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1990年代の南米 ― 統治なき植民地、殺戮と欲望の密林世界 ―

歴史的背景:ナチス残党と“代理帝国”の痕跡

1940〜50年代:ナチス・ドイツの敗戦後、多数の将校・科学者・資産家がアルゼンチ

ン、パラグアイ、ブラジル南部などに逃亡。

アルゼンチンやチリでは、親独政権が台頭し、優生学・民族主義政策を推進。

1960年代以降、英連邦や日本連邦の影響が及びにくい南米は、ナチス残党・CIA脱走者・

反共ゲリラ・麻薬カルテルの交錯地帯に。

---

地域別情勢(1990年代)

地域|状況

アルゼンチン南部~パタゴニア|ナチス残党の末裔が築いた**「白人優生自治区」**。秘

密警察的支配と奴隷労働による自給体制を維持。外部との接触を遮断。

アマゾン流域|各国政府は崩壊。密林国家・武装部族・麻薬カルテル・環境カルト教団

が割拠。BC兵器の試験場にされた形跡もあり、**「毒の密林」**と化す。

ブラジル東部リオ・サンパウロ|都市機能は瓦解。残党民兵と傭兵企業が市街区を

支配。臓器売買・奴隷市場・娯楽拠点として再利用されている。

アンデス山脈一帯ボリビア・ペルー|山岳地帯の軍閥が鉱山資源と麻薬による財源

で半独立国家化。核技術・化学兵器の拠点も存在。

ベネズエラ~コロンビア|国家崩壊後、麻薬カルテル・石油残党企業・傭兵国家が対

立。カリブ海ルートでの密航が活発。

支配構造と社会形態

■ ナチス残党系国家(例:新秩序州連合)

アルゼンチン〜チリ南部に存在する閉鎖型国家群。

優生主義・軍規制・集団農園制・教育洗脳に基づく支配体制。

「アルゼンチン第四帝国」を自称する勢力もあり、日本連邦・英連邦からは完全排除指定

地域。

■ 麻薬・傭兵複合体ノルコステート

武装カルテル・民兵・旧国家軍残党が手を結び、**実質的な“企業国家”**を形成。

経済は麻薬・臓器・奴隷・武器・女性・子供の取引に完全依存。

世界最大の地下取引ハブは、**「サンタマルタ自由戦区」**とされる。

■ 民間人の状況

平均寿命は30〜35年。多くが感染症・戦闘・中毒で死亡。

子供は「兵士」「運び屋」「娼婦」のどれかとして扱われる。

文明的教育・医療・インフラは一切存在しない。教団・軍閥・密売人が事実上の国家権

力。

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文明圏の対応

■ 日本連邦・英連邦

南米全域は**紙挟み作戦の“低優先区域”**とされる。

例外的に、

サンパウロ大学工科部跡(技術遺産)

アレキパ原子炉地下実験場(核技術)

ナチ残党避難施設(SS書類保管)

などには短時間のNBC装備部隊による探索降下が行われる。

だがカルテルとの交戦リスクが高く、しばしば作戦は中断・喪失に終わる。

■ カナダおよび軌道監視

軌道衛星が南米各地の放射線・薬物製造熱源・ウイルス拡散兆候を継続監視。

封鎖はせず、「自壊する領域」扱いで放置。

一部密航船・難民船が太平洋経由で日本・豪州に接近するが、すべて撃退または強制追い

返し対象。

---

総括

統樹”である。

南米大陸は、国家という殻を破った後に人間の欲望と暴力が剥き出しになった“無法の系

文明の枝は折れ、統治という幹は腐り、いまや地上に残るのは金・血・薬・銃だけで編

まれた植生である。

それを“国家”と呼ぶものは、もう誰もいない。

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