オリエさんとの会話2
身支度をして外に出るとオリエさんがいた。
「帰るんだろう」
「はい。お世話になりました」
「海岸を歩いて帰るといい。途中から俺が作った近道があるから、入り方を教えてやる。こっちだ」
オリエさんが歩き出した。
「お前が随行していた人間から話を聞いたがお前は自分も狩りをしたいと言ったそうだな」
「シメイさんに聞いたんですか。でも成功しませんでした」
「最初からは無理だ。しかしやろうとしたことはいいことだ」
「オリエさん、ちょっと待ってください」
道端に四つ葉のクローバーを見つけた。しかも一面ずっと四つ葉のクローバーだ。
「四つ葉のクローバーは幸運の象徴です。見つけると幸せになれるそうですよ。しかもこんなに一面に広がっているなんてほとんど奇跡的といってもいい。
たまに五つ葉も混じっているけど、ほとんどは四つ葉ですね」
「汚染の影響だろう。森では奇形の類が珍しくない。
人間だって影響を受けているんだ。俺も時々体が異常なほどむくむし、体もところこぶができているだろう。夜に痛みで眠れないこともある」
「私もこんな背中ですよ。服をまくって背中を見せた。
こぶが黒紫になっていてみっともないです。私は痛みませんが見栄えがよくありません。人前で服を脱ぐことができません」
「こぶなんて単なる体の誤差だろう。生きていくことに何の関係もない。
俺たちは生まれて、生きて、死ぬだけだ。
みっともないとか、みっともなくないとか、そんなどうでもいいことを考えている間にあっという間に人生が終っちまう。お前は暇すぎるんじゃないのか」
思わず笑ってしまった。
「私がもたもたしている時に、オリエさんはいつもまっすぐ結論を教えてくれるのですね」
「とりあえず今は帰り道だ。最短距離のを教えてやるよ」




