きょうきにそまるまち
クーデターを警戒しつつ、城内の主要機関を回復させること3日。
リカルドとルネが硬い表情で全員を談話室に集めた。
「単刀直入に言わせてもらうで。奴さん等は今日動く」
紫煙を燻らせながらリカルドはそう断言した。
それを聞いて、淡いレモン色のローブをまとったエルフの宰相が手を上げる。
エレンの体調はどうやら回復したらしく、顔色も良くなっていた。
「そう思った根拠を聞かせてもらえるかしら?」
「街の中に急に警邏の兵士が増え始めたんだよ。多分、敵方の兵が現在の街の様子を視察に来てるんだと思う。それから、ついさっき敵の拠点と思われる場所の人の出入りが激しくなっているね。旅行者に変装していた敵兵が準備を始めたと見ても間違いないと思うよ」
若草色のマントをはおったホビットはエレンにそう説明した。
「ふむ、それでは街の外の様子はどうなっているのだ?」
「はい、先ほどリカルドから提供された千里眼の薬を使用して物見をさせたところ、遠くにキャンプを発見しました。推定される兵力は3万前後と思われます」
「……想定される最大の勢力でやってきたか。して、一番近くの味方の諸侯に援軍を申請するならばどの程度かかる?」
「早くても4日はかかるかと。途中の道ががけ崩れを起こしていたりして通行止めになっているとの情報がありましたので、先に申請した兵力の借り入れもその程度はかかるかと……」
そのエレンと国王の会話を聞いて、リカルドは煙を吐きながら天を仰いだ。
「そりゃ間違いなく奴さんの仕業やな……恐らく、増援の妨害のために道を塞いだんやろうな」
「だが逆に考えれば、それは相手も外からの増援は見込めないと言うことだ。要はその間に相手の大将を押さえりゃ良い」
軽い口調でそういうジンに、エレンは額に手を当ててため息をついた。
「簡単に言ってくれるわね……みんながみんな貴方みたいな妖怪じゃないのよ?」
「……少なくともこの場には溢れているけどな……」
エレンの言葉にジンはぼそっと呟き、周囲の人間に眼を向けた。
その場にいる人間は、エルフィーナ以外周囲とは一線を画した戦闘能力を持つものばかりであり、もっとも格の低いはずのルネやルーチェすら雑兵100人程度ならば一人で相手できるのだ。
「そんなことは後回しで良いのです。問題はどうやって守るかなのです」
「それについてはもう考えてあるわ。この際市街地に出る被害には眼をつぶって、城に篭城しようと思うわ」
「ちょっと待った、せっかく街を囲む外壁があるのにわざわざ中に誘い込むわけ?」
「ああ。前にも言ったとおり、クルーエルをおびき出すにはある程度場を混乱させる必要があるからな。となると、市街全体を混乱させるよりは城に誘い込んで範囲を限定したほうが良いからな」
「そりゃ良いけどよ、どの道敵さんは街の中を通ってくんだろ? 街の人間の避難はどうすんだよ?」
「それならもう手は打ってあるわよ。市中警邏の兵に避難所の説明はしてあるし、その連絡手段も考えてある。あとは住民を極力混乱させない様に行動するだけよ」
そうやって話している中、勢い良く談話室のドアが開き兵士が転がり込んできた。
「ほ、報告します!! 市中のあちらこちらから火の手が上がり始めました!!」
その報告に一同は一気に緊張感を高めた。
「すぐに警報を鳴らしなさい!! それからは各部隊に打ち合わせどおりに動くように指示しなさい!!」
「了解です!!」
エレンが檄を飛ばすと、兵士は急いで談話室から飛び出していった。
それと同時に、全員椅子から立ち上がる。
「さてと……俺達も準備しようじゃないか」
ジンは柄に赤い宝玉が埋め込まれた銀の大剣を背負い、周りに声をかけた。
「ユウナちゃん、これもって行きな」
