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No.0007  一難去ってまた一難

主人公視点に戻りますm(__)m



 俺はミナーヴァの家を飛び出し、目の前に延びる一本道を全力で走った。

 彼女から……いや、意味のわからないこの現実から逃げるように。


 どうして彼女が俺に固執するのかはわからない。

 拉致して、退路を閉ざして、それでも駄目なら脅迫? 冗談じゃねぇ。


 普通にさ、仕事中に勧誘してくれるなら納得もいく。

 だけど一方的なやり方で、俺を言いくるめようなんて論外だっての。


 という事で、俺はひたすら一本道を逃走したワケなんだが……



 「はぁ……はぁ……先が見えない……だと?」



 そう。先が見えない。

 霧がまいてるわけじゃなくて、文字通り道の先が見えないんだよ。

 地平線までずっと。どんな僻地だよ神域ってのは……

 とはいえこのままだと、きっとミナーヴァに追いつかれる。

 きっとまた胸の谷間から何か便利グッズでも出してな。


 とりあえず、俺は道の両脇を囲う森林へと身を隠す事にしよう。


 どっちがいいかな………………よし、左だ。


 どうして左かって?

 昔あったんだよ、神様は何たらって左利きのボクシング漫画がな。


 まぁそれはいいとして……

 まずは道の左脇の森林へと身を隠す事にしよう。

 道が確認できる程度のところに身を潜めれば大丈夫だろう。

 ミナーヴァが俺を追いかけて通過していくのも確認できるし。

 少し落ち着けば、何か閃くかも知れないしな。



 *****



 「そ~う~し~! 謝るから出てきてぇ~~~!!!」


 「…………」


 おいでなすった。悪の根源、ミナーヴァの登場だ。

 俺は道からおよそ50mくらい外れた茂みの中にいる。


 問題は、彼女の読心術。

 おそらくだが、あの技能は至近距離じゃないと使えない……はずだ。


 仮に広範囲の人の心の声が聞こえるとしたらどうなる?

 そこに幾人もの人がいれば、その声を全部拾う事になる。

 そうなりゃただのノイズだ。


 だから賭けだ。間違ってなければ、この声は聞こえないはず。

 ただ、聞きたい声だけを絞り込めるとか出来るなら、正直詰みだがな。


 「………………ここにはいないみたいね。なんて逃げ足なのかしら」


 ビンゴ!!

 やっぱり声は届かないみたいだ。

 少なくとも50mくらい離れれば何とかなるって事だな。


 あとは彼女がさらに遠ざかるのを確認してから動くとすっかね。



 *****



 彼女が自宅からさらに遠ざかっていくのを確認した。

 これで当分は戻らないはずだ。


 まずは、飛び出した家へと戻るとしよう。

 とりあえず荷物を回収しないとな。


 「……それにしても、本当に何もないな」


 走ってきた道を歩いて戻る。

 飛び出した時は、逃げるのに必死で周囲を見渡す余裕なんてなかったからわからなかったけどさ……こうして改めてみると不思議な風景だ。


 一本道の左右に広がる大森林。

 木はどれも白い幹、葉は翡翠色で、うっすらと光を帯びてる感じだ。

 さほど植物には詳しくないが、多分地球上にはないと思う。


 これが異世界だって、何となく実感が湧いてきたな。


 そしてようやくミナーヴァの自宅に着いたんだが……

 飛び出した時は後ろを振り向きもしなかったから気づかなかったけど……


 「…………これ、ただのペンションじゃね?」


 丸太をくみ上げたような外観。

 大きさ的にはよくあるコンビニくらいだ。

 よくある避暑地の別荘といえば、イメージしやすいかもしれない。


 でもさ。


 扉を開けると、そこは白一色。

 気持ち悪いくらい真っ白。あまりにも外観とのギャップが酷過ぎる。

 ミナーヴァって潔癖主義なんだろうか?


 まぁいいや。とりあえず荷物を回収しないとな。

 それから、ミナーヴァに見つからないように別ルートを探さないと……


 コン、コン。


 そんでもって地元に戻る算段を立てる為に、彼女以外の神様を探さないと。


 コン、コン、コン。


 出来るだけバレないように帰して貰って、お金をお店に戻さないとな。


 コンコンコンコン!


 出来たら親父達の遺品回収して、妹に手紙……いやメールでいいか。


 ドンドンドン!!


 そして何処か知らない土地へと姿を眩ます……うん、悪くないな……って。


 「さっきから誰だよコンコンドンドン五月蠅いな!!」


 「そりゃ無視されてたからね。ところで君は誰だい? ミナの知り合い?」


 しまった……荷物を背負ったまま考え事してしまった。

 俺は扉側へとおそるおそる顔を向けると、そこには見知らぬ女性が……。


 「あの……ミナーヴァさんの知り合いといえば知り合いですけど……」


 「知り合いと言わなければ知り合いではない、という事だな?」


 何その屁理屈!?

 言ってる意味がわからん!!

 どう返せばいいのかもわからん!!


 「黙っているという事は、ミナの知り合いではないのだな?」


 「い、いいえ! 知り合いです!」


 「そうか。ならミナは何処にいる? 私は彼女に用があるのだが」


 信用したよ!? 見ず知らずの俺信用とかしちゃっていいのか!?

 ここ神域だよな? 神の国だよな? 俺は神じゃないのにいいの?


 「えっと、彼女でしたら一本道を走っていきましたけど……」


 一部情報を抜いただけで、俺は嘘ついてはいないからな。


 「そうか、なら出直すとするか」


 「そうですね、いつ戻るかわからないので、その方がいいと思います」


 カチャ。


 扉が閉まった。

 どうやら俺を信じて出直してくれるようだが……

 ってあれもミナーヴァと同じ神って事か?

 俺の言葉だけ信じて、何の疑いもなしに出てったんだけど!?

 嘘だろ? 神って脳筋ばっかなのか!!?


 ドカアァァァン!!!


 「って簡単に信じると思うかこのたわけが!!!」


 やはり世の中甘くはなかった。

 先程の女性が、再び現れたのだ。


 今度は扉を蹴破って。

 しかも蝶番外れた扉が、そのまま無回転で部屋の奥に吹っ飛んだんだ。




 「デスヨネエエエエェェェェェ!?」




 …………俺を巻き込んで。





すみません。南かスランプに陥りました(-_-;)

思うように文章が書けず……今回もおかしかったらすみませんm(__)m


巻き返すべく、早めに更新していきたいと思います。


これもムチウチの影響だ!

……と言い訳を考えた愚かな沖田久遠でした_(:3」∠)_

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