日英連合対清国戦争(改変日清戦争)
1. 勃発の背景と動機
• 南日本(大日本帝国)
• 英国の支援を受けて近代化を進め、朝鮮開国に成功後、勢いを得
• 国民の反英感とどこかリンクしながらも、「列強の野望」に飲まれる形ながら、国家の
主体性を誇示したくて戦いに踏み込む
• 英国
• 清国の弱体化と朝鮮半島・華北地域への通商圏確保を、日本を通じて実現する
• 大規模な直接介入はせず、装備援助・諜報支援・封鎖援助など、自国の軍事リスクを抑
制
• 清国
• 宗主国として朝鮮情勢に強い関心を持ち、北洋艦隊の展開と北方陸軍の進駐を敢行
• フランスやロシアとの関係上、戦略的危機感をつのらせ、「東洋秩序」の維持を図る
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2. 戦争の幕開け:1894年夏
1. 朝鮮南部への日英共同軍事圧力
• 炎暑の夏、朝鮮政府に対して日清両国軍が一斉展開
• 南日本は「国軍」+英式訓練、戦術顧問団による主力部隊を派遣
2. 清国の北進と北洋艦隊の黄海展開
• 平壌方面への清軍進出計画に基づき日本軍は応戦
• 黄海では北洋艦隊と日英連合艦隊が対峙、威海衛包囲戦、黄海海戦が勃発
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3. 戦線構成と泥沼化の予兆
• 主戦場:朝鮮中部・北部
• 日本軍は平壌攻略、鴨緑江方面へ進軍し清軍を撃破
• 清国は高速鉄道と鉄甲銃隊を多数動員し抗戦、その後の渡海により日本軍と激突
• 海戦:黄海での死闘
• 日英艦隊は砲撃・封鎖で北洋艦隊の退路を遮断
• 清国は巻き返しを狙うが、英式訓練を受けた日本海軍の黄海制海権確保
• ゲリラ戦:東学党残存勢力への掃討作戦
• 軽装・迅速移動部隊により日本軍は掃討を遂行
• 清国の地方軍は抵抗を試みるが、合同砲撃力の前に崩壊
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4. 英国の戦略、清国の孤立
• 英国は戦場においては直接戦闘に加担せず、その情報支援・外交的圧力で清国を追い詰
める
• 清国はロシアを仮想同盟国に期待するも、**欧州情勢の混乱(露仏協商など)**により
遠征支援が遅滞
• 仮にフランスが北日本(蝦夷共和国)を通じて戦術的揺動を図っても、英日連合の戦略
マネジメントに圧倒され、参戦の機運は築けず
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5. 結末と和平:日英完全優位
• 軍事的決定打
• 平壌制圧:日英軍による突撃と包囲殲滅により圧勝
• 威海衛&黄海制海権:清国の北洋艦隊は機能停止、封鎖状態へ
• 和平協定の条項
• 朝鮮の「独立の名のもとに」清国の宗主権放棄を確認
• 賠償金として巨額負担・軍艦引き渡し・港湾開放などを清国に課す
• 清国の北洋艦隊の大半が解体され、朝鮮半島と華北における日英による影響圏が確立
• 戦後の東アジア
• 朝鮮は日英連合を通じて半独立国として再編へ
• 清国は政変と改革の期(戊戌の変法など)へ突入
• 東アジアにおける「日英連盟秩序」が構築される
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6. 戦後の余波と対抗勢力
• 南日本国内
• 国民の戦勝熱とナショナリズムが高揚し、制度の本格独立とイギリス超越を掲げる改革
派が台頭
• 一方で「英傀儡国家批判」も強まり、対英自主派と戦後構想の論争が発生
• 北日本(蝦夷共和国)
• フランスは日英賛美を阻止すべく、蝦夷開発公社による国内強化、さらには独自傭兵派
遣による覇権拡張を模索
• ただし戦争当事国ではないため、局地的な支援・投機・軍需協力にとどまり国際的地位
は限定的
• 国際列強のリアクション
• イギリスは日英による東洋勢力圏の拡張を称賛しつつも、「一枚岩化する日本」に警戒
感
• フランス・ロシアは、水面下で対日牽制政策(支援・説得・情報戦)を強化
• アメリカは国内体制の回復に専念するが、アジア政局への関与は回避の姿勢
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結語
この「日英連合対清国戦争」は、単なる軍事対立ではありません。日英—清—蝦夷—列強
という多重構図が交差し、東アジア全域を取り巻く冷戦的均衡の端緒となります。
• 南日本は戦勝国としての誇りと「英脱却」の自信を得る
• 清国は改革か崩壊の二者択一に直面する
• 北日本は、フランスを通じた再独自路線の芽を国内に撒く
• 大陸では、欧米列強間の東洋における勢力関係が明確に再編されます