「ありがとう、レオ」
レオはユウナに三色の勾玉のネックレス状のお守りをユウナに渡した。
ユウナはそれを首にかけると、着物の中にしまいこんだ。
「アタシもさっさと配置につかないとね。それじゃ、先に行くわよ」
「うむ、レオのことは任せろ!!」
楯と戦槌をもってリサは談話室を出る。
それに対して、レオの肩の上からアーリアルが威勢よく声をかける。
「ルーチェは僕とペアだったよね?」
「そうなのです。それにしても兵が足りないからって、二人で行動するのはキツイと思うのですが……」
「仕方が無いよ、兵士はこの広い街全体を守らなきゃいけないんだからさ」
ルネとルーチェは自分の配置に文句を言いながらもその場所に向かって歩いていく。
「……陛下、もう一度考え直してくださいませんか?」
「断る。余は敵を退ける術を十分に有している。だと言うのに、のうのうと引きこもっては居れん」
「だいじょーぶだよ、エレン。おとーさまは強いから」
心配そうな顔のエレンに対して国王はそういって返し、エルフィーナが言葉を続ける。
国王はエルフィーナの頭をそっと撫でる。
「そうだとも。余はここで朽ちるつもりはまったく無い。まだフィーナの嫁入りも見ておらんしな!! では、行って来る。レオ殿、フィーナを頼んだぞ」
国王はそう言い放つと談話室から出て行った。
レオはそれを見送ると、軽くため息をついた。
「はいっ、任されましたっと……そんじゃ行こっか、フィーナちゃん」
「うん!! 頼りにしてるよ、レオにーさま!!」
「ふん、我がいる以上レオに負けは無いわ!!」
満面の笑みでエルフィーナは答え、レオの手をとって談話室を出て行く。
そのレオの肩の上ではアーリアルがその手を面白くなさそうに見つめていた。
「んじゃま、ワイも適当にそこらをうろついてくるわ」
「兄貴、そこらってどこだ?」
「な~に、ワイがやるのはちょっとした薬物テロや。きっとおもろいことになると思うで? ほな、オドレも頑張りいや~♪」
「薬物テロって何する気だよ、兄貴……」
リカルドはそういって不穏な笑みを浮かべると、白衣を翻して出て行った。
それを見て、ジンはため息をついた。
「ええと、それじゃ私も行きますね?」
「ああ。思いっきりかまして来い」
「は、はい……」
ジンはユウナにそう答えるが、ユウナはどこか不安そうな瞳をジンに向けている。
そんなユウナの肩にジンは手を置いた。
「大丈夫だって。ユウナが負けることは自殺でもしない限りは無いさ。ユウナは自分が思っているよりもずっと強いぜ?」
ジンはそう言うが、ユウナは首を横に振る。
「違うんです。確かにそれもありますが、私が心配なのはジン、貴方なんです。負けるとは思っていないんですが、どうしても不安で……」
そう話すユウナの鳶色の瞳には涙が浮かんでいた。
ジンはそれを見て、思わず苦笑した。
「それこそ大丈夫だっての。邪神相手なんて何度もやってきたし、クルーエルなんかよりももっと強いのだって相手にした事もある。だからそんなに心配するな」
「え、は、はいっ!?」
ジンはそう言いながらユウナを抱き寄せて、安心させるように背中を叩いた。
ジンの突然の行動に、ユウナは顔を真っ赤にして上ずった声を上げた。
「ははは、ずいぶんと元気が出たみたいだな。それじゃ、頑張ってこい!!」
「も、もう、意地が悪いんですから!! ……でも、おかげでずいぶん楽になった気がします。それじゃあ、行って来ます!!」
ユウナはそういうと、足取り軽く部屋を出て行った。
ジンはそれを見届けると、ふっと一息ついた。
「ふぅ……世話が焼けるな、本当に」
「ふふふ、本当に貴方達って恋人みたいね」
笑いながらそう話すエレンに、ジンは首をかしげた。
