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マイ・ジャスティス  作者: 龍希
27/60

27話 わぁ~ふぅ~

「...ウル.フウ...何をしているんだ?」

「?..座っています」

「..どこに?」

「床に」

そうウルとフウは勇貴を食堂に連れてくると勇貴の朝食が準備されたテーブルの側の床に座っていた。

「何で?」

「何ぜ..と言われましても..私達は奴隷ですので」

「奴隷って..床に座るのか?」

「そう..ですね...基本的に主人と一緒のテーブルでは食べません」

「...それって法律とか絶対に守らないと何か罰則とかあるのか?」

「いえ、そのような事はないですが」

「よし!じゃ~ここ!座れ!」

そう勇貴が自分の隣の2つの椅子を引く

「でっですが..」

「良いから~良いから~...はいっ座る!」

ぽふっ×2

「あっ!朝食も1人分しかないな、ウル、フウなに食べたい?」

「ごっご主人様やはり私達は床で...」

「ダ・メ・だ!ご飯はみんなで食べた方が美味しいって言うだろ..ほら、どれが良い?」

そう勇貴が言うと勇貴はウルとフウにメニューを渡す。

「...おにぃちゃん..ほんとうにいっしっにたべても..いいの?」

「おう!いいぞ!」

「じゃ~フウはこれがいい!」

「こっこら!フウ!すいませんご主人様!」

「なんで謝るんだよ、別に良いって言ってるだろ、ほら、ウルはどれにするんだ」

「いっいえ、私『ぐぅ~』は...」

ウルが答えているとウルのお腹から可愛い音が聞こえた。するとウルの顔はみるみる真っ赤になっていった。

「いや!これは!その!えと!」

「ははっ、体は正直だな、ほら..どれにするんだ」

「...でっですが..」

「い・い・か・ら..ほれ、ほれほれ」

「でっでは...こっこれを..お願いします」

「おう!すいませ~ん」

それから勇貴がウルとフウの分の朝食を頼み、その朝食が来てから勇貴達は一緒に食べた。

「はぁ~食べた食べた」

「はい、美味しかったです。こんなに美味しい食事は久し振りです。」

「うん、おいしかった。」

「ウル、フウ」

「はい」×2

「昨日から言おうと思ってたけど...そんなに奴隷っぽくしなくても良いぞ?」

「?」

「...ご主人様..それはどういう事でしょうか?」

「いや、何て言うか..ウルとフウは自分の奴隷なんだが..さっきみたいに奴隷だからって床に座ったり、主人と食事をしないとか、そういう事をしないで、仲間っていうか、家族みたいな感じで、普通にみんなで一緒にテーブル囲んでご飯食べたり、言いたいことがあったらちゃんと言ったりとか..とにかく普通に生活してくれってこと」

「わっ私達が!ごっご主人様と!かっ家族!そっそんなこと!私達は奴隷ですし」

「だ~か~ら~そういうところだよ、まぁ~少しずつ慣れてくれればいいよ」

「...はい」

「わかった。おにぃちゃん」

「よ~しよしよし、フウは偉いなぁ~」

そう勇貴が言いフウの頭を撫でるとフウは気持ちよさそうにした。

「わぁ~ふぅ~」

「あっ...」

そんな気持ちよさそうに勇貴に撫でられているフウをウルは羨ましそうに見ていた。勇貴がそれに気付くと勇貴はウルの頭にも手を乗せ撫でた。

「あっ!ごっご主人様!」

「なんだ?嫌だったか?」

「いっいえ!そんなことは!むっむっむしろ嬉しです!..はっ!」

「おにぃちゃんのなでなでは、すごく..きもち..いい」

「そうか?ほらほら!」

「わぁ~ふぅ~」×2

勇貴に撫でられたウルとフウは気持ちよさそう..と言うよりとろけた表情をして尻尾をはち切れんばかりに振っていた。そうやっていると食堂の店員に「お静かに」と言われた。その女の店員の顔は笑顔だったが目は全然笑っておらず、物凄い寒気がした。その後、勇貴達はそそくさとその場を後にし、宿屋を出た。

「ご主人様、この後はどちらに向かうのですか?」

「うん?う~んどうするかな..ダンジョンに行くか?ウルとフウの実力も見ておきたいし」

「ダンジョン..ですか..私達は..その..あまり深い階層には..」

「分かってるよ、だから1階層から順番に行こうと思ってる。そう言えば奴隷もギルドカードを作るのか?」

「いえ、私達奴隷はご主人様の所有物と言う扱いなので必要ないです。」

「..そうか、じゃ~そんなに長い時間潜る訳じゃないけどしっかり準備して行くか!」

「はい、買い物は私達にお任せくだい」

「おまかせ」

「ああ、頼りにしてるよ、じゃ~行こうか」

「はい、ご主人様!」

「うん、おにぃちゃん」

それから勇貴達は食料などを買い込むとダンジョンがある場所へと向かっていった。



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