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てんせーってなに?

ーーーーーーーーーーーーーー


なんて、ひどい……。


ーーーーーーーーーーーーーー



 (ここ、どこ? ボク『どらん』くんに……)


──気がつくと。


 ボクは、きらきらしていて……。

 ぼやーっとしているところにいた。


『うーんうーん』って。

 なにがあったか、がんばっておもいだそうとしたら……。


 「あぁっ……! なんてかわいそう……!」


 え? 


 こえがきこえて。うえをみたら。

 ひらひらした ふくをきてる……。

 

 きれいなおねーさんが、なにもないところにういていた。


「あっ! 

 気がついたのね……! 良かった……!」


 そういうと、おねーさんはふわっとおりてきて。


 そのままボクをぎゅーっとだきしめてきた。

 ちょっと、くるしい。


 でも……おねーさんはボクのこと、しってるみたいだけど。

 ボクは、おねーさんのこと……みたことない。


 ちょっときいてみよう。

 

「おねーさん……だれ?」


「……!」


 おねーさん、なにもいってくれない……。


 でも、さっきよりボクのことをぎゅーっとして。


 「そっか……そうだよね」ってちいさなこえで、いってて。

 かおは みえないけど……かなしそうにしてるってわかった。


「……でね。ボクちゃん、きみはね……」


 ボクちゃんって……ボクのことかな?


「……きみはね……しんじゃったの」


 おねーさん、なにいってるんだろう……?


「ごめんね。いきなりわかんないよね」


 おねーさんはさっきよりつよくぎゅっとしてきて。 


 ボクのかたに。

 なにかあたたかいものがポロポロとおちてきた。


 そして、ボクのかおをみて。


「それでね。

 ボクちゃんには異世界転生させてあげようってことになったの」


 てんせー?


「てんせーってなに?」


「異世界転生っていうのはね。

 死んだ者に新しい生……別の世界で生きてもらうってことだよ」


「べつのせかい?」


「そう。でもね。このままの姿じゃなくて……別の姿で」


「べつのすがた?」


「うん。そうね……。

 ボクちゃんがなりたいって思うものはなにかな?」


 ボクがなりたいもの?


──それは


「つよくて……かっこいいの!」


 ボクはよわくて、かっこわるいから。

 いつもそうなりたいっておもってた。


「……そっか。

 じゃあ、ボクちゃんが強くて格好いいって思うものはなにかな?」


 ボクが、つよくて……かっこいいと、おもうもの……。


 そんなとき。テレビやえいがでみた。

 つよくてかっこいいものをおもいだした。


──こんなふうになれたらなって。よく思ってた。


「ドラゴンと……うちゅーせんかん!」


 ボクがげんきよくそういうと。

 おねーさんのかおは。

 じかんがとまっちゃったみたいにかたまって。


「……え? ああ、うん? ちょ、ちょっと待ってね……」


 そういうと。

 おねーさんはいったんボクからはなれて。


 しずかになっちゃった……。


 (やっぱりむずかしいのかな……)


──そんなとき。なりたいと思ってた。

  もうひとつのものをおもいだして。


「おねーさんボクやっぱり……」


 そこまでいいかけたとき。


「良かったね! 大丈夫だって!」


 おねーさんがさっきまでとはちがって。

 えがおでこっちをみて。


──とつぜん。


「……ァァァダツカンドハヤンコネタッヤ!

 ンドイーヨンサッオノリナト!

 ンハーヤチミコゼマタゲカカニレソ!

 メタイソミクニタメタカラブア!」 


 おねーさんがさけぶと!

 ボクのからだがきゅうにひかりだして……!


 まぶしい!


 あまりにもまぶしくて、めをつむる! 


 そのとき、ものすごい おとがして。

 ボクのからだがふわっと、ういたきがするけど。


「まってぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 っておねーさんのこえが、きこえたきがするけど。


 めをつむってたからよくわかんなかった。

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