「そうか? 昔っからユウナとはあんな感じなんだがな?」
「でも、ユウナは間違いなく貴方を意識してると思うわよ?」
からかうようなエレンの言葉に、ジンは額に手を当ててため息をついた。
「……そんなことはわかってるさ。ああまであからさまに好意をぶつけられればな。おかげで気軽に無茶が出来なくて困る」
「……それは大変ね。まあ、私としても貴重な被検体に死なれると困るし、無茶は避けて欲しいものね」
「まあ無茶はしないさ。まだまだやりたいことは沢山あるからな。そんじゃま、俺も行くとしますかね」
「……幸運を祈るわ、ジン」
「ああ。エレンも頑張れよ」
ジンはエレンに向かって後ろ手に手を振りながら談話室を後にした。
兵士が大急ぎで住民を避難させている間、外壁の門では必死にクーデター軍の進攻を食い止めていた。
外壁は敵軍の破城槌によって大きく揺らされ、その度に怒号が飛び交っていた。
「ガアアアアアアアア!!」
「オオオオオオオオオ!!」
敵兵は異常な雰囲気に包まれており、腹に矢が刺さろうがなんだろうが遮二無二突撃をかけてくる。
そのあまりに凄惨な様子に、兵の中には怖気づくものも出始めた。
「怯むな!! 避難が完了するまでの辛抱だ、何としてでも守り通せ!!」
そんな兵士達を隊長や古参の兵たちは叱咤し、それと同時に己を奮い立たせた。
しかし激しい攻防が続く中、ついに外壁の一部が破城槌によって破られた。
そうして出来た穴に、敵の兵士達は殺到した。
国王軍もそれを封じ込めるべく壁の穴に向かっていった。
必然、その穴の付近は一瞬にして激戦区と化した。
「グアアアアアアアア!!」
「ぐうううううううう!?」
次々と両軍の兵が倒れていく。
次第に足の踏み場も無いほどに兵の死骸が広がっていき、鮮やかな赤色の水が地面を濡らしていく。
そんな中、空に爆発音が響き渡った。
「はっ!? 今の音は!?」
続けて5発、空には大きな火の花が咲いた。
その音を聞いて、隊長たちはあらん限りの声で叫んだ。
「住民の避難が完了したぞ!! 総員、城まで一気に後退しろ!!」
その号令と共に、国王軍は城まで一直線に撤退していった。
当然それを見逃すクーデター軍ではなく、逃げる相手を追って駆け出していく。
それからしばらくして、フランベルジュの街は炎に包まれた。
一方、城の中で待機していた兵たちも次々とクーデター軍と交戦を始めていた。
城のあちらこちらで激しい戦闘が繰り広げられ、至るところで血が流れた。
戦況は数で勝り、狂っているせいで痛みすら分からないクーデター軍が優勢で、国王軍はジリジリと押され始めていた。
「くっ、ここは一時撤退だ!!」
「アアアアアアアアアアア!!」
また一つ、こらえきれずに一つの隊が敗走する。
それを追撃しようと、クーデター軍は走り出す。
「ギャアアアアアアア!!」
「ウウウウウウウウウ!!」
しかし、そのクーデター軍の兵の額を何かが貫通した。
額に丸い穴を開けた兵士はその場に倒れこみ、そのまま動かなくなった。
「……速いなあ、もうここまで攻めてきたのか……」
敵兵の頭を打ち抜いた射手は、そのライトブラウンの髪をいじりながらそう呟いた。
「酷いものなのです。あんなふうにはなりたくないものなのです。“氷の散弾”!!」
その横では、白銀のローブを身にまとい翠色の宝玉をあしらった杖を持ったエルフが迫りくるクーデター軍に多数の氷の塊をぶつける。
それにより、前方にいた敵兵が次々と倒れていく。
それでもその後ろからどんどんと血走った眼の敵兵が迫ってくる。
「うわぁ……これは骨が折れそうだね……」
「……やるより仕方が無いのです。これが終わったら絶対にジンに色々おごらせるのですよ」
