への経済浸透を進めるが、

互いの緊張を高める要因となる。

● ロシア

• ボルシェヴィキ政権は内戦と欧州列強の干渉(含む蝦夷のシベリア出兵)によって弱体

化。ウラル以西の赤化を食い止める形で停戦状態となる。

• 極東ロシア王国が「反共の砦」として、シベリアの安定化と資源開発を進めるが、共産

主義残党のゲリラ戦は続く。

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◆ V. ドイツの台頭とナチズムの勃興

• ヴァイマル共和国下のドイツは戦後賠償とインフレで荒廃し、1930年代にナチズムが急

伸。

• ナチス・ドイツはソ連崩壊地域への再進出を目指し、中欧・バルカン諸国への影響力を

拡大。

• 米国北部や中国国民党政権などに間接的な浸透を図り、枢軸圏の胎動が始まる。

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◆ VI. 世界恐慌と経済の再編

• 1929年の世界恐慌は、米国・ドイツ・仏本土に大打撃を与えるが、日本・蝦夷両国は相

対的に被害が小さく、経済的安定を維持。

• 英連邦、蝦夷、日本の三者間で新たな貿易協定が模索され、「太平洋経済圏」の雛形が

形成され始める。

---

◆ 結語:迫りくる戦争の影

1930年代後半になると、ドイツの再軍備、日蝦の国境緊張、米国南北の対立、中国の混

乱など、「多元的な対立」が同時多発化する兆候が見られる。

だが、日本と蝦夷はともに、**敵対しつつも共通の価値観(尊皇、義、武士道)を持つ

「東洋の双子星」**として、アジアを軸に新たな時代を切り拓こうとする立場にある。

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