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突如送られてきた知らない人からの怒りのメッセージ

作者: 猫の集会

 オレは本日、とても暇をしていた。

 

 

 するといきなりどこのだれだか知らない奴から連絡が来た。

 

 

(おい、お前いい加減にしろ)と。

 

 

 …

 

 

 誰ですかね?

 

 そして、なにをいい加減にせぇと?

 

 

(あの、どちらさまですか?)

 

 

 オレのこたえにすぐさま返信してくるどこのだれだか知らない奴。

 

(お前こそだれじゃボケ‼︎)

 

 ってきたんですよね。

 

 …なんでしょうか?

 

 

 コントですかね⁇

 

 

 …

 

 まぁ、暇だし付き合ってやるか。

 

 

(先に連絡してきたのはそちらの方なので、先に名乗るのが礼儀じゃありませんか?)

 

(それはそうとお前、昨日オレの彼女に怒りマーク送ったよな?なんのつもりだよ。今までは、見逃してやってたけど、もう我慢ならん‼︎)

 

(え?昨日?)

 

(そうだよ、今までは携帯でたまたま送信文字みえちゃっても我慢してたんだよ。彼氏のオレじゃなくて他のやつのところに心奪われたならそれはオレが不甲斐ないからだって。でもさすがに怒りマーク送るとか許せん‼︎一回話し合おう。) 

 

 なんていうんですよねー…

 

(あー、昨日?てかあんたほんとだれよ?)

 

(お前こそだれじゃボケ‼︎黙れクソが‼︎とりあえず〇〇喫茶に今から来い)

 

(今からですか?)

 

(あたりめーだろ‼︎オレは今からあいりちゃん迎えに行ってからそっち行くから、お前はそこで待ってろ)

 

 ってきたんですね。

 

 あー、なるほどな。

 

 あいりの彼氏か。

 

(あいりなら隣にいる)

 

 そう返すと彼氏は、

 

(なめてんのかルッコラ‼︎ブロッコリーぞ)

 

 ってきたんよね…

 

 これはかなりテンパってますね。

 

 なめてんのかコラ‼︎ぶっころすぞって言いたかったんだろうね。

 

 オレは座って返信してるけど、彼氏はきっとめっちゃ走って打ってるからこんなことになってるんだろうな。

 

 かわいそうに…

 

 

 それからしばらくして家のインターホンがなった。

 

 

 オレがガチャっとドアを開けると、申し訳なさそうに男の子が立っていた。

 

 

 そして

「申し訳ありませんでした」

 って頭を下げてきた。

 

 たぶんここに彼氏がつく前に、あいりが彼氏に電話をしたのだろう。

 

「まぁとりあえずあがりなよ。ベジタリアンくん」

 

「えっ、ベジタリアンくんとは…」

 

「まぁ、ゆっくり話し合おうじゃないか。彼氏くんや」

 

 オレはニヤリと笑ってかわいい妹の彼氏を家に招き入れた。

 

 椅子に座って向かい合い、オレはさっきのやりとりについて話してあげることにした。

 

「まずね、昨日あいりに送った怒りマークなんだけど、門限過ぎちゃってたんだよね。きみといたんだねぇ?」

 

 オレは不気味な笑みで彼に問いかけた。

 

 すると彼氏は、背筋をピンと伸ばして

「あ、すみません!これからは、門限までに送り届けます‼︎ほんとにすみません‼︎」

 

 と、精一杯謝ってくれていた。

 

 

「うん、まぁわかればいいんだ。それじゃあ、これからベジタリアンピザでも三人で食べようか」

 

 と、ピザを注文するのに席を立とうとすると彼氏が、

「オレは特にベジタリアンじゃないんですけど」

 

 と不思議そうにしていた。

 

 だからさっきのやりとりの文章を見せてあげると、めっちゃ顔を赤くして恥ずかしそうにしていた。

 

「彼氏くん、これからもあいりをよろしく頼むよ」

 

 握手を求めると彼氏くんが、がっつりオレの両手を掴んで、幸せにします‼︎って言ったタイミングであいりが入ってきた。

 

 

「えっ…どういう…状況?」

 

「あー、これはベジタリアン同盟」

 

 オレと彼氏くんは、顔を見合わせて笑った。

 

 

 

 

 おしまい。

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