ルーチェの軽口に、ルネは思わず笑みを浮かべる。
「ははは、そりゃいいや。それじゃあここを一人も通さなければボーナスも付くかな?」
「それも面白そうなのです。なら、ここは一人も通せないのです」
二人はそう言って笑い合うと、再び敵に向かって眼を向けた。
「それじゃあルーチェ、準備は良いかい?」
「いつでも良いのですよ」
「よし……行くよ!!」
「はいなのです!!」
そう言うと、二人は動き出した。
人々の避難場所となっている闘技場の周りにも例外なく敵は押し寄せていた。
中では司祭達が狂気に冒されないように必死で結界を張り続けていた。
その入り口に、楯と戦槌を携えたシスターが立っていた。
「“神の裁きよ”!!」
リサがそう叫ぶと空から敵兵めがけて強烈な雷が落ち、地面に倒れ伏した。
「アアアアアアアアア!!」
しかしそれを免れた敵兵がリサに横から襲い掛かった。
「でやあああああああ!!」
「ゴガアアア!!」
その敵兵を、リサは手にした戦槌で弾き飛ばした。
飛ばされた敵兵は、周りを巻き込んで倒れた。
「ん~、気持ちいい!! これからは神術だけじゃなくて戦士もやってみようかしら?」
清々しい笑顔と共にそういうと、リサは再び群がる敵兵の群れに眼を向けた。
「さあて、来るなら来なさいな!! みんなまとめて料理してあげるわよ!!」
王宮区画の入り口にも、ありとあらゆるルートからクーデター軍が進軍を始めていた。
その唯一の入り口にあるホールに、二つの人影があった。
クーデター軍はその人影が出す威圧感に、思わず足を止めた。
「へへっ、こっから先には行かせねえよ」
獰猛な笑みを浮かべてハルバードとロングソードを持った銀髪の男がそう言う。
その傍らには、銀髪で純白のワンピースを着た少女が不遜な態度で立っていた。
「そんなこと言うまでもなかろう。さっさと散らしてしまえ、レオ」
「あいよ。……んじゃ、行きますかねえ!! うらぁ!!」
「アアアアアアアアア!!」
レオがハルバードに気を込めて振り回すと烈風と共に敵が宙を舞い、床に落ちて絶命する。
それを見て、レオはやれやれといった様子で首を横に振る。
「おいおい、こんなのばかりじゃ喧嘩になんねえぜ? 世界最高の観客がいるんだ、もっと派手に行こうぜ!!」
レオはそういうと、クーデター軍に突っ込んでいった。
その瞬間、人が爆ぜた。
玉座の間にも敵兵は流れ込んでいた。
その中央には、戦場と化したその場にいてはいけないはずの人物が立っていた。
「……哀れなものだ。領主が、いや、余が至らぬばかりに、そのような姿になってしまうとはな……」
憂いを込めた言葉を放ち、国王はその場で大きく足を踏み込んだ。
すると玉座の間が大きく揺れると共に、上から轟鉄砕と呼ばれる巨大な三角柱の剣が落ちてきた。
国王は王冠を投げ捨て、マントと上着を脱ぎ、轟鉄砕を手に取った。
「せめてものけじめだ、余が直々にそなた達を見送ろう!! さあ、来るが良い!!」
国王のその言葉を言い終わる共に、敵兵たちは一斉に国王に殺到した。
国王が轟鉄砕を振るうと、その一振りで敵兵は次々と壁に叩きつけられていく。
「……済まぬ」
国王の顔には涙が流れており、謝罪の言葉と共に攻撃を重ねる。
「シャアアアアアア!!」
そんな国王の背後から敵兵が襲い掛かる。
国王はそれに気付きながらも振り返ることをしない。
「せやっ!!」
「ゴアアアア!!」
次の瞬間、その敵兵の頭に強烈な蹴りが炸裂した。
その衝撃で頚椎を砕かれた敵兵は、その場に崩れ落ちた。
「……何故ここにいる、リカルド殿」
国王はしわの付いたジーンズに白衣を着た男と背中合わせに立ち、そう尋ねる。
