3話 学校
「つぎ、阿呆好喜さん。y=x³+6x²+4x+3を微分してください。」
「は、ぇ、、。?」
先生が月堕に数学の問題を解かせるために指名すると、月堕は眠そうな目をこすって少し考えると、「x²+6x+4です。」と答えると、先生は即座に「違います」と言って切り捨てる、そうして先生が「寝てるからわからないんですよー」というと、教室が笑いに包まれた。
休み時間に入ると、生徒たちはそれぞれに校舎に広がって昼ご飯を食べる。
月堕は屋上が見える部屋に向かった。
使う人がいない旧パソコン室で、エアコンや電気系統がしっかりしており教室や職員室から遠いため通りかかるのは週一回の清掃のおじさんだけであった。
部屋には月堕の私物が少々置かれており、ツンダのパソコンで家にあるすべてのモニターが閲覧できるようになっていた。
入学してから1年ほどはツンダ1人が利用していたが、ここ最近ある人が訪れるようになっていた。
「お邪魔しまーす。今日も使うね。」
そう言って入ってきた人は学年一の人気者である、笑雨だった。
そしてもう一人。
「っち。しらぎ、いるのか。今日こそ笑雨と二人でご飯食べれると思ったのに。」
笑雨と同じ髪色でツインテールをしており、お揃いの草の髪飾りを付けている。
スカートを履いたツインテは笑雨と双子の葉華邪と言った。
笑雨の机には昼休みになると人が群がるため、笑雨もここに避難するようになった。葉華邪は笑雨についてきた形だ。
「ほーんと、誰かさんがいなかったら笑雨と二人キリだったのになぁ。」
「いや、ここ俺が使ってる部屋なんだけど。」
「違いますー学校の部屋なんですー」
「二人とも喧嘩しない。」
「「いやだって、しらぎ(ばかじゃ)がぁ」」
いつも通り、笑雨に群がる人間を散らした葉華邪が後から入ってきて月堕に文句を言う。
それを笑雨が一蹴した。
笑雨は窓際の机でお弁当広げると、葉華邪も前に移動して食べ始める。
いつも笑雨が囲まれていて、話しかけにいけない葉華邪がずーっと喋っており、笑雨は相槌を打ちながら黙々とご飯を食べ進める。
笑雨は食べ終わると、月堕が操作しているパソコンの画面を覗いて「大変そうだけど、何してるの?」と言った。話し過ぎてお弁当にほとんど手を付けていなかった葉華邪は急いでお弁当を口の中に賭け込み始めた。
「今は情報収集だよ。治安悪いし気を付けないとだから。最近じゃ白と黒の殺し屋ってのがよく話題に上がってるな。何でも2人組みの殺し屋で悪い人ばっか狙われてるって噂。」
「………へぇー怖いね。」
笑雨は僅かな沈黙の後ボソッと感想を言った。
それを聞いた葉華邪は「ばかじゃが笑雨、守ってあげるから。」と口にご飯をいっぱい詰め込みながら、ドンっと平べったい胸を叩いた。
葉華邪は胸を叩いた衝撃でご飯をのどに詰まらせて、「うご、」という音にならないうめき声を上げた。
笑雨が慌てて水を取って葉華邪に飲ませると、葉華邪が「ふー死ぬかと思ったぜ☆」と言って。
それを聞いた笑雨が安心した様子でクスッと小さく笑った。
阿呆九冴 葉華邪
笑雨、また囲まれてる。話しかけれないんだけど??
え、邪魔、滅んでくれないかな。
あ、しょーさん、こっち見た!!やったやった。
あー早く放課後ならないかなぁ。
月堕・落笑堕・我路堕の3人の苗字は阿呆好喜であり、普段は3人は偽名の月堕は「しらぎ」、落笑堕は「たけと」、我路堕は「べらお」で生活している。




