スクール再訪
前回訪問してから半年が経過したので、またスクールに訪問することになった。今度はオリエさんから教えてもらった道を通ったので、3日程度でスクールに到着した。
広場に出たところでオリエさんが待っていた。
「よう。性懲りもなくまた偵察に来たな」
「偵察とは穏やかじゃありませんね。親交を深める為の訪問と言ってください」
「よく分かった。親交を深める為の偵察だな」
「もうそれでいいです」
「前回から半年以上経ちましたから、もうそろそろお伺いしたいと思っていたんです。報告したいことがあります。リーダーはいますか」
「いるはずだ」
「できればオリエさんも話に参加してもらえますか」
リーダーは執務室にいた。
前に会った時より痩せたように見える。
「お久しぶりです。ご報告したいことがあって参りました。今、お時間を取って頂いてもよろしいでしょうか」
「かまいません」
「前回葛葉に帰ってから臨時総会が開かれました。その場で葛葉全体にスクールの存在を周知しました。
正規の交流は見送りとなりましたが、しばらくは森番である私が定期的に訪問し、総会で報告することになりました」
「はい。知っています」
「お前が説明している動画を2人で見させてもらったぞ」
苦笑した。
「スクールのことを脅威と感じないように、あれでも考えて説明したつもりです」
リーダーも表情を緩めている。
「あなたの説明は、我々スクールにとって満足できるものでした」
「説明する手間が省けましたが、そこまで悪びれず言われると反応に困ります」
「総会で次回訪問時の要望が出ました。写真でスクールの様子を把握したいという要望です。端末が使えない為、カメラを持参してきました。撮影の許可を頂けますか」
「かまいませんよ。それならば全体を一望できるよう撮影した方がいいでしょう」
「それじゃこの建物の上から俯瞰して撮影すればいいだろう」
「なつめさん、それでどうでしょうか」
「願ってもありません」
「屋根に上るハシゴを用意しておく。明日にでも撮影するといい」
「助かります。なるべく人が少ない早朝にでも撮影できればと思っています。
映っている人が多いとスクールを脅威に感じる人がいるかもしれません。それに私はなんとも思いませんが、昼寝している人が映っていると見る人によっては心証が良くありません。
もし目を覚ますことができたらの話ですが」
「俺が起こしてやる。俺はいつも朝が早いから問題ない。今日はこれからどうする予定だ」
「まず撮影場所を確認したいです。それからなるべく早く眠りにつきたいと思っています。道中はろくな場所で寝ていませんから」
「オリエ、なつめさんの就寝の準備はできているか」
「もう準備してある」
「お疲れのところおひきとめしてはいけませんね。何か聞きたいことがあったら、私のところにはいつ来てくれてもかまいません。
明日は朝礼はありませんから、撮影が終ったらゆっくりしていてください。あなたが今日到着することは昨日の朝に周知していますから、皆知っています」
「どちらが調査されているか、私には分からなくなりました」