するとリカルドはワイシャツからタバコを取り出して火をつけながら答えた。
「……阿呆、雇い主を守るのは雇われ人の鉄則やろうが。オッサンがなんて言おうが、ワイはここを動かんで。そこまで深い仲やあらへんが、最後まで付きおうたるわ。その代わり、オッサンが満足するまでしっかりとやれや」
「……済まぬ」
国王は小さくそういうと、再び目の前の敵に眼を向けた。
「はっ!!」
ユウナは戦場と化した城内を、襲い掛かってくる敵を斬り伏せながら走り回っていた。
あまりの速さにユウナには返り血すら付いていない。
「……見つけた!!」
ユウナは目的の人物を見つけて窓から飛び降り、中庭に着地した。
「はあっ……はあっ……」
そこには、青い甲冑に身を包んだ亜麻色の髪の少女が、苦しそうな表情で佇んでいた。
ユウナはシャインを見た瞬間、何かが入り込んでくるような嫌な感覚を覚えた。
「あっ……熱い!?」
その瞬間胸元が急に熱くなり、ユウナは持ち直した。
レオから借り受けた鬼神勾がシャインの放つ瘴気から身を守ったのだ。
「あ……て……き……?」
シャインの翡翠色の瞳からは光が消えており、眼の焦点が合っていない。
その眼でシャインはユウナを見つめ、剣を構えた。
「敵……倒す……!!」
シャインはその重厚な装備からは想像も出来ない速さでユウナに斬りかかった。
「はあああっ!!」
ユウナはそれにカウンターをかけるように刀を振った。
「くああああ!!」
「うっ!?」
しかしシャインはユウナのその一太刀を躱して、楯で攻撃を加えた。
ユウナはとっさに身をかがめ、楯の下に滑り込むようにしてその攻撃を躱した。
「はあっ、はあっ、あああああああ!!」
「……行きます!!」
ユウナは、狂ったような声を上げるシャインに向かって駆け出した。
激戦がいたるところで繰り広げられる中、ジンはといえば城の屋根に上っていた。
燃える炎をイメージして作られた赤い屋根から下を見下ろせば、街の混乱も城内の戦渦も全てが見渡せた。
「……来たか」
「ククク……良い趣味だ。この狂気の宴の全てを見渡せるところを舞台に選ぶとはな」
ジンが背後の気配に声をかけると、楽しそうな声が返ってきた。
ジンはそれに対してため息をついた。
「ふん……どうせそうでなくてもここを戦場にするつもりだっただろうが。だから先回りしてやったんだよ」
「ふむ、それもそうだ……ところでどうかな、我が用意した舞台は?」
「ああ、趣味が良すぎて反吐が出るよ」
「ククク……気に入ってもらえた様で何より」
冷めた表情でそう言うジンに対し、クルーエルは心底愉快そうに笑う。
「まあ、そんなことはどうでも良いさ。さあ、早いとこやろうぜ?」
ジンはそういうと、背負った大剣を引き抜いた。
クルーエルはそれを見て、金色の眼を細めた。
「おやおや、どうでもいいとは……下の仲間が気にならないのかね? 今この瞬間にも狂気に冒されているかもしれないというのに」
「ならないな。そんなことは心底どうでも良い。それよりも早く闘いたいのだがな?」
ジンのその言葉を聞いた瞬間、クルーエルは腹を抱えて笑い出した。
「かっはっはっは!!! 仲間の心配よりも自らの戦いに重きを置くか!! すばらしい!!! その戦いに染まりきった狂気、実に我好みだ!!! 良かろう!! その狂気、我の糧にさせてもらおう!!!」
「勘違いするな。負けるのは……お前の方だ、クルーエル!!」
そう言い合うと、両者はお互いに駆け出した。
クルーエルさんの台詞が書いてて痛い、中二過ぎて。
にしても、ようやっとここまできたか……
ここまで来ればあと少し。
……でも、このペースだと完結までガチで一年以上かかりそうだ……
そんなこんなで、ご意見ご感想お待ちしております。