49話 リベンジ
ルーカスとの依頼の話しが終わり、外にでてきた勇貴達は
「...ウル、フウ」
「はい」
「なに?」
「いや、何か..悪かったな..って」
「何が..でしょうか?」
「ほら..勝手に王都に行く依頼を引き受けたりとか拠点を王都にするとか..」
「..いえ、私達はご主人様が行く所であれば何処へでもお供いたします。」
「フウも!おにぃちゃんとならどこでもいい!」
「..そっか、ありがとな」
そう勇貴に言われたウルは平然を装うも顔を少し赤くしフウと同じく尻尾をブンブンと振っていた。
「いえ、ご主人様のメイドとして当然です。」
「えへへっ」
それを聞いた勇貴は気を取り直すように言った。
「よし!じゃあ~まだ時間あるし、この後どうしよっか?ウルとフウはどっか行きたいとこあるか?」
「う~ん...わかんない」
「そうか?本当にどこでも良いぞ?」
「...ご主人様、今日は他にご予定はないのですか?」
「うん?ああ、ないぞ..ウルはどっか行きたいところがあるか?」
「..その..またダンジョンに行きたい..と思いまして..駄目でしょうか?」
「いや、駄目じゃないけど..本当にダンジョンで良いのか?」
「はい」
「そうか?フウもそれで良いか?」
「いいよ!」
「そうか、でも何でまたダンジョンに?」
「その..強くなって..ご主人様のお役に立てれば..と」
「別に今のままでも十分役に立ってるぞ」
「いえ、昨日のダンジョンではご主人様に助けていただかなければ30階層の階層主に殺られていました。なので私達だけで自分の身は自分で守れるようにと..お願いします。」
「まぁ、分かった!じゃあ今日はウルとフウだけで30階層のボス倒せるようにちょっとレベル上げした後にボス行って時間があったら31階層に行くって感じにするか?」
「はい、ありがとうございます。」
「よし!じゃあダンジョンに..ってそう言えばあの時ウルの盾壊れたんだったな、最初にウルの盾買ってからダンジョンだな」
その後、勇貴達は防具屋で盾を買った後20階層からダンジョンに潜り一気に29階層まで行くとレベル上げをした後30階層の階層主に再び挑戦した。すると今回はレベルが上がった事や一度戦った事があるからなのかすんなり30階層の階層主グリーンレイジベアーを倒した。
「何か...その..呆気なかったです。」
「よわかった!」
「そうだな..あの時は多分..慎重になって時間をかけすぎてあのボスのユニークスキルで能力がどんどん上がっていってたからな...」
「なるほど..」
「そう言えばあの時..最初にこのボスと戦った時フウのユニークスキル使ってたら勝ててたんじゃないか?なあ?...」
そう勇貴が言ってウルとフウを見る。するとウルとフウは互いを見た後「なんの事?」と言うような感じで可愛く首を傾げた。