ともだち……!
~屍さまよう世界にて。~
うぅ……。う?
ずっとめをつむってたけど……。
まぶしくなくなってきて。
そろそろいいかな……? っておもったボクは。
したをみながら、ゆっくり めをあける。
……でも、そこには。
みたことのないものがあって。
ビクッてなって。
ボクのても、いっしょにうごいたはずだけど……。
そのみたことないものがいっしょにうごいて。
あれ? ってなったけど。
これがボクの て なんだってわかった。
テレビでみたドラゴンの……。
ゴツゴツした てに、よくにてる。
──ってあれ……?
あっ! これって……もしかして!
あのおねーさんがいってたみたいに!
ボクはなりたいとおもっていたすがたに……。
……なれてるのかな?
おねーさんがいたところをチラッとみてみる。
でも、おねーさんはどっかいっちゃってて……。
そのかわりに。
くらいふんいきの おおきないえが。
ボクのまえにあった。
「……あれ?」
よくみたら……。
ここさっきのばしょじゃない……。
ここ、どこ……?
うごこうとおもったけど……。
たてない。
まわりはとってもくらくって。
……ザワザワしてて。
どこかからカラスさんのこえがきこえる。
どうしよう……。
ひとりでこんなところ、やだよぅ……。
さみしくて、さみしくて。
なきそうになっていたら……。
《大丈夫ですよ。Y-SK》
え、だれ?
だれかのこえがきこえる。
《申し遅れました。
ワタシはあなたの新たな生を喜び。
よりよきものとさせていただくための存在》
……?
《……名を《Try-Al》と申します》
え?
《あなたは我らが女神の寵愛を受けたことによって転生し》
……え?
《……失礼しました。
一度 《おこさまモード》に変更します》
おこさま?
おとなのこえはそういって。
すこし、しずかになってから。
《ぼくのなまえは《トライアル》だよ! よろしくね!》
やさしいしゃべりかたに、かわってた。
……トライアル?
《そう! トライアル!
それがぼくの名前なんだ!
これからはぼくが君の《ともだち》として!
がんばっていくからよろしくね!》
ともだち……!
なんか……すごくうれしくって。
ボクはぴょこぴょこはねた。
《えっへへー!
やっぱりよろこんでもらえると嬉しいな!》
えへへ。
《それでね!
ここからが重要なところなんだけどね……?》
うん!
《君は今。
別の世界にいるんだ》
べつの?
《そう、べつの。
そして、君はここで……。
『転生ドラゴン宇宙戦艦』
……として生きることになるんだ!》
……え? てんせいドラゴンうちゅう……?
《……まあ、難しいことはわかんないよね!
気にしないで!
ぼくもいっぱい頑張るから!
いっしょに頑張っていこう!》
うん!
やさしい、トライアルとはなしていると。
いままでこわい……って。
おもってたきもちが、どこかにとんでいっちゃった!
《えへへ! ……でもね。
ぼくにも分からないことが一つあって……》
わからないこと?
《ここってさ……どこなんだろうね……?》
……どうしよう、ボクもわかんない……。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
面白いと思っていただける話になるよう頑張ります!